JAPAN-ITALY Travel On-Line

特集・私の自由旅行  〜個人旅行のノウハウ教えます〜
15 maggio 2009



北イタリアとサルデニアの心休まる風景を訪ねて
〜セレブにはおすすめしない旅 V〜


         

投稿者:HIROSHI(44歳)


2003年9月から2007年2月まで5回にわたって「私の自由旅行」に寄稿して下さったHIROSHIさんが、また楽しい家族旅行の記録を寄せてくださいました。今回は、ミラノ到着後、ピエモンテ州のランゲの丘、トリノ、ロンバルディア州の世界遺産クレスピ・ダッダを訪れた後、サルデーニャ州のカリアリへ飛び、キアChia海岸でのんびり海水浴。ベルガモに戻り、ロンバルディア州の世界遺産、ヴァルカモニカの岩絵見学、その後、ティラーノ、ボルミオ温泉へ。さらに「旅の秘訣」も公開! HIROSHIさんの11日間の個性的な旅のレポートは自由旅行を企画しているJITRA読者の皆さんに参考になるポイントが沢山あるに違いありません。
JITRA編集部 
 

◆準備・予約方法・予算
*3ヶ月前位より準備を始めました、参考にしたサイト等を記載します
 ・JITRAイタリア自然紀行  温 泉〜夏冬スキーの後はイタリア一古い露天風呂
http://www.japanitalytravel.com/back/is_spa/2004_10/10.html
 ・Valtellina観光ガイド   http://www.valtellina.it/
    ・まだ見ぬイタリアを探して  水沢 透 NHK出版
 ・チーズで巡るイタリアの旅  本間 るみ子 駿台曜曜社
・イタリア銘醸ワイン案内   高木幹太  青春出版社

