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イタリア個人旅行 上級篇レッスン
15 febbraio 2011

第9回 
盗難の手口あれこれ
-楽しい旅にするための注意事項





案内人
『アッティコ』主宰
村本幸枝



●旅を楽しくするのはあなた次第
イタリアに長年住んでいて実感するのは日本の治安の良さです。日本へ遊びに来たイタリアの友人が観光地や電車などに置き忘れてしまった荷物が後から見つかり、『信じられない!』と感激する姿を何度目にしたことか。この治安の良さは日本が海外に誇れるもののひとつだと思います。残念ながらイタリアで同様のことが起こるのはごく稀な例。私のまわりにもイタリアで盗難に遭い、楽しいはずの旅行が台無しになってしまった、という日本人が少なくありません。最近はその手口もかなり巧妙です。というわけで、今回は、私の周辺で実際に起こった盗難のケースをご紹介します。ただ、ひとつだけ言っておきたいのは、多くの場合、そういった犯罪者はイタリア人ではないということ。『イタリア人=泥棒』という固定観念も旅を台無しにする考え方のひとつ。ちょっとしたことに気をつければ、トラブルを避けることは可能です。ぜひ、楽しい旅の思い出をたくさんつくって日本へお持ち帰り下さい!

●荷物は必ず目の届くところか体の触れるところに
よく耳にする失敗はバッグを椅子の背もたれや空いている隣の席に置くこと。人の気配があれば気がつくと思ったら大間違い。私もレストランで食事中、気をつけなきゃ、と思いつつも、バッグの置き場がなかったので、自分の椅子の背もたれにかけたら30分で見事に消えていました。しかも後ろは通り道ではなかったし、横には友人が座っていたのに…です。あまりの神業に絶句。お財布の中には、運転免許証、クレジットカード、キャッシュカード、携帯電話、自宅の鍵まで入っていたので、後始末でどんなに大変な思いをしたかは言うまでもありません。貴重品はひとつにまとめず、分けて持ち歩くのも大切な対処法です。


●パスポート提示はあってもお財布の提示はあり得ない
早朝、ホテルから目と鼻の先にあるテルミニ駅へ向かってカブール通りを歩いていた友人の前でいきなり車が停まったことが。車内から顔を出した男が『我々は私服警察で薬物の取締りを強化しているので、パスポートとお財布を見せなさい』と、相手は警察手帳を提示することなく、声をかけてきたそうです。大きなテロ事件でも起きない限り、警察が一般の旅行客を路上で引き止めることは、まず無いと思うことです。きちんとした相手の身なりにも騙されないように。『パスポートを』からはじまり、友人が鞄の中のものを出し入れしている内に、同乗していた仲間から見事にお財布を抜き取られていたようです。状況を説明しているだけではあり得ない、と思うようなことも実際に起こってるのが事実。一人がジュースやアイスクリームなどを洋服に浴びせ、注意がそちらに向いている間に他人を装った共犯者が貴重品に手をかけるといったケースは典型的なパターン。どんな場合でも貴重品からは目を離さないことが大切です。

●公共の乗り物に乗車する際はとくに注意
地下鉄やバスを利用する際は、一番狙われやすい扉付近や囲まれやすいコーナーは避けるのが無難。座席が空いたら速やかに座りましょう (最も盗難に遭いにくい)。また、ローマからフィレンツェなど、大都市間を鉄道で移動する際の盗難も頻繁なので、充分に注意しましょう。以下は実際に起こったケースです。1) 全席指定の電車に乗り込み、自分の席に座っていたところ、窓の外でチケットを持った男が何やら話しかけてくる。座席を確認したいのかと窓に目をやっている隙に、車内で待機している他の仲間が横に置いてあったバッグを持ち去る。2) 電車に乗り込み、出入口付近の荷物置き場にスーツケースを置こうとしていたら、近くにいる男女が場所の取り合いで激しく争いはじめる。そちらに気を取られている隙に、第三の共犯者がバッグに手をかける。口論もおさまり、自分の席に座ったらバッグのファスナーが少し開いていたため、確認をしたところ、すでにお財布はなくなっていたとか。

●それでも盗難に遭ってしまったら
仮に盗難に遭ってしまった場合は、近くの軍警察(カラビニエーリ/Carabinieri)か警察(ポリツィア/Polizia)へ出向き、盗難証明の書類を出してもらいましょう。クレジットカードがを盗まれたらすみやかに24時間対応のカード会社窓口へ連絡をするように。クレジットカード番号、期限などの詳細は必ず書き留めておき、バッグとは別の場所へ保管しておくことが大切です。意外にこういった基本的な旅の準備を怠っている人が多く、驚かされることがあります。警察が発行する盗難証明書は旅行保険の申請や、トラベラーズチェックの再発行にも必要になります。また、ゴールドやプラチナのクレジットカードは年会費に海外旅行保険が含まれているケースが多く、実際、私もイタリアで盗難に遭った際、保険で助かったことがあります。それらの規約も事前に確認しておき、盗難に遭った場合の申請に必要な書類内容や、携帯品の領収書を保管しておくとよいでしょう。

案内人プロフィール
村本 幸枝 Muramoto Yukie

日伊文化交流サロン『アッティコ』を主宰。東京日本橋馬喰町でイタリア語、イタリア料理、イタリア文化など、イタリアに関する様々な講座やイベントを企画・運営する。また、イタリア特集を組む雑誌やテレビ、イベントのコーディネートを数多く手がける。
2002年サッカーW杯ではイタリアチームに帯同。年の半分をイタリアで過ごす。



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