JAPAN-ITALY Travel On-Line

小都市をたずねる旅 -  ラ・ミア・トスカーナ バックナンバー
20 Giugno 2002
川の町ピサ Pisa  



トスカーナ州 - ピサ    

Toscana - Pisa            








田中 佳代子
photo1

   
傾きを食い止める工事のため約11年間閉鎖されていたピサの斜塔 Torre pendente。世界のエンジニアリングの粋を集結して40.6センチ傾きを戻し、昨年末から再び一般に公開されるようになりました。今こそ、ピサが旬です。(イタリア語での発音はピーサ。日本式にピサと言うと分かってもらえないこともありますから注意。)斜塔以外にも見所はたくさんの、派手なようで、地味なようで奥深い町。ちなみに斜塔にかかった総工事費用は2700万ユーロ。日本円にすると30億円以上。入場料が15ユーロもするのも仕方ない・・・かな?

★ ピサ見所

アルノ川 Arno 沿いは美しい建物が並び、優雅な町並み。詩人のジャコモ・レオパルディもダヌンツィオも「ロマンチック!(romantico)」と絶賛しています。現在でもカヌーのクラブがあったり、お祭りがあったり、夏の夕方には涼風を求めて川沿いを散歩したり、アルノ川とピサ市民は切っても切れない関係にあるのです。川沿いに建つサンタ・マリア・デッラ・スピーナ教会 S.Maria della Spina は小さいながらも繊細な彫刻が見もの。ピサ・ロマネスク様式の教会サン・パオロ・ア・リーパ・ダルノ S.Paolo a Ripa d'Arno まで足を延ばすと、あたりは静けさを取り戻し、素顔のピサに。 現在では一番近い海は10キロほど離れたマリーナ・ディ・ピサ Marina di Pisa まで行かなければなりませんが、その昔ピサのチッタデッラ Cittadella (要塞)のあたりは海だったというから驚きです。暑さが我慢できなくなったら、Andiamo al mare! (海に行こう!)という訳で、サンタントニオ広場 Piazza S.Antonio からCPTのバスに乗って約30分の海水浴場、ティッレーニア Tirrenia へ。決して風光明媚とは言えませんが、地元の人が気軽に行ける人気の海水浴場です。

★ サン・ラニエーリ S.Ranieri - ピサ守護聖人サン・ラニエーリのお祭り

6月にピサを訪れる人はラッキーです。というのも6月はイベントが目白押しだから。もしも6月16日〜17日、または6月の最終日曜にピサに行けるとしたら超ラッキーです。6月16日の夜は70000個のキャンドルがアルノ川の両岸の建物を飾るルミナーラ Luminara が、さらに夜11時ごろからは振動で斜塔が倒れるのではないかと思うぐらい豪快な花火がピサを彩ります。6月最終日曜は1500年代の衣装を再現した色とりどりの衣装をつけた700人がトラモンターナとメッゾジョルノ地区の二手に分かれた行列の後、ポンテ・ディ・メッゾ橋 Ponte di Mezzo の上でジョーコ・デル・ポンテ Gioco del Ponte が繰り広げられます。橋の真ん中で台車を押し合い、相手を押し出した方が勝ち、という単純明快なゲームですが、ここ数年引き分けが続いているので今年はますます熱い戦いになりそうです。  

写真説明
上:世界の7不思議のひとつピサの斜塔 
左下:アルノ川ではレガッタも開催される
右下:ピサが一年で一番熱くなる日
photo2   photo3

★ 悪魔の署名 ある日ピサ出身の友人は私に囁きました。「ドゥオーモには悪魔の署名があるんだ。」怖いもの見たさの一心で案内してもらい、目にしたものは・・・ドゥオーモの裏手(公衆トイレのある側)、中央部の柱部分、ちょうど人の高さぐらいのところに縦方向に並ぶ大小の黒い点。「上から数えても、下から数えても決してその数が同じになったことがない」というのが「悪魔の署名」と呼ばれるようになったいわれとか。真偽はさておき、誰が何のためにつけたのかさっぱり想像がつかないこの印、不思議ではあります。 斜塔、ドゥオーモ、洗礼堂、カンポ・サントなどを一通り見学したら、ずらりと並んだお土産物屋さんも覗いてみましょう。斜塔は高さ手のひらサイズのキッチュな石膏のものから、グラス、ペンたて、50センチぐらいの照明などなんでも揃っています。私の密かなお気に入りはネクタイ。一見普通の小柄のネクタイですが、よく見るとピサの斜塔が並んでいておちゃめです。

★ 私のおすすめ

温室もある広い植物園 Orto Botanico は入場料無料。(Via L.Ghini 5, 月−金 8:00〜17:30, 土 8:00〜13:00)駅からポンテ・ディ・メッゾ橋までのコルソ・イタリア Corso Italia はさながら駅前商店街。でも、もっと面白いのは橋を渡ってからのボルゴ・ストレットBorgo Stretto。道が急に狭くなって、両側がポルティコになっていて中世の雰囲気。途中にある市場の一角(Piazza S.Uomobuono の周辺)も活気溢れる下町風情で素敵です。この界隈ではレストランに入るとローマ時代の柱があったり、ショップの床にガラス張りでやはりローマ時代の井戸が見えたりと、改めてピサの歴史の古さを実感できるはず。
最後に声を大にしてお知らせしたいのは、ピサの町は学生が多いためか、si mangia bene e si spende poco!(安くておいしい)お店がいっぱいということ。お腹が空いたらヌーメロ・ウンディチ numero undici でボリュームたっぷりの食事を。ちょっと変わったメニューが楽しめます。周りの人のまねをしてお水やナイフ、フォークは自分でセッティング。相席になったら恥ずかしがらず、お隣の学生さんとも仲良くなってしまいましょう。ピサのホットな情報をいろいろと教えてくれるに違いありません。



