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編集後記
2014年10月15日
JITRA編集室 大島悦子

●シチリアとパルマから地域の「祭り」を紹介する新連載がスタートしました。
先月に引き続き、今号でも二つの連載がスタートしました。一つは、JITRAのTravel案内パレルモ案内人、桜田香織さんの「シチリアの祭りを訪ねる旅」。以前から暖めていた企画ですが、いよいよ今号から実現しました。年4回連載の予定です。
食の町、パルマからは、同市在住の西村明美さんが、「美味しい街『パルマ』だより 」を執筆して下さいます。地元で開催される様々な食イベントの紹介をご期待下さい。

●ウンブリア州の中世都市ノルチャで「黒トリュフ狩り」を体験してきました。
ウンブリア州のノルチャは、人口5千人弱、スポレートからバスで50分程度の小都市です。ヨーロッパの修道院制度の創設者として知られる「聖ベネディクト」の生誕地。「西暦480年、ヌルシア(現在のノルチャ)のベネディクトウス生まれる」と世界史年表にも載っているので、ああ、あの聖人かと思いだされる方も多いかと思います。街の中心は聖ベネデクト広場。聖ベネデクト教会、市庁舎、そして市立美術館となっている「カステッリーナ(お城)」が広場の中心にある聖ベネデクト像を囲んでいます。なお同美術館所蔵、ルネッサンス期彫刻家ヤコポ・デッラ・クエルチャの傑作「聖母マリア像」は必見です。

写真下左:ノルチャ市中心の聖ベネデクト広場    写真下右:市立美術館所蔵のヤコポ・デッラ・クエルチャ作「Annunziata  (聖母マリア像)」  

また古くから生ハム、サラミなど豚の加工品で知られていて「ノルチネリアNorcineria」といえば「サルメリア」の代称となっているほど。ノルチャの街中にも「ノルチネリア」が沢山ありました。

写真下左:ノルチャ市内で目立つ「ノルチネリア」  写真下右:モンテシビリーニ国立公園でロバに乗っての散策を楽しむ少年 

ノルチャの周りには「モンテシビリーニ国立公園Parco Nazionale dei Monti Sibillini」が広がっています。遠くに標高2476mの美しいヴェットーレ山が望める7万uの同公園ではトレッキングやロバに乗っての散策、渓流のラフティング、サイクリングなどアウトスポーツや森林浴を楽しむことができます。

写真下左:ノルチャ郊外の黒トリュフ収獲保護地           写真下右:トリュフ犬二匹を伴ってのトリュフ狩り

この地は、黒トリュフの生産地としても有名で、今回ノルチャ滞在中に、生まれて初めて「トリュフ狩り」の体験をすることができました。トリュフを探すのは、現在は豚ではなく犬。経験20年以上というトリュフ狩り名人のお供をするのは11歳のルルと1歳半のニーナという二匹の「トリュフ犬」。山道を分け入って斜面を登っていくと、途中で名人がこの辺だ、というしぐさで犬を誘導します。

写真下左:トリュフを探して掘る「ルル」と「ニーナ」          写真下右:トリュフを探し出し口に加えたトリュフ犬の「ルル」
写真上左・中:トリュフ名人と二匹のトリュフ犬             写真上右:収獲した黒トリュフ

トリュフ犬が走りまわってあたりを嗅ぎまわします。掘って直接犬が見つける場合もあれば、あるらしきあたりを今度は名人が短いツエのような棒で掘って、埋まっているトリュフをさがしだすのです。大き目のクルミ、あるいは、小さなジャガイモ程度の黒トリュフが首尾よくみつかるたびに、ワンちゃんにはナッツなどのご褒美が。1歳半のニーナはまだ修業中でちょっと頼りないながら、何度かトリュフをみつけることができて、「名人」に誉めてもらってはしゃいでいました。

なお、トリュフ犬は雌犬が条件とのこと。雄犬は、雌犬の臭いなど?に気を取られてしまい、「トリュフ」に集中できないので使えないとのことでした。ところで、黒トリュフはピエモンテなどの白トリュフに比べると素朴ながら独特の風味があり、ウンブリア名物のパスタ、ストリンゴッツィといただくと絶品です。

この地域は春にはモンテシビリーニ国立公園内に位置する、レンズ豆でも有名なカステッルーチョの村を背景に、大きな平原一杯に美しい花畑が出現することでも知られています。その頃にも再び訪れてみたいと思っています。    

JITRA 編集長
大島悦子 Etsuko Oshima


 

編集後記
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