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地中海クルーズを楽しむ
  MSCクルーズ
15 maggio 2008



第1回 カジュアルシップでの一週間


「動くバカンス村」でリラックス




文・写真 大島悦子

●巨大な船に圧倒
4月20日日曜日。ジェノバ港で乗船手続きを終えて、船の入り口前に立って始めてこれから乗る船「MSCオーケストラ号」を見上げて驚いた。あまりにも大きいのだ。全長293メートル、幅32.2メートル、16階建て、89600トンと事前に聞いてはいたが、正直ピンとこなかった。
実際に見ると想像を超える巨大な船で超大型軍艦ビルのようだ。直近なので船の全体像がみえない。眼の前にあるのは16階建て高層マンションのような船の胴体部分である。上部の4〜5階はすべてバルコニー付きキャビンだ。同乗するイタリア人の友達が「まるで南仏ニースのリゾートマンションのようね」といった。ここでどんな一週間をおくるのだろうという未知の世界への期待が、急に胸いっぱいに広がった。
船内に入ると今度は長い長い廊下に圧倒される。船の両側にじつに300メートル近い廊下があり、そこを通ってキャビン(船室)に行く。船の13階にあるデッキを一周すると、750メートル近い計算になるという。

写真トップ:その大きさに圧倒されるMSCオーケストラ号
下左:高層マンションのような船の胴体部分、中:船内の廊下、右:朝食カフェテリアの様子

●住民3500名の「動くバカンス村」
さてこの巨大な船の船客は2500名、クルー乗務員が987名で「住民」は3500名近い。ジェノバからの乗船が中心だが、どの寄港地からも乗船して一週間のクルーズを始められる仕組みになっている。したがって毎日乗船者、下船者がありメンバーは移動するものの、常にキャビンは満室だ。
船客の国籍はシーズンによって大きく異なるようだ。今回は4月中旬ということもあり、約半数強がイタリア人。残りの大多数はフランス、ドイツ、オーストリア、スペインなどヨーロッパ各国。その他、日本人をはじめ世界各国からで、国籍は20ケ国以上にのぼっているようだ。クルーの国籍も多様だ。約3割がイタリア人、3割がインドネシアのバリ島出身者。残りは世界各国から。日本人コーディネータも搭乗しているので何とも心強い。
国籍にして何十ヶ国におよぶ3500名近い人々がこの巨大空間に共生することになる。小さな市町村より人口が多く、「一つビレッジ(村)」と呼べるほどのスケールだ。

●静かでおだやかな地中海
航海中、海は驚くほど穏やかで、一週間、静かでほとんど揺れなかった。夜も遠くでほんの少しの揺れを時々感じる程度で、かえって夢心地で毎晩ゆっくり眠った。クルーズ前に船に詳しい知人が「春の地中海は穏やかで揺れませんよ」と太鼓判を押してくれたが、本当にその通りだった。食事をしていてもシアターでショーをみていても海の上にいることを忘れる感覚だ。
もう一つ驚いたのはキャビン内の静けさ。3500名が乗っている船にもかかわらず、キャビンに入ると廊下の音も隣室の物音も聞こえない。廊下のあの厚いカーペットが吸音してくれるのだろうか。

写真左:デッキにはプールもある、右:夕食のレストランにて

●のんびり自然体でリラックス
当初、「客船」と聞いて、着る者や立ち振る舞いなど結構気を使うのではないかと思い、何をもっていったらいいのか不安で、天候の変化も考えてアレコレ用意していった。しかし、「カジュアルシップ」ということで、着いてみると日中は全体的にカジュアルな服装の人たちばかりで安心した。同時に正直ちょっと拍子抜けの気持ちも。
一日、二日たって船内の雰囲気に馴染んでくると、そうだ、バカンスに来ているのだ。こちらも呑気にリラックスすればいいのだという気持ちになって、肩の力が抜けた。気がつくと「バカンス村」の住民になりきっていた。

●7日間に4ケ国7都市を訪問できる贅沢さ
今回のクルーズはジェノバを基点にナポリ、パレルモ、チュニス、パルマ・デ・マジョルカ島、バルセロナ、マルセイユとまわってジェノバに戻る一週間のコース。毎朝起きると新しい港に停泊する。
ミネラルウォータの小ボトルとハンドバックだけを持って下船し、オプショナルの現地ツアーに参加して、未知の場所や都市を見ることができる。あるいは自由散策をして中心街を歩くだけでも新しい世界に触れることができる。
同じ船に乗っていらした日本女性が「一週間の間にこんなに楽に沢山の都市を訪れられるなんて、他の旅行ではありえない」と言っていた。


写真左:寄港地カプリにて、右:チュニジアの美しい風景

●「安心」と「心地よさ」に身をゆだねる
ジェノバ港で乗船しキャビンにいったん落ち着き、荷物を収納スペースに片付けた後は、スーツケースをベッド下にしまい、一週間後の下船時までさわる必要がない。快適な船室、食事、多彩なエンターテイメント。荷物をまとめたり、スーツケースをガラガラ引いたり、移動時間を気にする必要はない。
自分で手配し探検し、移動する旅もいいけれど、たまには「少し贅沢な」この「心地よさ」に身をゆだねるバカンスもあっていいのではないだろうか。何よりも大事な「安心」が保証され、清潔で居心地のいい空間にいながら楽しむ旅。もちろん各都市で下船できる時間は半日か長くて8時間程度なので、深く目的地を探求することは期待できない。でも気に入った場所があれば、いつか将来ゆっくり改めて訪れればいいのだと思う。

クルーズ・データ

■船の種類    MSCオーケストラ
■クルーズタイプ 夏の地中海クルーズ ジェノバ発7泊8日
■乗船期間    2008年4月20日(日曜)〜4月27日(日曜)
■スケジュール

日数 寄港地 入港 出港
1. ジェノバ(イタリア) 17:00
2. ナポリ(イタリア) 11:00 19:30
3. パレルモ(シチリア島/イタリア) 07:00 19:00
4. チュニス(チュニジア)  07:00 13:00
5. パルマ・デ・マジョルカ(バレアレス諸島/ スペイン) 13:00 ・・・・
パルマ・デ・マジョルカ  ・・・・ 01:00
6. バルセロナ(スペイン) 09:00 18:00
7. マルセイユ(フランス)  08:00 19:00
8. ジェノバ(イタリア)  09:00

■問い合わせ先 
MSCクルーズジャパン MSC Cruises Japan
〒105-0021 東京都港区東新橋2−18−3 ルネパルティーレ汐留601
Tel: 03-5405-9211  Fax: 03-5405-9212
E-mai:l info@msccruises.jp
http://www.msccruises.jp (日本語版)  http://www.msccruises.com (外国語版)                                 

著者プロフィール

大島悦子 Oshima Etsuko
札幌生まれの東京育ち。東京外大イタリア語科卒業後、日本オリベッティ勤務。生活科学研究所でマーケティングや官公庁・企業からの委託調査などの活動を経て、1990年秋、ミラノに仕事場を移す。ミラノ・ボッコーニ大学客員研究員をはじめ、日伊間の産業リサーチやビジネスコンサルティング等に従事。1999年秋インターネットによる日伊間の情報発信を目的にミラノにJAPANITALY.COM社を設立し代表取締役。2000年秋、JAPAN-ITALY Travel On-line(JITRA)を創設。仕事や休暇でイタリア全国をほぼむらなく訪れており、個性的な魅力を持つイタリア各地の「100都市」(チェントチッタ)を紹介するイタリア旅行情報総合サイトとすることを目指している。

                       
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