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知らざれる美術館・博物館  Musei da scoprire
15 marzo 2006


第28回 チェルヴェテリのネクロポリスと考古学博物館

ローマ県 チェルヴェテリ市

NECROPILI DELLA BANDITACCIA/ MUSEO ARCHEOLOGICO




ネクロポリス、「レリーフの墓」内部
イタリア文化財省 編集協力記事
Con la collaborazione del Ministero per i Beni Culturali e le Attività Culturali



ネクロポリスの概要

エトルリア文明の発信地であるチェルヴェテリCerveteriのバンディタッチャのネクロポリス[死者の町]Necropoli della Banditacciaは19世紀的な示唆に富んだ、自然主義的な趣をもった考古学遺跡地区である。
この墳墓の町は高台にあり、ヴィッラノーヴァ時代(紀元前9世紀末−8世紀)の第一次墳墓群にはじまり、紀元前7世紀以降、北西の方向に向かって拡大していった。ネクロポリス(ふだん見学できるのは「囲い区Recinto」のゾーン、つまり12ヘクタールにおよぶ囲われた場所のみ)に散在する無数の墓の型はかなり整然としており、複数の墓を組み込んださまざまな大きさの墳丘を含んでいる。1号墳はその中でも特に立派なものである。一部だけが建てられた、明確な基壇をもつ立方体の墓の一群が遺跡地区の南側を特徴づけており、高度な文明の都市計画を模した配置になっている。出入り口の繰型や縁取りに用いられたマッコ[ラツィオ産の堆積岩の一種]と明るい色のペペリーノ[火山砕屑岩]に、壁面の赤茶の組み合わせは非常に魅力的な多色の効果を出している。さらに注目すべき点は、内部の造りに職人たちが払った細心の注意であり、「コーニスの墓Tomba della Cornice」や「柱頭の墓Tomba dei Capitelli」に見られるように、建築的細部に厳しくこだわっている。

バンディタッチャのネクロポリスのシンボルともいえるのは「レリーフの墓Tomba dei Rilievi」、またの名を「トンバ・ベッラ(美しい墓)」という紀元前4世紀の墓であり、囲われた地区の内外にある無数の墓の中でもっとも有名なものである。いくつかの壁龕の内部と2つの石碑に書かれた銘文が証しているとおり、この墓はマトゥーナMatuna家に属している。その内部には壁に穿たれた13個の2体用埋葬壁龕(両側の壁に4つずつ、入口側の壁に2つ、奥の壁に3つ)があり、アイオリス式柱頭に終わる付け柱によって区切られている。さらに33体の遺体を安置するために、壁面に沿って凝灰岩の台がめぐらされ、各々の墓所を縁石が区切っている。そこに、アイオリス式柱頭をもつ2本の角柱が土台としてはめ込まれ、天井を支えている。13個の壁龕には、彩色されたスタッコ[化粧漆喰]によって、重ねられた2つの枕が表されており、その下の壁は黄色、白、茶色の帯状に塗られ、宴会用の寝台を覆っていた布を模している。
特に重要なのはどれよりも本物の寝台に似せた中央の壁龕で、おそらく墓の注文主の墓所だったのだろう。墓の壁面、すなわち壁龕の上部の枠、両脇の付け柱、中央奥の壁、そして2本の角柱の側面に塗られた漆喰の上には、多色スタッコで宗教用あるいは生活用のさまざまな道具が表され、威容を示している。兜、盾、剣、円錐形の帽子、すね当て―宗教にかかわる、あるいは権威ある職務のシンボル―のほか、さまざまな家畜、日常生活を暗示する道具類が見られる。中央の壁龕の寝台の下に表された冥界を象徴する像テュポーン[下半身が無数の蛇からなる怪物、ケルベロスの父]とケルベロス[頭が3つある冥府の番犬]、そしてもはや原形をとどめないが壁龕の両側に現された2体の胸像があの世を喚起していたのだろう。

囲われた地区の外は遺跡保護局の許可証を得た後に、東方の影響を示す大きな墳墓―「盾と玉座の墓Tomba degli Scudi e delle Sedie」や「描かれた動物の墓Tomba degli Animali Dipinti」、「船の墓Tomba della Nave」の内部を見学することができる。これらの墓はいずれも堂々たる構造をもち、平面図の構成や空間の配分において大変興味をそそられるものである。ネクロポリ通りVia della Necropoli(チェルヴェテリ市の中心から遺跡地区の入口まで続いている道)を横切ると、市が管轄する墳墓群がある。構造面と建築面で同じ性質をもち、豪華さと内部の構成という点で「レリーフの墓」と類似する一群の墓である。近年、遺跡保護局とチェルヴェテリ市が結んだ協約により、汽車型のバスで「囲い地区」外のネクロポリスの見学ができるようになり、特に重要な墳墓には停車するようになっている。

