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シチリア「食」の旅
15  Ottobre 2011

第11回
マグロは海の豚!
トラーパニのマグロの保存食色々



  文・写真/佐藤 礼子 

「海豚」と書いて「マグロ」と読む、、、というのはウソで、「海豚=イルカ」、です。が、ここマグロ(イタリア語でTonno=トンノ)の街トラーパニでは、「海の豚(il maiale del mare)」と言えば、「マグロ」を指すのです。なぜなら、マグロは全ての部位が食べられ捨てる場所がないから。

●マグロの全てを試食する興味深い体験
先日、「マグロの色々な部位盛り合わせ」、、、という面白い試食をさせていただきました。
■ tonno rosso ・・・ 赤身の部分
■ polmone ・・・ 肺
■ cuore ・・・ 心臓
■ uova di tonno(bottarga) ・・・ 卵巣
■ fegato ・・・ 肝臓

なんと驚くべきは、マグロを一本釣ってきて全てそのレストランで調理したそうです!

ここ地中海で釣られるのはTonno Rosso。イタリア語では「赤マグロ」ですが、日本語では「黒マグロ」。マグロは回遊魚なので1年中釣れるわけではなく、ここトラーパニ沖をマグロが通過するのは5月下旬〜7月上旬にかけて。この時期には魚市場にも生の(冷凍されていない)マグロが並びますが、それ以外の時期にマグロを目にすることはありません。

内臓類はもちろんきちんと処理をしないと臭くなるわけですが、、、この盛り合わせ、全てが美味しかったの驚きで。考えてみたらマグロの内臓類を並べて試食するのは私もはじめてでした。

赤身の部分は蒸しただけだそうで、自家製のオリーブオイルがかかっていてこれはマグロが美味しいから、それだけで絶対に美味しいはず。肺は赤玉ねぎとピスタチオを一緒に合わせ、心臓はメロンと松の実をと一緒に。内臓の臭さを感じさせないためのアイディアだそうですが、これがまた美味しい!私的には一番気に入った1品でした。肺の部分はもともとクセがない味ですがちょっとピリ辛の赤玉ねぎと合わせることで肺の味もくっきりと。ちょっと血を感じさせる心臓の部分はメロンの甘みでうまく調和されていました。食べ方次第で臭みも気にならなくなるものです。

写真トップ 写真@マグロのプロシュット
写真左A「マグロ瓶」:日本なら刺身になるはずの赤身の部分を茹でて瓶詰めに   写真右Bマグロのボッタルガ


楽しみにしていたuovo di tonno、つまり「マグロのボッタルガ」。これがまた絶品で。自家製なので、塩加減も控えめでちょっと生っぽさも残っていて、、、今まで食べた中で一番美味しいかったです。

レバーはレバー、、、、でレバーっぽい味。きちんと処理がされているため、臭くありません。

やはり自家製で手間を惜しまず丁寧に作ったものって、本当に美味しいもので。今まで市販されているものも美味しい!と思っていましたが(いや、もちろん美味しいですが)、自家消費用につくる少量手作り生産にはかなわないのだな、と改めて思ったのでした。

以前にも書きましたが、「食べる人の顔を想像しながら丁寧に作るマンマの家庭料理が最高に美味しい!」と常日頃思っている私。またしても、こんな事を確信させたこのマグロの試食でした。    

写真左Cカジキのプロシュット  写真右Dマグロの色々な部位を集めてサラミに 


●バラエイティ豊かなマグロ加工品
と、こんな経験はなかなかできませんが、トラーパニでもマグロの加工品を購入することが可能です。加工品の中でも私がお勧めするのが「カジキのプロシュット」と「マグロのプロシュット」。プロシュットと言えば、生ハムを想像されるかと思いますが、マグロのプロシュットはまさに生ハムのようで、、、。薄く切ってシチリアのフレッシュな香りのオリーブオイルをかけて最後にレモンをギュッと一絞り。これだけで美味しい一皿となります。  


 写真左Eラットゥーメ:マグロの精巣を干したもの  写真右Fなんとマグロの膀胱も食べます!


その他、心臓、精巣、膀胱、そしてマグロのサラミなど、色々なマグロの保存食がトラーパニでは購入することが可能です。


 写真左G「Da Diego」のオーナー、ディエゴと息子のダニエレ   
写真右Hマグロの加工品をはじめ、オリーブ、アーモンド、ピスタチオ、ドライトマト等々、所狭しとシチリア食材がぶ店内

トラーパニの魚市場の隣にある「Da Diego」では、高品質なマグロの加工品が購入できます。もちろん、マグロのからすみもあります!マグロ製品のみならず、アーモンド、オレガノ、ドライトマト、、、、シチリア食材やお土産探しに最適。散歩がてら是非行ってみてください。
<Da Diego>
Via C.Colombo 12 Trapani
Tel 348.3544412

■ ラ ターボラ シチリアーナ
http://www.tavola-siciliana.com/


シチリア「食」の旅  著者プロフィール
佐藤 礼子 Satoh Reiko
ラ ターボラ シチリアーナ代表

東洋英和女学院大学卒業後、イタリア料理人の道を目指しイタリア料理店に入店。カメリエーレ、イタリア料理人を経た後、イタリアの郷土菓子に興味を持ち独自に研究を始める。その後、大手企業での洋菓子商品開発、店舗企画などを経験。イタリア食文化を勉強する為、2004年イタリアに渡る。スローフード マスターイタリアンクッキング ディプロマ取得後、シチリアにて研修を重ねる。10年を越える日本での食の仕事の経験と、1年半に渡るイタリアでの修行を終えて、2004年シチリア州トラーパニで「ラ ターボラ シチリアーナ」を設立。シチリア料理教室、食に関するコーディネート、通訳を手掛ける。又、各種メディアに執筆活動も続ける。
サイト: http://www.tavola-siciliana.com/index.html
Blog: http://trapani.exblog.jp/

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