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編集後記
2016年7月15日
JITRA編集室 大島悦子

●ミラノの名門、ブレラ美術館は新館長の指揮下で大変身中です!
ミラノの美術館といえば、何といっても知名度NO1は、ブレラ美術館でしょう。実際、イタリア名画が驚くほど沢山展示されています。私もこれまで、数えきれないほど訪れていますが、素晴らしい作品は多いのですが館内全体がなんだか古臭く、正直活気にかける印象がぬぐえませんでした。

ところが、昨年、新館長のカナダ系英国人、ジェイムズ・ブラッドバーンJames Bradburne氏の就任とともにブレラ活性化大作戦が始まり、ブレラは大きく変身中です。同館長の狙いはブレラ美術館を、美術館所蔵の沢山の最高傑作作品にふさわしい、輝きのある空間に創りかえること。そのため様々な企画を打ち出していて、見学者にも伝わる成果を上げ始めています。

写真下左:@ブレラ美術館中庭     写真下右:Aブレラ美術館ジェイムズ・ブラッドバーン新館長(エントランス付近で)

一つ目は「名作対話」シリーズ。ブレラを代表する作品を毎回一つとりあげ、他の美術館から同じテーマの別作品を招き対比させることで、改めてその作品の価値や意味を問うものです。1回目は、この春、ラファエッロ作「聖母マリアの結婚」に、ラフェッロの師匠だったペルジーノの同名作品(仏・カン美術館所蔵)を対話させました。第二弾は、6月から9月25日まで開催中のマンテーニャ作「死せるキリスト」。相手は独・シュトゥットガルト美術館所蔵のアンニーバレ・カラッチの同テーマの作品。このシリーズ、 名作を鑑賞する楽しみを深めることができると好評です。 

写真下左:B「名作対話シリーズ」第一弾 ラファエッロ作「聖母マリアの結婚」 写真下右:C同シリーズ第二弾 マンテーニャ作「死せるキリスト」
写真上左:D「名作対話シリーズ」第一弾 ラファエッロ作「聖母マリアの結婚」  写真上右:E同ペルジーノ作「聖母マリアの結婚」

館内展示も大変化しています。展示作品やそのレイアウトを変えるだけでなく、展示エリアごとに壁の色を変えることで、展示空間自体がより魅力的なスペースとなりました。今までの無機的な壁が、作品の時代や潮流ごとに、真っ赤や深い青という深みのある色に変わることで、え?同じ部屋が?と思うほど、印象が変わります。広い館内も、壁の色の変化でメリハリがでてきます。 さらに作品キャプションも見やすく大きくなり、重要作品には、作品や作家名に加え、鑑賞ポイントもイタリア語、英語で表記されています。

写真上:FG館内展示室

今春のラファエッロの対話の際、そして7月初旬に、第二の対話を見に私も訪れたのですが、行くたびに「新しい変化」が実感できて、なんだかワクワクしてきました。展示室にいた係員に「随分と変わりましたね」というと、「館長が頑張っているから。今もエントランスにいますよ」と一言。そういえば、入口付近に5-6名の人々が巻尺などをもって現場仕事をしていたのを思い出して「どの方ですか?」ときくと、「薄ピンク色のジレを来た背の高い人」とのこと。

早速、入口付近に戻ると、スタッフと打ち合わせをしている館長をみつけました。「素晴らしい変化ですね、感心しています」というと、「ありがとうございます。まだまだこれからです。どんどん変わりますよ」とニッコリ。壁には、18ケ月かけてブレラを大きく変化させますとのメッセージもみつけました。

写真上左:H館内の展示室   写真上右:I東京の「カラヴァッジョ展」から戻ってきたばかりの「エマオの晩餐」

ところで、日伊国交樹立150周年記念として、去る6月12日まで東京の国立西洋美術館の「カラヴァッジョ展」に出展していた「エマオの晩餐」も、7月7日からブレラの第29展示室に戻ってきています。

さらに、嬉しいニュースも発表されました。この6月30日から9月29日まで、毎週木曜日は開館時間を延長し、18時から22時15分までの時間帯に限り、2ユーロで入館できるという制度が設けられました。変身中のブレラ美術館を一人でも多くの方々に知ってもらいたいということです。また、本編集後記2016年1月15日号で紹介した「ミラノ・ロンバルディア・ミュージアムカード」ですが、この6月からブレラ美術館も対象となり同カードのお得感が増しました。 より魅力的になったブレラ美術館、ミラノにいらしたら是非立ち寄って下さい。

写真上左:Jブレラ美術館の品揃えの豊富なブックショップ    写真上右:Kブレラ美術館の入っている建物外観

ブレラ美術館  PINACOTECA DI BRERA
Via Brera, 28  20121 Milano
tel. +39 02 72263 1 
http://pinacotecabrera.org/

●ミラノ市内で「緑屋敷!」を見つけました。
7月に入り、かなり暑さの厳しくなったミラノ。日中の外出はできれば避けたくなりますが、夕方7時ごろには少し過ごしやすくなるので、時々、市内を散策しています。ポルタ・ヴェネツィアでメトロを降りて、市電の大通りから一本中に入ったところにある、立派な建物の並ぶ通りを歩いていた時のことです。突然、驚くほど見事に「緑の葉」でおおわれた建物が現れました。建物のファサード(正面)など、元々どんな形だったのかわからないほどです。よくもまあ、ここまできれいに茂ったものと感心しました。

写真下左:Hミラノ市内、Viale Luigi  Majno の「緑屋敷」      写真下右:Iミラノ市内、Via Mozartの「緑屋敷」 

翌日のことですが、そういえば、昨日の建物のそばの屋敷町にやはり緑でおおわれた建物があったことを思い出して行ってみました。ありました、ありました。そういえば近くには市民憩いの場所、ミラノ市立モンタネッリ公園(Giardini Pubblici Indro Monatanelli)もあり、緑豊かな地域なので土地も肥えていて草木も成長しやすい場所なのでしょう。上記の二つの「緑屋敷」はともにメトロ赤線「Palestro」駅から徒歩6-7分程度です。ミラノ散策中、時間があまったらちょっとのぞいてみてもいいかもしれません。

さて、8月はJITRAおよびメルマガ「イタリアへ行こう」は夏休みとさせていただきます。 この夏を楽しく健やかにお過ごしください!

JITRA 編集長
大島悦子 Etsuko Oshima


 

編集後記
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