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私の自然紀行 − 読者からの投稿記事 バックナンバー

5 Febbraio 2002




青の洞窟は本当に青かった!


カンパーニア州 − カプリ島
Campania - Capri



山内 英子





ナポリから南へ60km下ったリゾート地、ソレントSorrentoに滞在し、カプリ島Capriに向かった。この辺り 一体、つまりナポリ湾は、急カーブを描き、ちょうどコの字型になっている。コの字の上の先端部がナポリ、下の先端部の先にカプリ島がある。ソレント全体が小高い丘の上にあるので、どちらもきれいに視界に入る。

ソレント駅前のホテルから歩いて15分ほど坂を下り、フェリー発着場へ。カプリ島まで高速ジェット船でわずか20分という近さだ。島に近づくと、大型フェリーやモーターボートがありとあらゆる方向から港に吸い 寄せられるように入ってきた。海上のラッシュである。朝の10時、港は観光客、遠足の子どもたちなどでごった返していた。

早速、有名な「青の洞窟Grotta Azzurra」行きの船乗り場を探す。カプリの町は岩山の上にあり、港は足場に過ぎず、町の中心へはバスでくねくねと登っていくか、ケーブルカーを利用することになる。バスでも洞窟に行けるが、島に来たからには船で島を巡りたい。港から青の洞窟まで、海岸線づたいに3kmしか離れていないのだ。15人乗りのモーターボートに乗り換え、島巡りは始まった。

photo2
島を巡るモーターボートから小舟に移る
photo3
洞窟内が青色に変わった瞬間

切り立った海岸線には、波打ち際の風化作用で岩に小さな穴が幾つもできている。数分もすると、青の洞窟 入口へ。ここから3,4人ずつ小舟へと移る。どちらの舟も波で揺れている。「エイッ」とタイミングを見計らって飛び移るしかない。波の穏やかな日でよかった!それでも、小舟がひっくり返らないように座る位置を船頭さんから一人ずつ指定される。
「船底に座って、頭を低くする。Va bene? (いいか?)」
洞窟の入口は、小舟がやっと通れるくらいのスペースしかない。入口の上部に鉄の鎖が渡してあり、船頭さんはそれを手繰り寄せるようにして、舟を洞窟内へと進めた。わずか5秒で洞窟の中へ
。 「Ci siete tutti?!(みんな、無事か?)」「Sì (はい)」
声は聞こえるが、真っ暗で何も見えない。先に進んで行った舟の姿さえ見えない。少し目が慣れてきた時、船頭さんが「帰れソレントへ」のカンツォーネを歌い出した。舟が左旋回している。するとその時、青い海面が見え始めたのだ。洞窟入口から差し込むわずかな光を受けて、海面が幻想的な青色に変わった。天然のライトアップである。まるで海の底に蛍光灯でもあるかのような、透明なブルーの光だ。舟は外から差し込む光に向かってゆっくり進む。もう一度頭を船底に近づけ、一瞬にして洞窟の外へ。小さな洞窟での不思議な体験だった。

しかし、この洞窟はカプリのほんの一部にすぎなかった。ケーブルカーで町の中心に向かい、港と反対側の海岸を眺める。ここにはカプリ島の代表的な風景が展開する。岩島郡が青い海に、美しく点在しているのだ。カ プリ島は海から眺めても、丘の上から眺めても、絶景そのものだ。日暮れとともに、この島を離れようと港に向かう。船を待っていると、ここに長期滞在するらしい4人家族がトランク20数個とともに下船してきた。も ちろん荷物はポーターが次々に運んで行く。かれこれ2000年も遡る昔、ローマ皇帝アウグストゥスが所有していたカプリ島。現在でも高級別荘地のこの島を巡る気分はゴージャスである。  

【寄稿:山内英子(やまうちえいこ)フリーライター。著書には「マジカル期をうまく使う」(砂書房)、 「チャイルドケアの仕事」(同朋舎・共著)がある。ローマを拠点にフィールドワークのレポートを「教育 新聞」に連載中】


私の自然紀行 紹介データ

アクセス:本文にあるようにソレント、ナポリ、アマルフィなどから高速船が出ている。季節により発着時刻が変わるので、特に本数の減るオフシーズンは注意が必要。

日本人観光客へのアドヴァイス:
冬季は休業するホテルもあるので、予め予約をしましょう。また、ケーブルカーの利用は混み合う時間帯があるので、高速船の時間には余裕を持とう[…実は私ことJITRA編集デスクもカプリで帰りの高速船を乗り過ごしそうになったことがあります!"Corri, corri (走れ走れ!)"と港の人に急かされながら、慌ててその日最終のナポリ行きの船に飛び乗りました。次の日帰国だったので、今思えば本当に間に合ってよかった【余談】




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