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新・ヴァイオリンの町クレモナから
15 Novembre 2019

後編 食べ歩きとショッピングの楽しみ  



  安田恵美子


1.まずはお菓子の話から
●何といっても「トローネ」
クレモナいちばんの名物と言えば、何といっても「トローネ Torrone」。卵白と蜂蜜、アーモンドを混ぜ込んだいわばヌガー菓子ですが、自治都市として栄えていた中世には既に生産されていたと言われています。アーモンドは大変贅沢な食材であったことから、当時クレモナがいかに商業的に栄えていたかをうかがい知ることが出来ます。  

写真トップ@大聖堂脇のお土産屋 「ラ・ボッテーガ・ディ・ストラディヴァリ」
写真下左A店先に並ぶ様々な種類のトローネ   写真下右B1836年創業当時の趣を残すスペルラーリ店舗  

前回ご紹介した1441年にクレモナで行われたミラノ公国のビアンカ・マリア・ヴィスコンティとフランチェスコ・スフォルツァの結婚式に際し、コックが町の時計塔トラッツォのようにトローネを積み上げて晩餐に供したところから、トローネ(トラッツォに由来する)と呼ばれるようになった、と伝えられています。

トローネがクレモナ人に愛されていた証拠に、19世紀には、街中の各食料雑貨店でトローネが作られ売られていました。現在トローネの有名メーカーとして日本でもなじみのスペルラーリSperlariは1836年、ヴェルガーニ Vergani は1881年にクレモナで創業されています。前回ご紹介したソルフェリーノ通り Via Solferinoに、今でも創業当時のままのスペルラーリの店舗が開かれており、トローネの他クレモナ特産の果物の芥子付け「モスタルダ Mostarda」や色とりどりの飴やチョコを買うことが出来ます。

写真下左Cクレモナ名物モスタルダ  写真下右D「ラ・ボッテーガ・ディ・ストラディヴァリ」 店内  

「1940年の創業当時の製法でトローネ作りの伝統を守り続けているのが、リヴォルティーニ Rivoltiniと言うメーカーです。大聖堂左脇のお土産屋 「ラ・ボッテーガ・ディ・ストラディヴァリ La Bottega di Stradivari」店内に、手作りサラミやモスタルダ、ミニチュア・ヴァイオリンと共に、リヴォルティーニの各種トローネが所狭しと陳列されており、店の主人(女性)に頼むと、トローネの伝統的製法についての説明を聞け、味見もさせてもらえます。

●甘いもの好きのクレモナ人
さて、スペルラーリの店舗の真正面にありますのが、19世紀末に創業されたショーウインドーの美しい生菓子屋「ランフランキLanfranchi」です。ここでは、お土産に最適なヴァイオリンの形をしたトローネやチョコもお買い求めいただけます。    

写真下左E19世紀末創業の生菓子屋「ランフランキ」   写真下右F「ランフランキ」のショーウインドー

クレモナ人は実に甘いものが好きで、夏は手作りジェラート、冬はホットチョコレートを供する美味しいバール兼お菓子屋が街中に沢山点在しています。名物のトローネ他、リキュール漬けのさくらんぼやほおづきをチョコでコーティングした「グラッフィオーニ Graffioni (冬季限定生産))や「トルタ・クレモネーゼTorta cremonese」もぜひお試しください。

2.クレモナ郷土料理
●暖かい冬料理が中心

中世から商業都市として栄える一方、クレモナでは常に農業、畜産業が盛んな街でした。毎年秋になると豚をつぶし、クレモナ・サラミや巨大ソーセージ、コテッキーノを生産していた事から、郷土料理はあたたかい冬料理が中心となります。

プリモの代表的料理は、クレモナ名物詰め物パスタ・マルビーニを、鳥、豚、牛の肉を使ったスープ Tre brodiに浮かべた「マルビーニ・イン・ブロード Marubini in brodo」 です。

写真下Gクレモナ名物プリモ、「マルビーニ」 
写真上Hクレモナ名物セコンド、「グラン・ボッリートとモスタルダ」 


●セコンドもアンティパストも肉、肉、肉料理
セコンドにはこのスープのだしに使った肉を中心に、牛タン等茹で肉に果物の芥子付けモスタルダやパセリを使った「グリーンソースSalsa verde」を添えた「グラン・ボッリートGran bollito」が供されます。

桃、洋梨、リンゴ、アンズ、さくらんぼ等を芥子に漬けたモスタルダは、古代ローマ時代からクレモナで作られていたとされ、1533年フランスにお嫁入りしたカテリーナ・デ・メディチもモスタルダを持参したと伝えられています。その他「コテッキーノCotechino」や豚足に挽肉やスパイスを詰めた「ザンポーネZampone」も代表的セコンド料理です。

アンティパストには、「クレモナ・サラミ Salame cremonese (豚の全部位を使ったクレモナ名物のサラミで、にんにく入りとなしがあり、作りたてのソフトタイプがお勧めです)やクレモナのすぐお隣のエミリア・ロマーニャ州で作られる「生ハムやコッパ等の盛り合わせAffettati 」も味わえます。    

写真下左Iアンティパスト「クレモナ・サラミ」 
写真下右J街中の食料品店のショーウインドーは見ているだけで楽しい

●食料品店のショーウインドーも楽しみ
またクレモナはイタリアで現在唯一ワインを生産しない県ですが、お隣の州で生産される発泡性の赤ワイン・ランブルスコ、グットゥルニオ、また白ワインのマルヴァジーア、オルトゥルゴ等を、土地のワインとして郷土料理と共に楽しむ事が出来ます。

