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15 gennaio 2008
Viaggio per scoprire l'olio d'oliva


第2回
リヴィエラ海岸のオリーヴオイル、
ソンマリーヴァ




リグーリア州 Liguria




中村ゆき子

■16世紀のフラントイオ
北イタリアのジェノヴァからリヴィエラ海岸を左側に見ながら、フランスに向かって1時間余り。アルベンガという海沿いの町。ソンマリーヴァ社は、この町で有名なフラントイオ(搾油所)です。
南側コスタ・アズッラ(紺碧海岸)からの風が吹き、北側にはアルプスに続く標高の高い山が控え、この高低差のある土地、寒暖の差がある気候がオリーヴの生育にとても適しているといわれています。

ソンマリーヴァ・ファミリーは、この地でオリーヴオイルを作り始めて150年。それだけでも驚きの歴史だと思いましたが、さらにすごいのは、彼らは16世紀から使われているフラントイオを現在も改良して使っています。
16世紀って1500年代ですよね?イタリアはエトルスキ、ローマ時代と、気の遠くなるような昔からの歴史を持った国ですから、彼らにとって16世紀といっても最近の話かもしれませんね。私が最初に訪問して、その話を聞いた時は、想像してもなんだかピンときませんでした。
さらに、搾油所内を改造しようとしていたところ、地下からローマ時代の井戸が見つかり、地元ではたいへんな話題になったのです。それを見せてもらった時に、私のピントも照準があったわけです。家の中にローマ時代の井戸が出てきたんですよ!

ソンマリーヴァ家は今もこのローマ時代からある建物の中の搾油所の上に住んでいます。写真を撮っていないのでお見せできないのが残念ですが、天井画が見事な部屋がいくつもあります。
「こんな場所に住むってどんな感じかしら?」と聞きましたら、
「とても名誉なことと思うわ!でも使いにくいの、本音を言えばね。それに修繕の費用が。」
と語った長女ミーナ、実感がこもっていました。
確かに、バーニョ(バス&トイレ)の位置が妙なところにあり、なにもこんな廊下の真ん中に?と私でも思いました。

■家族で役割分担
家族経営の会社で、残念ながら3年前に亡くなったドメニコお父さんの仕事を、現在は3人の子供(ミーナ、ジャンニ、アゴスティーノ)が引き継いでしっかり守っています。
ミーナは海外担当、ジャンニは商品管理、アーゴ(アゴスティーノ)は、農業担当。それぞれの性格にあっていて、3人兄弟でよかったですね〜、という感じ。お母さんもこの3人がしっかり会社を守ってくれて安心していることでしょう。

そして、ジャンニとアゴスティーノは、なんと!もとイタリアのヨットチャンピオン。2回もオリンピックに出ている人たちです!最初はぜんぜん知りませんでした。だって、今のアゴスティーノは見る影もなく(ごめんなさい!)ふとっちょになってるんですもの。この人がすぐにスポーツマンだった(それも超一流の)なんて想像しませんでした。


写真トップ:ご機嫌な笑顔でノヴェッロ(新オリーヴオイル)をついでくれるアゴスティーノ氏
下左:ソンマリーヴァ・ファミリー、右:海外担当の長女ミーナとオラータ料理

■バジリコペーストにぴったりのオイル
さて、オリーヴですが、リグーリアの地品種で有名なタジャスカ種を栽培しています。香り成分が少なく、すご〜くデリケートなオリーヴオイルができます。
この地方で有名なペスト・ジェノヴェーゼ(バジリコのペースト)作りには、このオイルがぴったりきます。バジリコのいい香りと、オリーヴオイルが戦わないからです。トスカーナの青い香りが強い、ほろ苦いオリーヴオイルで、ペスト・ジェノヴェーゼを作るとまったく違った味わいのものになってしまうので、やはり、地元のものは相性がよいのですね!
そして、海沿いですから、海の幸にもぴったり。この地方の郷土料理「オラータ(黒鯛)の包み焼き」などに使うと涙が出そうなほど美味しいです。

リグーリアは地図で見てもお判りのように、とても幅が狭く、勾配が激しい地形。オリーヴの実を収穫するのには相当な苦労がいります。シーズンには山の中腹に巨大なネットを張り巡らせ、収穫したオリーヴの実をネット上で一ヶ所に集めていきます。写真ではちょっと表現し切れていませんが、本当にきつい勾配なのですよ〜。
ですから、1日の収穫量も決して多くはありません。さらに下は200m、上は700mの標高差にある畑のため収穫期は他の地域よりも長く、11月〜3月までかけて摘み取られていきます。だいたいの地域は11月、12月の2ヶ月間で終わってしまうのですが。


写真下左:ネットを張ってオリーヴを収穫、右:ミュージアムにやって来た子供たち


■地域の歴史を護り継ぐ
16世紀から伝わるフラントイオの一部はミュージアムになっていて、毎日のように地域の子供たちが見学に来ています。
地域の伝統食がどのような歴史を持って現在に引き継がれて作られているかを小さい時分から学ぶというのは、本当にいいなーと思いました。彼らが大きくなった時、きっと心の中での誇りになると思うからです。そんなちびっ子たちがうらやましく感じられました。
7年前に初めて訪れた時、イタリアにはまだデジカメがほとんど流通していなかったので私のデジカメを見て子供たちみんなが騒ぎ出し、先生の話を聞かなくなってしまったという思い出があります。

歴史あるフラントイオを護り継ぐソンマリーヴァ家は、地域の人たちからもとても大切にされていました。見学に来ていた子供たちもいつかその子供たちを連れてまた見学に来てくれることでしょう!

ソンマリーヴァ
SOMMARIVA

Via G. Mamelli 7, Albenga (Savona)
Tel: 0182-559222
http://www.oliosommariva.it

著者プロフィール
中村ゆき子(なかむら ゆきこ) 
東京生まれ。日本オリーブオイル協会副会長。ルナ・エ・ソーレ代表ゼネラル・マネージャー。イタリアのオリーヴオイル専門の輸入を手がける。貿易の仕事をするかたわら、イタリアの食材輸出会社へのインターンシップに行き、現地のオリーヴオイルの虜になる。帰国後ルナ・エ・ソーレを立ち上げ、オリーヴオイルを専門に輸入し、カルチャー・スクール、日伊協会、スローフード協会、百貨店のイヴェント、各地のお料理教室、東京ドームなどでセミナー活動も行っている。www.luna-e-sole.co.jp

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