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シチリア「食」の旅
15 marzo 2011

第8回
シチリア産 羊乳の濃厚リコッタ
− チーズもリコッタも羊乳から!その2 −



  文・写真/佐藤 礼子 

第7回目では羊乳のチーズ ペコリーノ シチリアーノD.O.Pをご紹介しました。今回はそのペコリーノ シチリアーノ D.O.Pを作った後の乳清(ホエー)から作る羊乳のリコッタをご紹介します。

●羊の乳だから味が濃くて美味しいシチリアのリコッタ
「シチリアのリコッタは味が濃くて美味しい」と、イタリア中で囁かれるくらい美味しい、シチリア産のリコッタ。。 その理由は、、、、。
シチリアのリコッタは羊乳からできているからなのです。イタリア全土で言えばはリコッタ=牛の乳から作られるものが多い中、シチリアではある一部の地区を除くほとんどの地区で「羊乳」からリコッタは作られます。
写真トップ:@温度をチェックしながら煮ていきます。
写真左:Aこんな大きな銅鍋で作ります。焦げ付かないように常にかき混ぜるのが大変。 
写真右:B分離の始まり。鍋のふちから分離してきます。

乳の出る量は、牛→ヤギ→羊の順に少ないらしく、羊の乳は牛の乳よりもとっても味が凝縮していて濃いのです。なので、当然リコッタも濃いものができる、、、これが美味しさの秘密、という訳です。

●「豆腐」と似ているリコッタの作り方
日本でもご存知の方が多いと思いますが、、、リコッタ = リ(Ri=再び) コッタ(Cotta=煮た)つまり、2回煮た、という意味。シチリアではTuma(トゥーマ)と呼ばれこれを熟成させるとペコリーノ シチリアーノとなります。(ペコリーノのお話は第7回目をご参照下さい)。 Tumaを取った後に残る液体を乳清(=ホエー)と呼び、これをもう一回、火に かけるとアラ不思議、お豆腐のようなリコッタが浮いて来る訳です。
写真左:C分離が完了すると全体的に表面がボコボコに。
写真右:D出来上がったリコッタは大きなお玉でザルにいれます。

大きな鍋に入れられたホエーは80度になるとお豆腐のようなリコッタが出来始めます。見た目でも分離してきたのが分かりますが、念のため温度計を使って毎回計るそうです。鍋のフチ辺りからだんだん出来始めるリコッタは時間が経過するにつれ、どんどんと出来てきます。そして浮いてきたリコッタをお玉で掬ってプラスチックのザル(昔は籠だったそうです)に入れて水を切っていきます。
出来立てのリコッタはアツアツでホンノリと羊乳の香りがしてきます。出来立てお豆腐みたいにプルンプルンしていて冬は体も温まります。見学に行った時、ドンブリ一杯リコッタを注いでもらいましたが、その優しいけれど旨みが凝縮されたような味と言えば、、、言葉では言いあらわせないくらい美味でした。

●鍋持参で買いに来る近所の人々
私達がアツアツリコッタを食べている最中、自分の鍋を持参して出来立てリコッタを買いに来ている近所の人達も。「どうやって食べるのですか?」と聞いてみると、「今日のランチにパスタにするのよ。美味しいのよ。」と、地元のマンマ達。出来立てリコッタは、そのままアツアツでパンと一緒に食べるか、茹でたパスタをドン!と入れて混ぜて食べても美味なんです。

写真左:Eフルフルの出来立てリコッタ。見るからに美味しそう!
写真右:F地元の人もマイ鍋を持参してリコッタを買いにきます。

●シチリア菓子もリコッタで
そして、リコッタと言えばシチリア菓子。カンノーリやカッサータ・シチリアーナなど、シチリアを代表するお菓子にもたくさん使われるリコッタ。濃厚な羊乳を使ったリコッタで作るお菓子達はこれまた濃厚な美味しさで。シチリアのお菓子を食べるために多くのイタリア人がシチリアにやってきます。食事にもお菓子にも、、、シチリアの食卓には欠かせないリコッタなのです。

フレッシュなものだけに、輸送も難しいらしく、、、こんな美味しいリコッタが食べられるのもシチリアに住むものの特権ですね。


シチリア「食」の旅  著者プロフィール
佐藤 礼子 Satoh Reiko
ラ ターボラ シチリアーナ代表

東洋英和女学院大学卒業後、イタリア料理人の道を目指しイタリア料理店に入店。カメリエーレ、イタリア料理人を経た後、イタリアの郷土菓子に興味を持ち独自に研究を始める。その後、大手企業での洋菓子商品開発、店舗企画などを経験。イタリア食文化を勉強する為、2004年イタリアに渡る。スローフード マスターイタリアンクッキング ディプロマ取得後、シチリアにて研修を重ねる。10年を越える日本での食の仕事の経験と、1年半に渡るイタリアでの修行を終えて、2004年シチリア州トラーパニで「ラ ターボラ シチリアーナ」を設立。シチリア料理教室、食に関するコーディネート、通訳を手掛ける。又、各種メディアに執筆活動も続ける。
サイト: http://www.tavola-siciliana.com/index.html
Blog: http://trapani.exblog.jp/
http://www.japanitalytravel.com
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