JAPANITALY Travel On-line

 
イタリア旅行情報サイトJAPAN-ITALY Travel On-line
美味しい街「パルマ」だより
15 Settmbre 2015

第6回  ワインは平野のランブルスコと丘のマルバシア
Vini  Parmensi
 

西村明美 
今回は、パルマ産ワインをご紹介します。

1.世界でも珍しい発泡性の赤ワイン、「ランブルスコ」
エミリア州に位置するパルマで最も知られているワインはランブルスコLambruscoでしょうか。世界でも珍しい発泡性の赤で、アルコール度も他のワインに比べて比較的低く、ちょっとおしゃれな色でもあり、女性に人気のワインです

写真トップ@発泡性の赤ワイン「ランブルスコ」をつくる葡萄畑
写真上左Aちょっとおしゃれな色のソルバーラ種のランブルスコ   写真上右B葡萄畑

●「安くて、飲み易い手軽なワイン」から自然な生産方法に戻る動き
この地方ではここ50年でワインの作り方がハイテク化し、洗練され、大衆ワインとして、大量生産されていました。これにはアウトクラーベと呼ばれるタンク内圧力を調整できるタンクに入れて再発酵させるという方法が力を貸しました。短期間で失敗無く飲み易いワインができる、そして値段も押さえられる「安くて、飲み易い手軽なワイン」、、、これがランブルスコの現実でした。

写真上C畑のぶどうの糖度を計り、収穫時を見る生産者

ところがここ数年、人工の酵母を加えたり強制的にタンク内2次発酵をさせることなく、自然の時間を借りて、ゆっくりと100年前の生産方法に戻り、ぶどうの持つ、またこの土地の持つ自然に発生する酵母で発酵させるという生産方法に帰り戻っています。また最近では酸化防止剤の量を可能な限り減らして健康に良い、消化を妨げないワインを作り始め、ランブルスコの歴史を変えて行っています。そうしたワインは、イタリア国内でも、世界的にも注目を浴び始めています。                                      

●「ランブルスコ・フェスティバル」
毎年秋になると、エミリア州の様々な町でランブルスコのフェスティバルが行われるのですが、パルマの郊外トリーレで行われるランブルスコ・フェスティバルでは、ほぼ全ての生産地のランブルスコを比較しながらテイスティングする事が出来ます。

写真上左D「ランブルスコ・フェスティバル」  写真上右E「ランブルスコ・フェスティバル」 の中心、マッテオ・ペッシーナ先生

このフェスティバルは、哲学をもって生産しているそして、土地と自然をリスペクトした生産者のワインを愛するマッテオ・ペッシーナ先生(アルマ・ワイン・アカデミーで教鞭をとる)が中心となって行っています。今年は、ワインのエキスパートが地方別に選んだ85のワインをテイスティングする事が出来ました。                                   

●土地の豚料理と組み合わせるとぴったり
合わせる食事は、やはり豚。サラミ。ランブルスコを合わせると、泡が豚の脂を流して、口の中をさっぱりさせてくれます。そして独特の軽い苦みが豚の臭みを消してくれます。ポー川の近辺では昔から豚の大好きな沼が自然にあり、豚の飼育、そしてサラミ、ハム作りが盛んでした。イタリアでは「土地の物には土地のワインを合わせる」と間違いないと言われますが、不思議にも豚はランブルスコを合わせるとぴったりとマリアージュ(ワインと料理の組み合わせのいいこと)します。

2. 「パルマの丘」で生産される「コッリ・ディ・パルマ」
パルマで生産されるワイン、DOPに指定されている「コッリ・ディ・パルマColli di Parma」。訳すと、「パルマの丘」。文字通り、丘で作られるワインです。実際にはランブルスコより生産量の多いパルマ産のワインです。産地は、エンツァ川とスティロネ川に挟まれた地域の丘でこれはプロシュット・ディ・パルマ(パルマの生ハム)の生産指定地とぴったり一致しています。

写真上F「パルマの丘」で生産されるワインのブドウ畑 

品種は、白では「マルバシア・ディ・カンディア・アロマティカMalvasia di Candia Aromatica」、ソーヴィニヨン。赤はバルベーラ、ボナルダ、クロアティナ、ピノ・ネロ、ランブルスコ・マエストリ。発泡性のものがほとんどで、パルマの人たちは発泡性の軽いワインを飲みます。

「マルバシア・ディ・カンディア・アロマティカ」はシンプルな味わいで、アロマがあり、若干苦みを感じる物もあります。またソーヴィニヨンもシンプルで、パインなどの軽いフルーツの香りで、デリケートなパルマハムにぴったりです。そして赤の発泡性は、フェリーノという丘の麓の町が生産地のサラミにぴったりです。熟しすぎないプルーンの香り、あっさりとした風味が他の地方のサラミと違うねっとりとしないサラミには最高のマリアージュです。

  写真上Gプロシュット・ディ・パルマとコッリ・ディ・パルマの白ソーヴィニオン、そしてフェリーノのサラミとコッリ・ディ・パルマの赤バルベーラとボナルダを合わせる  

伝統的な方法で作るパルマのワイナリーを見学してみませんか?またアルマ・ワイン・アカデミーで教鞭をとるペッシーナ先生のワインコースを受ける事も出来ます。パルマの食を堪能出来る工場見学ワイナリー見学をオーガナイズしています。ご希望の方は下記ブログ、または
http://akemi-nishimura.wix.com/sapore-italianoよりお問い合わせください。



西村明美(Nishimura Akemi) 
1996年よりパルマ在住。パルマという土地柄、食に関わる通訳の仕事が多く、ワイン好きが嵩じて、2003年イタリアソムリエ協会AISの資格を取得。2007年にパルマ人と結婚し、ますますパルマの伝統食品への興味が深くなり、パルマ伝統食品アドバイザーコース終了。2013年にパルミジャーノ・レッジャーノ協会のテイスターコース、パルミジャーノ・レッジャーノ紹介者養成コースを終了。
現在、パルミジャーノ・レッジャーノやプロシュット・ディ・パルマ、クラテッロなどの工場見学、研修や、アルマインターナショナルでソムリエコースを教えるペッシーナ先生のワイン講座、お料理教室をオーガナイズするかたわら、更に専門的にパルマの食品について勉強中。
ブログ  http://marchesell.exblog.jp/

http://www.japanitalytravel.com
©  JAPAN PLUS ITALY - MILANO 2013 All rights reserved.