Dati di Pisa

■アクセス
列車:フィレンツェからピサPisa、ピサ空港Aeroporto di Pisa、リボルノLivorno行きに乗り1時間。ピサ中央駅Pisa Centraleで下車。ほぼ1時間に1本間隔で発車している。
自動車:A12 Pisa Centro出口 飛行機:ピサ空港にはイタリア国内線とヨーロッパの都市の便が離着陸。空港から市内まで3キロ。

■斜塔 入場料:15ユーロ
入場時間:8:00〜20:00(最終のグループは19:20出発)最高40人ごとのグループで40分おきに係員の案内で出発。チケットに出発時間が指定される。現在は事前予約不可。2002年6月からはオンラインでの予約も可能になる予定。 問い合わせ:e-mail: primaziale@sirius.pisa.it HP: http://www.duomo.pisa.it/ *狭い螺旋階段を300段昇ることになるので、体力に自信のない方、高所恐怖症の方にはおすすめできません。8歳以下の子供の入場も不可。駅から歩くと約20分と歩き応えのある斜塔の広場。ピサ中央駅Pisa Centraleと斜塔の広場Piazza di Miracoliを結ぶバス(cpt)もあり。     
■観光インフォメーション
 
APT Pisa (ピサ観光局)
Via Pietro Nenni 24, 56124 Pisa
電話:(国番号39) 050‐929777 Fax:050‐929764

Ufficio Informazione (インフォメーション・オフィス)
Via Cammeo 2 (Piazza Duomo ドゥオモ広場内)
電話:(国番号39)050‐560464

■おすすめホテル
◇歴史ある建物を3年前に改装し、近代的なホテルに。エアコンあり。
Hotel Leonardo ☆☆☆(ホテル・レオナルド)
Via Tavoleria 17 電話:(国番号39) 050‐579946 Fax: 050‐598969
E-mail:hotelleonardo@csinfo.it


◇創業1839年。詩人ダヌンツィオも泊まったアルノ川沿いの一等地にあるホテル。
Royal Victoria Hotel ☆☆☆(ロイヤル・ヴィクトリア・ホテル)
Lungarno Pacinotti 12 電話: (国番号39)050‐940111 Fax: 050‐940180
E-mail:mail@royalvictoria.it
HP:www.royalvictoria.it

◇ペンシオーネ。雰囲気は質素だが部屋は広くて清潔。TV、冷蔵庫もついている。ダブル朝食つきで77ユーロ。
Locanda La Lanterna (ロカンダ・ラ・ランテルナ)
Via Santa Maria 113 電話: (国番号)050‐830305 Fax: 050‐834154

■おすすめレストラン
郷土料理なら


◇午後もノンストップで営業しています numero 11 (ヌーメロ・ウンディチ)
Via S.Martino 47 電話: 050‐27282
営業時間:12:00-22:00  定休日:土曜ランチと日曜
◇ろうそくの明かりの下で食べる珍しいサルデニア・シチリア風料理のアレンジ。前菜盛り合わせは「まだ出てくるのー?!」と嬉しい悲鳴。
La Stanzina (ラ・スタンツィーナ)
Via Cavalca 28 電話: 050‐577203
ディナーのみ営業 定休日:火曜


◇市場の隅にあるテイクアウトのフライ屋さん。Fried Fishの看板が目印。揚げたてのイカフライがやめられないとまらない。
Friggitoria da Maria (フリッジトリーア・ダ・マリーア)
Via Cavalca 11 電話: 050‐581011
営業時間:12:00〜14:30 18:45〜21:30(冬は閉店時間がやや早くなる) 定休日:月曜日

◇創業1898年の老舗。ショーウインドーにずらりと並んだケーキが魅惑的。座って軽食も取れるカフェ。
Federico Salza (フェデリーコ・サルツァ)
Borgo Stretto 46

■おすすめのショップ
◇ナチュラルソープの量り売り、ボディケアグッズなどカラフルで楽しくていい匂い。
Bellebolle (ベッレボッレ)
Piazza delle Vettovaglie 40 電話&Fax: 050‐9711279
E-mail: info@bellebolle.com
HP:www.bellebolle.com



  map
著者プロフィール

田中 佳代子(たなか かよこ)
読書少女だった子供の頃「東方見聞録」に惹かれてマルコ・ポーロ出身のベネチア行きを決意するが、91年にフィレンツェに駐在してからは、あまりの居心地のよさにずっとトスカーナに住みついている。
現在はダイビングインストラクターの夫とペットのうさぎとアヒルと共にオリーブとブドウ畑に囲まれたルッカの郊外に暮らす。 いつかはマルコ・ポーロさながらにシルクロードを端から端まで旅するのが夢。



|JITRAトップページへ戻る Torna a JITRA Home Page|


http://www.japanitalytravel.com
©  JAPANITALY.COM srl - MILANO 2000 All rights reserved.