街中の食料品店のショーウインドーには、これら特産品のサラミやチーズ、モスタルダが陳列されており、それを眺めながら散策するのも楽しみのひとつです。

3.ヴァイオリン・モチーフの小物を記念に
街のショッピング・ストリートは、中心街にあるコルソ・カンピCorso Campiや大聖堂裏から北に伸びているヴィア・メルカテッロ Via Mercatello等です。20世紀初頭のリバティ様式の建物の中に、マックス・マーラー、リュージュー、地元メーカーのコゼCose等様々なブティックが並んでいます。

写真上左Kコルソ・カンピにある老舗の靴屋
写真上右Lヴィア・メルカテッロのお洒落なショーウインドーにも、ヴァイオリンの姿が欠かせない。   

ヴァイオリンをモチーフとした小物を売っているのは、ストラディヴァリ広場にある「クレモナ弦楽器製作者組合Consorzio Liutai “Antonio Stradivari” Cremona」や、「ヴァイオリン博物館内ブックショップCremonabooks, Bookshop Museo del Violino」、大聖堂広場の「クレモナ観光インフォメーション Cremona Infopoint」、そして前述した大聖堂脇のお土産屋「ラ・ボッテーガ・ディ・ストラディヴァリ」 です。クレモナ訪問の思い出に、F字孔のキーホルダーやヴァイオリン型のマグネットはいかがでしょうか?

写真下左Mクレモナ弦楽器製作者組合ショールーム内
写真上右Nクレモナ観光インフォメーションのショーウインドー  
写真上O「ラ・ボッテーガ・ディ・ストラディヴァリ」で売られているヴァイオリン・グッズ  


ヴァイオリンの町クレモナから   著者プロフィール
安田恵美子 Yasuda Emiko

住めば住むほど、知れば知るほど、クレモナの魅力に惹かれてしまいます。気がついたら在20年を超えました。現在ヴァイオリン博物館のスタッフの一員として、日本のお客様を中心に来館される方々のお手伝いをさせていただいています。楽しく・わかりやすく、がモットーです。少しでも多くの方にこの町を訪れて、クレモナを大好きになっていただければ、と願っています。

データ
Dati

■各種情報
<食品店・お菓子屋>
スペルラーリ(店舗)Negozio Sperlari

Via Solferino 25
Tel. +39-0372-22346
www.sperlari1836.com
営業時間: 火曜から金曜まで 8.30-12.30, 15.30-19.30
土曜日曜 9.00-13.00, 15.30-19.30 月曜定休

生菓子屋ランフランキ Pasticceria Lanfranchi
Via Solferino 30
Tel. +39-0372-28743
www.pasticcerialanfranchi.itwww.sperlari1836.com
営業時間: 火曜から土曜まで 8.30-13.00, 15.30-19.45
日曜 8.30-13.00, 15.00-19.45
月曜定休
(店の2階が、ティールームになっています)

ティールーム・バール・お菓子屋ドンデオ Dondeo Pasticceria-Gelateria
Via Dante Alighieri 38
Tel. +39-0372-21224
営業時間: 月曜、水曜から土曜まで6.00-20.00
日曜 6.00-13.00, 15.30-20.00
火曜定休
(1925年創業の老舗のお菓子屋です。クレモナ駅前広場横にあるので、列車の待ち時間にお茶を楽しむのに最適です)

<レストラン>
リストランテ・チェントラーレ Ristorante Centrale

Vicolo Pertusio 4
Tel. +39-0372-28701
www.ristorantecentralecremona.it
営業時間: 9.00-22.30
木曜定休
(昔ながらの雰囲気を残す老舗のレストラン。バールも兼ねており地元民で賑わっています)

ホステリア700 Hosteria 700
Via Ugolani Dati 4, 26100 Cremona
tel.: (+39) 0372 407770, e-mail: museo.alaponzone@comune.cremona.it
www.musei.comune.cremona.it
(1700年代の貴族のお屋敷の一角にあり、当時の雰囲気を楽しみながらお食事が出来ます)

オステリア・デギ・アルキ Osteria degli Archi
Corso XX Settembre 14
Tel. +39-0372-080033
営業時間: 月曜、木曜から日曜 12.00-14.00, 19.00-22.00
水曜 19.00-22.00
火曜定休
(伝統料理を新しい視点で捉えたレストランです。音楽関係のお客が多い事でも知られています)

<バイオりン小物類取り扱い店>
クレモナ弦楽器製作者組合 Consorzio Liutai “Antonio Stradivari” Cremona
Piazza Antonio Stradivari 1 Tel. +39-0372-463503 www.cremonaviolins.com
営業時間: 月曜、土曜9.30-13.00
火曜から金曜 9.30-13.00, 15.00-18.30
日曜定休
(組合に所属するクレモナ弦楽器製作者のヴァイオリン・ショールームで、小物も扱っています)

ヴァイオリン博物館内ブックショップ Cremonabooks, Bookshop Museo del Violino
Piazza Guglielmo Marconi 5
Tel. +39-0372-31743
www.cremonabooks.com
営業時間: 火曜から日曜まで 10.00-18.00
月曜定休
(ヴァイオリン博物館出版書籍やCD、ヴァイオリン絵葉書、小物を扱っています)

ラ・ボッテーガ・ディ・ストラディヴァリ La Bottega di Stradivari Largo Boccaccino 10
Tel. +39-0372-31524
www.ilpresepio.com
営業時間: 月曜から日曜まで 9.30-19.30

クレモナ観光インフォメーション Cremona Infopoint

Piazza del Comune 5, 26100 Cremona
tel: (+39) 0372 407081
info.turismo@comune.cremona.it, info@targetturismo.com
https://www.turismocremona.it/en
オープン日: 月曜日から日曜日まで
オープン時間: 10:00-16:30 (1-2月、8月、12月), 10:00-18:00 (3-7月、9-11月)
(クレモナに関するインフォメーションを提供する他、小物も扱っています)



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