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15 novembre 2008
Viaggio per scoprire l'olio d'oliva


最終回
レモノの香り豊かな北プーリアの「LIMO'」
ドンナリーザ



プーリア州 Puglia


中村ゆき子

●プーリアのチロさんとの出合い
ちょうどオリーヴオイルの仕事を始めた2001年の春、東京のFOODEXであるおじさんと出会いました。おじさんは南イタリアのプーリアからオリーヴオイルを紹介しに来ていたのです。そこにとても珍しいオリーヴオイルがありました。レモンの香りのオリーヴオイルです。それは、まさしく私が時間を掛けて探していたものでした。以前レモンの香りのオリーヴオイルを食べて、私もこんな感じのオリーヴオイル輸入したいなぁ、と思っていたのです。でも、せっかく自分で輸入するのでしたら、よほど美味しいものじゃないと、、、といろいろな会社にあたって取り寄せたり、買ったりしていましたが、なかなか「これ!」といったものが見つからずあきらめていたのです。
そこでタイミング良く出会ったのがチーロさんの持ってきていたLIMO'(リモ)でした。

LIMO'は、レモンの香りがとても爽やかなオリーヴオイルで、今までいただいたもののなかでは、飛び切り味わいがあり、香り豊かでした。「これ、輸入したい!」すぐにそう思いましたが、なにせ仕事を始めたばかりでしたし、すぐにイタリアに行くのは不可能。でも、輸入したい。
結局おじさんと出会ってから3ヵ月後に、わがままを通してイタリアに行くことにしました。向かった場所は、プーリア州のフォッジャの北、サン・セヴェーロまで。フィレンツェからボローニャ経由、インターシティでサン・セヴェーロまで11時間以上の旅でした。本当に長く乗っていたという強烈な印象が今でも脳裏に焼きついています。それ以後プーリアに電車で行くことはなくなりました(笑)

延々と電車に乗ってたどり着いたサン・セヴェーロの駅。誰もいなかったらどうしよう。その不安を見事に断ち切る素敵な笑顔で迎えに来ていたチーロ。いまでこそ、しょっちゅうプーリアに行くことがありますが、当時の私としては地の果てまで来てしまったような心境でしたから、彼の笑顔でどれだけ救われたことか。


写真トップ:レモンの香りのするしぼりたてのオリーヴオイル『LIMO'』
下左:ペランツァーナ種オリーヴの栽培畑、右:収穫したばかりの緑オリーヴと黒オリーヴ

●「ペランツァーナ」種のオリーヴを用いて
ここで栽培されているオリーヴの品種は「ペランツァーナ」といいます。オリーヴオイルの生産量がイタリアでNO.1のプーリアの大半の地域が「コラティーナ」を栽培しているのに対し、この北プーリアでは、18世紀にフランスから持ち込まれた品種が、この地方の気候にマッチし、根付いたため今でも栽培されているのだとか。ペランツァーナは、プロヴァンスが訛ったものだそうです。まずは、この品種から歴史を垣間見ることができて、オリーヴオイルの仕事を始めたばかりの私はさらにこの食品に魅かれました。

ペランツァーナに限らず、オリーヴは1年ごとにたくさん実をつける性質があります。チーロさんは、広大な畑を2分して、片方は奇数年、もう片方は偶数年に生りの良いようにしました。これで、毎年平均的に収穫することが出来ます。そんなことを考えているなんて、驚きでした。 たいてい、先祖代々の畑をそのまま受け継いだ人が多い中、そこまで工夫して畑を作っている人がいるとは思いもよらなかったからです。

ところが、話を聞いてみると、チーロさんも御他聞にもれず、畑を相続した一人でした。7人兄弟の末っ子の彼は、ほかの誰も受け継がなかったこの仕事に興味を持っていました。化学の勉強をしていたことが、さらにオリーヴオイルの性質を知る上で役に立ったと言っていました。それで、奇数年偶数年の畑を考えたのでしょう。


写真左:オリーヴの木、中:レモンの香りのするオリーヴオイル『Limo'』 右:『Limo'』に使用されるガルガノ半島産のレモン

●ガルガノ半島特産のレモンを丸ごと使ったオイル
私の目当て「LIMO'」(リモ)は、近所にあるガルガノ半島の中の国立公園内で栽培されている有名なレモンの品種です。イタリアでよく見かける巨大なレモンではなく、とても小さな種類のレモンです。半分に割ってみると、皮がとても薄く、白い部分がほとんどありません。この薄い皮の部分にとても良い香りのエッセンスが含まれています。

LIMO'の作り方は、オリーヴオイルを作る際の初めのほうの段階で、オリーヴを磨り潰す工程がありますが、その磨り潰す際にレモンを丸ごと入れてペーストを作ります。そこから先は、オリーヴオイルを作る工程とまったく同じです。
オリーヴオイルにレモンエッセンスを入れたものと違って香が抜けにくく、長持ちするのが特徴なんだよ、とチーロは語っていました。 

丸ごとレモンが入っているので、なんだか酸っぱそうに思えるかもしれませんが、そうではありません。なぜなら、酸っぱい果汁は水分とオイルと分離をする工程で、分けられてしまうからです。ですからオリーヴオイルなのに、レモンの香りがする。そんな風に思っていただければと思います。
さまざまな食材との相性がよいので、使い方は、とても簡単。
白身魚のカルパッチョ、焼き魚、チキン、サラダ、ロースとビーフなどの仕上げにくるっとかけるだけでOK。ドレッシング・ソースのベースにもなります。軽くボイルしたエビ、タコ、イカなどに塩コショウして、このリモをかけただけで、びっくりするようなお味になります。お魚、お肉、野菜と相手を選びません。日本の食材とも相性抜群です。

このレモンの香りのオリーヴオイル「LOMO'」は、今では大人気の商品となりました。以前JITRAのメルマガ300回記念にご提供させていただいたこともあります。

ドンナリーザ
DONNALISA S.r.l

Via Magenta, 62
71016 San Severo (FG) - Italy
Tel: 0882.227640 - Fax: 0882.243329
E-mail: info@donnalisafood.com
Web:http://www.donnalisafood.com/index.php


●連載を終えて
「オリーヴオイル紀行」は、今回が最終回となりました。
これまで、さまざまな環境の畑、さまざまな品種の栽培、各生産者のさまざまなオリーヴオイルに対する考えに触れ、私もたくさん勉強させていただきました。
美味しくて、奥深い食材「オリーヴオイル」とそれを作ってきた人々、そしてその背景にある各地方の歴史に触れることができ、この食材と出合った私は、それまで想像もしていなかったような毎日を送っています。
これからもまだまだいろいろなオリーヴオイル生産者を巡ることになりそうですが、なによりも、彼からが1年間丹精こめて作ったオリーヴオイルが、日本の美味しい食卓のお役にたてるということに大きな喜びを感じています。

ルナ・エ・ソーレ/中村ゆき子
http://www.luna-e-sole.co.jp

著者プロフィール
中村ゆき子(なかむら ゆきこ) 
東京生まれ。日本オリーブオイル協会副会長。ルナ・エ・ソーレ代表ゼネラル・マネージャー。イタリアのオリーヴオイル専門の輸入を手がける。貿易の仕事をするかたわら、イタリアの食材輸出会社へのインターンシップに行き、現地のオリーヴオイルの虜になる。帰国後ルナ・エ・ソーレを立ち上げ、オリーヴオイルを専門に輸入し、カルチャー・スクール、日伊協会、スローフード協会、百貨店のイヴェント、各地のお料理教室、東京ドームなどでセミナー活動も行っている。www.luna-e-sole.co.jp

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