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"食い倒れ"スローフード留学記
 
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15 giugno 2007
Studiamo Slow Food in Italia

第4回
大自然と友情の温かさ実感、
サルデーニャ島 ”食い倒れ”バカンス








粉川 妙
●海と太陽、そして新鮮魚介類!
イタリアで料理修業を始めて、半年が経ちました。マルケ、トスカーナと中部地方の料理を学んできましたが、夏が来たので、ここらで休憩。自然豊かなサルデーニャ島で「食い倒れ」のバカンスを過ごすことにしました。
10日間の滞在場所に選んだのは、サッサリ近郊のカステルサルドCastelsardoという静かな街です。長期滞在型アパートを借りる気楽なスタイルを選択。私と友人2人は自家用車に乗り込み、フェリーでチビタベッキア港(ローマ近郊)から北の玄関口オルビアへ。そこから島を横断し、宿へと向かいました。

毎日、眼下に広がる海へと繰り出します。泳ぎ疲れたら、浜辺で体を横たえ日焼けタイム。イタリア人にとって小麦色の肌は「豊かさのシンボル」だそう。みなさん皮膚ガンのリスクも省みず、こんがり焼いてましたよー。友人たちも全身真っ赤にして根競べ。夕方になると、磯でカニやトコブシを取ったり、きれいな貝殻を拾って日が落ちるまで遊びました。

近所の魚屋で買った新鮮な魚介類は、地元風に調理します。タコはとろ火で2時間ゆでて。箸で切れるくらい柔らかい身は、刻みパセリとレモン、オリーブ油で和え、さっぱりといただきます。新鮮なムール貝3kg。半分は刺身、残りはワイン蒸しに。地元の白ワイン・ジョガンティーヌが、よき伴走者です。
そうそう、ビールも見逃せません。暑さが厳しいこの島で、ビールは必需品。その消費量はイタリアでトップだそう。島で愛されている銘柄はイクヌーサ。ラベルにサルデーニャの旗をあしらい、素敵なデザインです。私たちはケース買いして常備。乾杯にはやっぱりビール!

写真トップ:マッダレーナ諸島クルージング中に海水浴
下左:アルゲーロの海と旧市街、右:レ・ピンネッテのアンティパスト

 

●サルデーニャ農家での美味
風光明媚な海岸部とは対照的に、内陸は低い潅木が続く、荒涼とした大地が広がります。農業に適さない岩だらけの土地、少ない降雨量…。島の人は代々ブタを飼いヒツジを放牧して、過酷な自然と共存してきました。
自給自足の生活を営む農家も少なくありません。素朴でおいしい田舎料理は、食べてみる価値あり。幸い、この島には農家の経営する宿・アグリツーリズモがたくさんあります。食事だけ出来るところもあり、車の旅行なら立ち寄りたいもの。今回、2軒行きましたが、どちらも素晴らしい!うち1軒をご紹介。

アルゲーロ近くの「レ・ピンネッテ」は、大きな敷地の中にある、出来て間もないアグリでした。近所でも評判のレストランが併設されています。
前菜10品で、いきなりの先制パンチです。自家製サラミとチーズ盛り合わせ、カタツムリの煮込み、ヒツジの肝の煮込みなど。味の個性が強い食材にハーブやトマトを加え、香り高くまろやかに仕上げています。
プリモは2品。お気に入りは地元のパスタ・フレゴラです。セモリナ粉100%の粒々パスタが、トマトソースと絡み、絶品。
メインはサルデーニャ名物・子豚のポルケッタ。焼きたてにミルト(ハーブの一種)の葉をかぶせて香りを移します。熱々のポルケッタは、皮が香ばしく、肉質は柔らか。脂がほんのりと甘く、食べだすと止まりません。冷めてもこれまた美味だとか。
ヒツジの煮込み(フェンネル風味)は、マトン嫌いの私でもおいしく頂けました。ワインは地元のアルゲーロ・ロッソをチョイス。
デザートと食後のグラッパが付いて、一人30ユーロ! 参りました。

屋外には、広い敷地を囲ってブタ200頭、イノシシ100頭を飼育。のびのび育てられています。生ハムやサラミのおいしい理由が分かりました。ポルケッタ用のブタは体重10kg前後が適しているそう。生後2,3ヶ月が食べごろと聞いて、目の前の子豚たちが少し不憫(ふびん)に。

●もうひとつの旅の思い出〜旧友との再会
さて旅仲間の一人ロベルトには、ある思いがありました。「カステルサルドに住む兵役時代の親友パウロに会いたい」。早速、街で聴きこみ開始。なんと彼の叔父さんに偶然に出会い、それをきっかけに旧友との再会を果たしたのです。
20年ぶりなのに、寡黙な島民性だからか派手に騒ぎ立てたりしません。ただ、がっちりと抱擁しキスを交わし、再会の歓びを表します。長い年月を経ても変わらない友情。

パウロは街のことは何でも知っていました。古い教会跡に生えるアーモンドの木、野性ハーブの在りか、ムール貝やウニの秘密の漁場など。おかげで島の滞在は一層面白くなりました。毎日が冒険、ワクワクの連続です。
旅の終盤、私たちを家に招いてくれました。街を一望する高台に家はありました。農家の手作り赤ワインと共に、並ぶパウロの手料理!一同、食卓を囲み楽しいひと時を過ごしました。
今でもサルデーニャの休暇を思い出すと、顔がニヤけます。自然と人の温かさにあふれたこの島が忘れられません。

アグリツーリズモ レ・ピンネッテ le pinnette
Strada per Guardia Grande, Alghero (Sassari)
Tel: 079-980349, 079-9999016
E-mail: info@sangiuliano.it

★観光情報★
マッダレーナ諸島の1日クルーズに是非参加してみて。 パラウ港から朝10時頃出発、18時頃帰港。船は何社も運航していて、当日、予約なしでも空席次第で乗船可。
2,3の小島を周遊。島に停泊して、海水浴が楽しめる。信じられないほど美しい海に大満足。天国ってこんな所かしら。

著者プロフィール
粉川 妙(こかわ たえ)
甲南大学文学部社会学科卒業。卒業論文『ブタと文化 〜文化人類学的考察から〜』。以後豚と人間の歴史や風俗を調査することをライフワークとする。製薬会社勤務を経てイタリアの食・文化を学ぶため留学を決意する。2005年スローフード協会の料理学校ITAL.COOK.に入学。06年12月末まで調理場にて実地研修(ステージ)予定。
ブログ『butakoの2年間の休暇 *イタリア料理への道*』http://butako170.exblog.jpにてイタリアの食文化や著者の日々の様子を配信中。

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