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イタリア学校・講座ルポ バックナンバー

ミラノ Milano
イタリアン・デザインの本場で



イスティトゥート・エウロペオ・
ディ・デザイン

デザイン専門学校

Istituto Europeo di Design




モーダの街ミラノ。その中でも、この学校のあるチンクエ・ジョルナーテCinque Giornate付近は、多くのデザイン・スタジオやPRオフィス、ショールームがある、いわば正真正銘の流行発信地。ファッション、デザイン、そしてこれらのビジネスを学ぶには最適の場所にあります。 また、ミラノでも「デザインの学校」としてよく知られているIEDには、イタリア人学生以外に様々な国籍の学生が集まってきています。もちろん日本人の学生もいるとのこと。いったいどのような授業がこの有名校で行われているのか、興味津々で学校訪問に向いました。それから、もうひとつの楽しみは学生たちのファッション。学校の周辺には、すでにIEDの学生っぽい人たちがちらほら。さすがにクリエイティブな分野の学生たちとあって、かなり個性的なスタイルです。「う〜ん、やはりオリジナリティが大切なんだ」とひとりで納得しつつ、早速、ガイド役のイアナJanaさんに学内を案内してもらいました。

●どんな学校?
11966年創設の歴史あるデザイン専門学校。ミラノのほか、トリノ、ローマ、マドリッドにも分校があり、現在バルセロナでも開校を準備中。国際レベルで若者たちの創造性を刺激し、デザインを学んでいく場を提供しています。
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●どんなコースがあるの?
・大きく3つの分野に分かれ、さらにそれぞれの分野でより専門的なコースが詳細に設けられています。通常の3年コースの他、留学生向けの1年コース(英語で授業)、マスターコース、短期のサマーコースや夜間コースまでプログラムは多彩です。主なコース内容は次の通り。 −ファッション(ジュエリー/ファッション/テキスタイルデザイン、ファッションビジネス、マーケティング、PRコミュニケーションなど) −ヴィジュアル・コミュニケーション(グラフィック/デジタル/バーチャルデザイン、マルチメディア、イラストレーション、フォトグラフィー) −デザイン(インテリア、インダストリアル・デザイン)


●授業の内容は?
理論と実践の両面からのアプローチを重視し、数多くのプロジェクト(課題)を通じて、個々のアイデアを具体的な形で表現していく過程を学んでいきます。例えば、あるプロジェクトで『石油』というテーマが与えられたとします。学生たちは各自、このテーマをいろいろに解釈し、自分のイメージを展開させていきます。シルバーのパイプラインが交錯する研究所を描く人もいれば、赤茶けた砂漠を描く人もいる。それぞれが使う色や物体を選びながら、いかに自分のイメージする世界を表現していくか。こうして過程を学んでいきます。3年コースの場合、初年度は理論も学びますが、その後はほどんとプロジェクト中心に授業が進みます。FIATや3Mなどの企業とのコラボレーションもあり、常に実践的な力を身につけることを目指しています。例として、イアナさんは、あるグラッパのメーカーとの「ボトルデザイン・リニューアル・プロジェクト」について話してくれました。学生たちは3グループに分かれ、"売れるボトルの形とパッケージ"を徹底的に研究し、最終的に10回以上デザインをやり直して完成。プレゼンテーションの直前は徹夜も珍しくないそうです。デザインの世界というと華やかなイメージが強いですが、アイデアや発想の豊かさとともに、体力も必要な素養だったりするのかも…。


●この学校の特色は?
なんといっても教師陣。イタリアのファッションおよびデザイン業界の第一線で活躍しているスタッフが揃っています。あのイタリアン・ヴォーグの編集長フランカ・ソッツァーニ女史もその一人。他にも著名なデザイナーたちが実際に指導しています。学生の個々の持ち味を活かしつつ、いかにクリエイティブに表現していくか、そのプロセスが大切にする方針はどの授業でも一貫しています。歴史は古くてもクラシックな学風ではなく、常に新しい価値観の創造を求めるダイナミックな学校です。


●どんな人たちが学んでいるの?
大半の学生はイタリア人。その中で欧米アジア各国からの外国人留学生も学んでいます。スタンダードの3年コースでも約30%が海外からの留学生。まさしくインターナショナルな雰囲気です。



●卒業後の進路は?
企業とのコラボレーションを通じて、多くの学生が直接企業にコンタクトする機会を得られます。優秀な学生は、就学中から仕事を依頼されるケースもあるそう。日頃から企業と交流を深めているのがこの学校の大きな強み。コース修了後も、研修先の企業を紹介するなど全面的にサポートしてくれます。卒業生の多くが、ジャンフランコ・フェレやモスキーノ、プラダ、そしてベネトンなどの有力企業に就職、ファッションデザインだけでなく、パッケージ・デザインやPRなど多岐にわたる分野で活躍しているとのことです。さすがモーダの街ミラノにある学校、就職先企業にも有名ブランドがズラリ!



●ミラノの住宅事情、そして一番不安なイタリア語についてはいかに!?
住宅事情の悪いミラノ。住むところを見つけるのは、ほんと一苦労です。学校側は、アパートの賃貸・ルームシェア情報を掲示板し、学生同士のシェアや部屋探しをサポートしています。あとはいい物件が見つかるかどうかは運次第。また、イタリア語で授業を受ける外国人学生のため、各コースのスタート前に語学コースを準備しています。特にアジア系の学生は語学で苦労することが多いようですが、中にはわずか半年で完璧にイタリア語を話し、デザインを学ぶ優秀な日本人学生もいるとか…みんながんばっているんですね。

☆最後に、学内を案内してもらい驚いたことはパソコンの充実ぶり。16教室でそれぞれPCを駆使した授業が行われているそうです。いまやデザインもパソコンを使って描く時代。特に、ヴィジュアル・デザインやグラフィック・デザインなどのコースではパソコンは必須といえるでしょう。その他のコースでも課題提出にパソコンは欠かせないということで、自習ルームには20台以上のパソコンが設置され、朝8時半から夜10時まで予約制で開放されています。その他、ライブラリーも充実しており、全面的に学生たちが学習する環境が整っています。

さあ、理想的な環境のこの学校で、あなたもクリエイティブな世界にチャレンジしてみませんか?


イスティトゥート・エウロペーオ・ディ・デザイン デザイン専門学校データ

Data di Istituto Europeo di Design

所在地: Via Amatore Sciesa 4- 20100 Milano
電話: (国番号39) 02-5796951 Faxなし
E-MAIL: info@ied.it
URL: http://www.ied.it
アクセス: トラム12番、27番でチンクエ・ジョルナーテで下車徒歩3分

執筆者紹介:

柴田 良子(しばた りょうこ)
宮崎県出身。東京外国語大卒業。証券会社に勤務後、憧れのヨーロッパに住みたくてスペインへ渡るが、翌年ファッション業界への方向転換を試みイタリア・ミラノへ留学。現在は某エージェントで研修中。イタリア人の自由な発想と堅実なもの作りへの姿勢に感服する毎日です。




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