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あっちこっち中部イタリア - 鈴木奈月の絵画紀行
 

 15 novembre 2012

    第5 回 チヴィタ・ディ・バニョレージョ
絵と文  鈴木奈月


イタリアには、いたるところに「なんで、こんなところにわざわざ街なんか造るかなあ」と、思わずため息がでてしまうような街がたくさんある。
理由は簡単で、敵からの侵略を塞ぐためなのだけど、それにしてもなあ…。

そんな街の中でも、もっとも唖然としてしまうところがここ、 チヴィタ・ディ・バニョレージョ。
これはどうみたって、陸の孤島だ。まわりは長年の浸食ですっかりえぐり取られ、街のある一点だけがかろうじて高台となって残されている。
ちょっと辺鄙な、交通の便の悪いところにある街を「陸の孤島」と単純に呼んだりするけれど、これぞまさに陸の孤島。
私は写真でしか見たことはないけれど、この街のまわりにうっすらと霧がめぐった日にゃあ、絶景かな、絶景かな。街は完全に宙に浮いて、宮崎駿の「天空の城ラピュタ」の世界そのもの!

しかし、この街に入る前の道路際に立っている、街の案内標識にはびっくりする。「il paese che muore」死にゆく街…。まだ人は住んでいるだろうに、なんというニュアンス。私が住民だったら、なんだか呪われているみたいで、やめてくれといいたい。
なので、すばらしい景色!などと単純にいっている場合ではないのだ。街を脅かす浸食は終わったわけではなく、現在だってじりじりと進んでいるというのだから。
この街を始めて訪れたのはかれこれ10年前になるけれど、真夏の太陽カンカン照りで、人影はほとんどなく、広場にバールが一軒開いているだけで、このまま自分は街と一緒に乾涸びてしまうんじゃないかと思った。

今、この街はどうなっているんだろう。
しゃれた土産ややレストランがどんどんできているんだろうか。
ローマ郊外にもうひとつ、カルカータという陸の孤島的街があるけど、ここは今やヒッピー村のようになっている。世捨て人のようなアーティストたちが(失礼!私にはそう見えてしまったのだ)絵画や手作り品を売っている。
こうやって町おこしをするのは、もちろん大切なことなんだけど、なんとなく嘘くさい気がしてしまって、この チヴィタ・ディ・バニョレージョには、なんだかああはなってほしくないなあと、すごく身勝手にも思ってしまう私であります。


著者プロフィール
鈴木奈月 (Suzuki Natsuki) イラストレーター、エッセイスト
89年渡伊。フィレンツェ、ミラノ、カタンザーロに暮らし、現在はローマ郊外オスティア在住。イラスト&暮らしのエッセーを、本やウエブサイトに掲載する。昨年からは、ナイーヴ系イラストレーションをローマ市内のギャラリーなどで発表し、活動の場を広げている。
Natsuki Suzuki web site: www.natsuki.deseptis.com
blog: http://peperoni.exblog.jp

主な書籍
「南イタリアお料理歳時記 マンマの味12か月」(NHK出版)
「イタリア・小さな街物語」(JTB出版)
「イタリア・パスタおいしい物語」(東京書籍)他多数

近年の主な活動
2011年4月 日本橋三越イタリアフェアー 出展
2011年4月 日伊文化交流サロン「アッティコ」パスクワのお料理教室
2011年8月 『PREMIO MASSIMO DI SOMMA』マッシモ ディ ソンマ賞 入選
2011年9月 GALLERIA DEGAS mostra collettiva
2011年10月 GALLERIA SAMAN mostra collettiva 『 IL COLORE DELL’ACQUA』

チヴィタ・ディ・バニョレージョ  Civita di Bagnoregio データ
ラツィオ州 ヴィテルボ県 バニョレージョBagnoregio市の一部



■交通アクセス
ローマ、フィレンツェ間にあるオルヴィエートまで国鉄で。そこからCOTRAL社のバスで、バニョレージョの街まで。そこからは市内バスで、バニョレージョとチヴィタ・ディ・バニョレージョを結ぶ橋のふもとまで行き、橋は徒歩で渡る。

イタリア国鉄サイト
http://www.trenitalia.com
COTRAL社サイト
http://www.cotralspa.it

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■額装サイズ 横43.8cmx縦33.8cmx高1.1cm
■価格 36750円(税込)
■箱 イタリアでの額装の為、保存箱なし
■お申し込み方法 
   インターネット、Fax、もしくは電話でのお申し込み
   Tel:047-354-0683   Fax:047-705-5660
■お支払い方法 銀行振込、郵便振替、代金引換払い、後払い、カード払いがご利用できます。
■お届け方法 宅配便にてお届け
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