チェルヴェテリの考古学博物館

国立考古学博物館はチェルヴェテリ市の中心にある歴史的な建物、ルスポリRuspoli家が国に譲渡した中世の城塞の中に入っている。
収集品の展示は年代順になっている。2階には紀元前8世紀初めから前6世紀半ばまでの副葬品が並んでいる。もっとも古い時代のものとして、井戸型の墓からの出土品があり、死者の灰を収めていた双円錐形の壷などが見られる。大変興味を引くのは第20号墓から出た首飾り(陳列ケース5)とおそらく盛装用の革帯である。モンテ・アバトーネMonte Abatoneの第86号墓出土の切妻屋根の家の形をしたレンガ色の粗悪な粘土製の小型の骨壷には、現在でも見られるようなボクシングの場面が表されている。「ゴッビGobbi家のクラテル」と呼ばれる脚付きの壷などを含むギリシアからの輸入品が、非常に重要なネクロポリスがあるモンテ・アバトーネ地区とバンディタッチャ−ラゲットBanditaccia-Laghetto地区の部屋型墳墓から発見されている。並んだ夫婦の像が表された粘土製の小型の骨壷が29番ケースに陳列されており、小さいながらヴィッラ・ジュリアのエトルリア美術館Museo Etrusco di Villa Giulia[ローマ]にある有名な夫婦像―これもバンディタッチャのネクロポリスの出土品である―を想起させる。
モンテ・アバトーネ地区第297号墓の副葬品のひとつである、精練された粘土で作られたギリシア製と思われる双円錐形の壷にテセウスTeseoとメーデイアMedeaの像のきわめて古い表現が見られる。

階段を上って3階の見学は、オデスカルキ・コレクションCollezione Odescalchiから始めてもよい。これは3つの陳列ケースに分けて展示されており、各地の遺跡の紀元前6世紀からローマ時代にかけての出土品からなっている。前7世紀末−6世紀の代表的な遺物も並んでおり、三頭立て戦車の競争を表していて特に興味深いチェーレCere[チェルヴェテリの古名]製のヒュドリア[水がめ]といった地元の表現も見られる。
古代の都市の遺跡からの出土品は部屋の最後に展示されている。その中央には同名の墓から出たカルタゴの影響を強く示す3つの石棺がある。1980年代の発掘作業によって、エトルリアのハーデス[冥界の王]ともいえ、カロン[冥土の川の渡し守]と同様の役割をもつ冥界の神トゥクルカTuchulcaの像が出土した。

これらの遺跡地区の特異性と同地方の諸機関による保護計画、および数々の出土品―19世紀半ばに始まり、今なお続いている考古学的研究の成果―により、同地区はタルクィニアTarquiniaとともにユネスコの世界遺産に指定されている。

 
バンディタッチャのネクロポリス
NECROPOLI DELLA BANDITACCIA
Tel./Fax 06 9940001
開園時間:月曜をのぞく毎日、8:30−15:30 (冬季)
8:30−16:30 (春季)
8:30−19:30 (夏季)
12月25日、1月1日は休み
入園料:4ユーロ、共通券6.5ユーロ

考古学博物館
MUSEO ARCHEOLOGICO

住所:Piazza Santa Maria, 1 - Cerveteri
Tel. / Fax : 06 9941354
開館時間:8:30−19:30
休館日:12月25日、1月1日
入館料:4ユーロ、共通券6.5ユーロ

バンディタッチャのネクロポリスにはブックショップ、休憩所、講義室、見学ガイドのサービス(ゼテーマZetema委託)があり、身体障害者の利用も可能。
博物館にはブックショップがある。車椅子が入れるのは2階部分のみ。



 翻訳:小林 もり子

 東京都出身。東京芸術大学大学院修士課程修了(イタリア・ルネサンス美術史)。
 1992年よりイタリア在住。 共訳書:「ボッティチェッリ」(西村書店)


*このページの写真および掲載記事内容は、イタリア文化財省の所有するものです。
無断での複製はご遠慮下さい。

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