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シチリア「食」の旅
15 Ottobre 2013

四季編  <秋>      
新オリーブオイルの季節   



  文・写真/佐藤 礼子 


暑い暑い夏が過ぎ、涼しい風が吹き始めてくる10月のシチリア。10月というと普通はブドウの収穫を想像するかもしれません。ですが太陽の力が強いシチリアではブドウは他のイタリアの地方よりも早く熟し始め、早いものでは8月上旬から収穫が始まり、9月が終わる頃には白ブドウも黒ブドウも収穫は既に終了。それに変わり、ソワソワしてくるのがオリーブオイル生産者。そう、秋のシチリアと言えば、新オリーブオイルの季節です!  

写真トップ@元気に育った健康なオリーブの実  写真左A:収穫したオリーブの実はまるで宝石のよう!
写真右B:搾りたてのオリーブオイルとトーストしたパンで朝ごはん!この時期の最高の贅沢です。


●各家庭でオリーブの収穫
シチリアは6月から約3ヶ月、ほとんど雨が降りません。暑い暑い夏の間、ギラギラと輝くシチリアの太陽をたっぷりと浴びたオリーブの実は、8月後半に雨が降り始めると、待ってました!とばかりに一気に成長し始めます。そして10月上旬からオリーブの収穫開始!    

写真左C:オリーブ収穫風景:高いところはハシゴをかけて収穫します。 写真右D:下の網にオリーブの実を落として、網を手繰り寄せて集めます。


この時期にシチリアの田舎を車で走ると、グリーンの網でできた敷物をオリーブの木の下に敷いて手でオリーブを摘む風景を、あちらこちらで見かけます。シチリアではオリーブ農園を個人で所有している家族も多く、10月上旬〜11月にかけてはオリーブ収穫のために仕事を休む人もたくさんいます。個人でオリーブ農園を所有する人は、収穫後、フラントイオと呼ばれるオリーブオイル搾油所にオリーブの実を持っていきます。そして数時間後、オリーブオイルとなり、各自タンクに入れて家に持って帰ります。「自家製のオリーブオイル」なんて随分と贅沢ですが、ここシチリアではそう珍しいことでもなく。    

写真左E:新しいシステムを導入したフラントイオ  写真右F:搾りたては濃いグリーン!自然の色は美しく


搾りたてのオリーブオイルはとっても濃いグリーン色。そして、その青い青い香りの芳しいこと!この時期は、美味しいパンにトラーパニの美味しい塩、そこに搾りたてのオリーブオイルをたっぷりとかけて、、、贅沢な一皿が楽しめる時期です。

●シチリア名物「フィーキ ディ インディア」
秋の野菜や果物、シチリアはちょうど過渡期。トマト、ナス、ピーマンなど、最後の夏野菜が激安で市場に並び、その一方で、ブロッコリー、フィノッキオ(フェンネル)などの早生の冬野菜が早くも10月頃から並び始めます。秋のフルーツと言えば、シチリア名物「フィーキ ディ インディア」。“インドのイチジク”という名のこの果物は、実はうちわサボテンの実。うちわのような形をした大きなサボテンの葉の上に実が成ります。うちわサボテンは6月頃にトゲトゲした実の部分が少ない実を付けます。これはどうやら食べるところもないらしく。この1回目にできる実をわざと叩き落し、その後に新たに出てきたのが秋に食べる実。グリーン、紫、オレンジなど、色々な色の実が成ります。   

写真下G:フィーキ ディ インディア:点々の部分からトゲが生えています。
写真上左H:巨大に成長した木にはたくさんの実が成ります。 写真上右I:フィーキ ディ インディアは外皮を触らないようにまな板とナイフを使って剥きます。


味は色によっても微妙に異なり、スイカ、柿、枇杷、、、なんと表現したらよいか。そして固い固い種がたっくさんあるのも特徴。個人的には大好きですが、日本からいらした方は「種がなければ美味しいのに」という方も多く。この果物、目には見えない繊毛がたくさんあります。秋にシチリアを旅行していると市場で必ず見かけますが、決して触らないように!

日本では「食欲の秋」と言いますが、シチリアではそのような表現はあまり使われません。でも暑い夏を越した秋は、自然と食欲が増してくるもの、、、やっぱりシチリアも「食欲の秋」なのかもしれませんね。


シチリア「食」の旅  著者プロフィール
佐藤 礼子 (Reiko Sato)
シチリア料理・菓子 スペシャリスト  イタリア政府公認オリーブオイルテイスター

東洋英和女学院大学卒業後、イタリア料理人の道を目指しイタリア料理店に入店。カメリエーレ、イタリア料理人を経た後、イタリアの郷土菓子に興味を持ち独自に研究を始める。その後、大手企業での洋菓子商品開発、店舗 企画などを経験。イタリア食文化を勉強する為、2004年イタリアに渡る。スローフード マスターイタリアンクッキング ディプロマ取得後、シチリアにて 研修を重ねる。10年を越える日本での食の仕事の経験と、1年半に渡るイタリアでの修行を終えて、2004年シチリア州トラーパニで「ラ ターボラ シチ リアーナ」を設立。シチリア料理教室、食に関するコーディネート、通訳を手掛ける。2012年には「イタリアで一番おいしい家庭料理 シチリアのおうちレシピ」(講談社)を出版。又、各種メディアに執筆活動も続ける。

ラ ターボラ シチリアーナHP:http://www.tavola-siciliana.com/index.html
シチリアの風景と旅ブログ「シチリア時間2」: http://trapani.exblog.jp/
シチリアの食ブログ「シチリア食通信」:http://cucisici.exblog.jp/

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