ビッレリア(パブ・ビールがメインの飲み屋)にて
私「飲んでないじゃない!ドンドン飲んで」
友人「うーん。あまり飲みたくない。」
私「なーにー、楽しく飲もうよ!」
友人「たくさん飲むと、酔って楽しくないから。」
私「え。酔って楽しくない?」
日本より、ずっとお酒の席でのマナーに厳しいイタリアです。元々欧米人は、日本人よりも体質的にアルコールに強いとは言われています。が、それ以上に「酒の席では無礼講」「たくさんお酒を飲んで羽目を外す」に対する嫌悪感が強くあります。「無礼講」なんてありえないのです。「お酒を飲んでいたから」というのは、失礼な言動を許す理由にはまったくなりません。
また、酔っ払って電車やバスで寝込んでしまったら、財布や荷物を盗られることは確実。飲みすぎた人に誰も同情なんてしませんし、治安の良くないイタリアでは酔っ払ってウロウロしているだけで危険です。
そんなイタリアでは記憶を無くすような飲み方をする人は皆無です。自分の容量を超えない飲み方を心得ている人がほとんど。相手に合わせる、みんなで一気飲みなんてことはありません。自分のペースでお酒を飲むので、同席者にお酌をして回る必要もありません。「もっと飲まないとー!」や「飲んでないの?」なんてお酒の強要のようで、余計なお世話ととられるだけですしね。飲んで大騒ぎというの、お酒を飲み始めたばかりであろう10代の子ども達くらいしか見かけません。
イタリア人が飲みすぎないのには別の理由もあります。車社会のイタリアでは飲み会であろうとディスコであろうと、基本的に自分の運転する車で行く人がほとんど。そのため、(ちょっとは飲むけど)運転できなくなるほどのお酒は飲まない、という人が多いのです。車だから飲んでもワイン1-2杯で後は水、という人は意外に多いのです。
イタリアでは日本より飲酒運転には寛大ですが、交通事故はもちろん厳罰です。運転可能な飲酒の量が定められていて、もちろん抜き打ちのアルコールチェックも土曜の夜などに各地で行われています。
もう失敗しないために
お酒は自分の楽しめる範囲で。酔っ払いは日本以上に嫌われますので、ご注意を。