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鳥野さんのイタリア留学記
Ms.Torino in Italia
15 Marzo 2015

第19回   今月の失敗 「携帯のマナーは?」

和田 忍



 

バスの中で、電話が鳴る。
私(バスの中だから、後で電話をかけ直そう。)
友人「どうして電話に出ないの?鳴ってるよ?」
私「だって、バスの中だから、あとでいいよ」
友人「バスの中だから?大事な電話かもしれないのに?」

日本では公共交通機関の中や仕事中などは、電話に出ないという人が多いのではないでしょうか?携帯電話の使い方のマナーを守ろうなんてよく聞きますね。イタリアは?ちょっと日本と違います。

家族・友人を大事にするイタリア人たちはほぼ毎日、それどころか1日に何度でも家族・恋人・友人に電話をします。バス・電車の中、それどころか歩いている途中でも電話をしない、電話にでない理由にはなりません。移動中はむしろ空いた時間だから電話にぴったり。

トラムやバスの中でも、「携帯電話の使用はお控えください」の張り紙はありますが、誰も守りません。私が苦手なのは中・長距離電車のコンパートメントタイプの席で電話をする人です。元々大きな声で話をする人が多いイタリアなのに、電車の中だと音が聞き取りにくいので普段より2割増しで大声になりがち。そのうえコンパートメントだから逃げ場がない。日本の新幹線のように「携帯電話の使用はデッキでお願いします」とお願いしたくなります。

歩きながら大きな声で話しをしている人も最近多く見かけます。1人で話しをしているように見えて、実は携帯電話で話をしています。というのも、携帯電話を使うときにハンズフリー用のイヤホン付きマイクを使う人が多いのです。携帯電話からでる電磁波の影響を小さくするためだとか。電話で話していても、大きな身振り手振りがつくので、電話に気付くまでは、「あの人は何をやってるんだろう?」とよく思ったものです。

お店でも、店員さんが携帯電話で話し中のため接客を待たされるなんてこともあります。日本だと「お客様は神様です」の精神で、待たせるなんてとんでもない!となりそうですが、イタリアでは「待たされるのは嫌だけど、電話なら仕方ないな」と多少の電話なら目をつぶります。もちろん急いでいれは店員さんにそのように伝えますが、急がせて店員さんを怒らせても、得にはなりませんからね。

で、私の失敗
コミュニケーションを大事にするイタリア人にとっては電話をするというのも、愛情表現の一つなのでしょう。「特に用がないから」としばらく電話をかけなかったために、「あなたは私と話したくない=私のことが嫌いなんだ」と誤解されたことす らあります。そんなつもりは全くなかったのですが…。「かけるタイミングがなかった。」なんて言い訳になりませんからね。

「電車・バスの中では電話を使わない」というマナーよりも「まめに電話をして相手に好意をつたえること」がイタリアでは大事ということなのでしょう。ちょっとしたマナーからも、その国の生活スタイルや習慣、人間関係など様々な要素を反映し ていることを感じさせられる一例かもしれませんね。日本の基準だけですべてを判断するのはちょっと違うんだななと思わされました。もちろん、「やかましい」ことに変わりはないのですが、、、。


著者プロフィール

和田忍 (わだしのぶ) 
イラストレーター・4コマ漫画家。広島出身で現在はトリノ在住。脱力系イタリア生活を4コマにして日々を過ごしています。  http://shinowada.exblog.jp
 

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