*一人あたり概算:航空機160,000円、宿泊35,000円(スイスを除く)、レンタカー20,000円


写真トップ:ランゲの丘
下左:モンフォルテ・ディ・ダルバの街、右:サルデーニャのキアChia海岸


◆旅程:2008年7月

1日目
「水辺の風景」
朝ミラノに到着、さっそく車で出発しました。マルペンサ空港周辺一帯はParco Del Ticinoで川を中心に水郷が広がる自然公園となっています。民家の間を流れる小さな川にはトンボや蝶などがたくさん舞い、木々の茂った保護地域となっています。
途中広い川原に差掛ると涼を求める家族の姿を見つけ、私たちもここで休憩しました。上流のマジョーレ湖は淀んでいますが、ここは意外と水が澄んで冷たかったです。水鳥の姿も見え心休まる場所でした。
そのあと昼にAcqui Termeに立ち寄りました。テルメのあるホテルもありましたが、子供が遊べる施設ではないのであきらめて先へと出発しました。
町を出ると、長くくねったLangheの丘を進みMonforte d'AlbaのAgriturismo Cascina Amaliaに夕方到着しました。なだらかな丘に一面の葡萄畑がどこまでも夕焼けの中に広がっていました。単にバローロ巡りをするのであれば大きな町の滞在がよいかもしれませんが、丘ごとに点在する古い小さな集落と葡萄畑や木立の風景の中でひと時を楽しむためには、やはりこういった場所にするべきでしょう。この日は村の中心にあるLa Salitaで夕食をとりました。ワインの村らしくバローロのエノテカが何軒かあり夜まで楽しそうです。
 (Monforte d'Alba泊)
2日目
「バローロの丘」 
この日は午前中からトリノに出かけました。Langheの丘は不思議と麓におりると普通の風景になってしまいます。トリノでは世界遺産Palazzo Realeの豪華な宮殿の中をガイドツアーで周り、またSindone(聖骸布)を納めた教会にも行きました。聖骸布は実物大の写真が展示してあり意外に大きくミステリアスでした。イタリアでも北部は夏でも曇りがちで涼しく、時々小雨が降っています。人通りはそれほど多くないのですが大都会の雰囲気がしました。
宿に帰り、近くのTrattoria della Postaに出かけます。夕暮れにはまだ早い時間にバローロの畑とゴルフ・コースに挟まれた砂利道を歩いていきました。テラスで食事をし始めるとちょうど夕暮れです。ドルチェの頃にはすっかり暗くなり、月の薄明かりを頼りにバローロのほろ酔い加減で帰りました。夜には丘に星空が広がり子供は天体観測をしていました。
 (Monforte d'Alba泊)
3日目
「夢の跡」
朝、ベルガモ空港に向けて出発しました、空港の近くで世界遺産Crespi d'Addaに立ち寄りました。ここは理想の工業都市として造られましたが、現在は廃墟となりひっそりし整然とした町並みが残っています。空港で空き時間にカフェのピザ製造機が次々とピザの生地を作る様子に見入ってしまいました。
カリアリに着いてから1時間ほどでDomus de Mariaの町に到着、ここよりさらにMontana Cannonerisに向かって進みます、といっても車がやっとすれ違える林道です。山頂が近くになってヤギや馬の姿が見えだすとAgriturismo Sa Mitza e S'Orcuへ到着です。海には少し遠いのですが、山から見下ろすパノラマが雄大で夜には車で絶景の食事に次々とやってくるようです。
 (Domus de Maria泊)
4日目
「サルデ二アの青」
今回サルデニアでは全く観光の予定を入れませんでした。というのも史跡に出かけるにも距離があり、むしろ海でゆっくりとしたほうが楽しめると思ったからです。
車で20分のChiaの浜辺は静かでそれほど人は多くありませんが、細かい感触の良い砂が広がりきれいです。海の色もまさしく、サルデニアを連想する青い海でリゾートの気分を高めてくれます。ここにはセレブの高級リゾートホテルもありますが、われわれの宿のパノラマのほうが天下の絶景といったことでしょう。日差しは強いですが、海は少し冷たく風で波も高いようでした。遠浅でかなり遠くまで泳げるので安心して遊べます。浜辺のすぐ隣にはフラミンゴ保護区となっている湖がありましたが、この時期は干上がっていた様子で、残念ながらフラミンゴの姿を見つけることはできませんでした。
 (Domus de Maria泊)
5日目
「訪問者」
この日もChiaの海で過ごしました。宿の周辺は最初は人も通らない山奥だろうと思っていましたが明方近くに意外な騒音で目覚めます。まずヤギの大行進です。昼間は暑いため木陰にいたヤギが何十匹も首から鈴をつけ移動してきます。さらに、夜が明けると鶏が騒ぎ出します、そのあとテラスで風景をみていると今度は犬がヤギの番の合間に部屋の近くまで遊びにやってきます。
また、庭では蝶などの虫もいます。イタリアで見つけられなかったカブトムシもなると光を頼りにやってきました。毎晩深夜まで子供は澄んだ星空で天体観測に夢中になっていました。
 (Domus de Maria泊)
6日目
「山を越えて」 
昼近くに、空港に向けて出発します。途中カリアリに近づくと道沿いに飛行機で降りてきたときに見えていた大きな湖が広がりました。間近で観察してみると、1匹のフラミンゴがえさを探しているようです。全身がピンクのフラミンゴと違い全身は白っぽく、羽ばたくときは赤い羽根が見えます。
ベルガモ空港からはParco Dell'Adamelloに向かって進んでいきます、Lago d'Iseoまで来ると頂に雪をかぶった山々が遠くに現れてきました。山を越えられるのだろうかと思うくらいに高い山々です。夕方も近づいてきましたので世界遺産Valcamonicaの岩絵を横目に先へと進みました。地図では大きめの道のはずが途中ですっかり車も途絶え道幅も狭くなりました。雨も時々降ってきます。
雨も少しやんだ頃、リゾート地のCorteno Golgiで休憩をとり、最後の山を越えるころに晴れ間が戻ると青空のと緑の美しいValtellina渓谷が見えるようになりました。Bianzoneの村につくと狭い路地を迷いながら、ようやくLocanda Altavillaに到着しました。
(Bianzone泊)
7日目
「葡萄畑の冒険」 
世界遺産Valcamonicaの岩絵はユネスコのリストの中によるとこの村にも点在しています。早速探しに出かけます。それらしい場所の広い駐車場からそれらしい標識に従って進みます。急な傾斜に一面に広がる葡萄畑をしばらく進むと今度は石垣にペンキで矢印になり、葡萄に覆われた茂みの中を進んで、狭く急な石垣の階段を繰り返し登りました。葡萄畑を抜けると見晴台に到着しました。標識は散策のためのものでした。
どうもここは世界遺産ではなかったものの、緑と空の調和が素晴らしいValtellina渓谷を遠くまで見渡せたので来た甲斐がありました。
それから、Tiranoからベルニナ急行の路線に沿って国境を越えLago di Poschiavoや有名なループ橋を見学した後、Parco nazionale dello Stelvioの麓にあるBormio Termeに行きました。
最新の設備が整った室内の展望風呂やプールのほかにも、屋外温泉の流れるプールや、ウォータースライダーが子供は楽しかったようです。外は山間の涼しい風を感じましたが、雄大な風景や森に囲まれた静かなひとときを過ごす温泉は贅沢に思いました。温泉の後は町でお土産を買い散歩しました。それほど町は大きくはないものの保養地らしく賑わい、公園や歩道なども整っているためとても気に入りました。
村に帰りにまた岩絵の探索です。近くの人に聞いてみると、「このあたりの世界遺産はTiranoのMadonna教会じゃないかな」と拍子抜けした返事にがっかりでした。また場所も畑や藪の中なので残念ながらあきらめました。

注)旅行当時はティラーノを含めたベルニナ急行沿線の世界遺産登録を知りませんでした。世界遺産としてはこちらを観光した結果となりました。
(Bianzone泊)
8日目
「スイスへ」
朝の町は静かで鳥のさえずりだけが聞こえています。近くの民家をなんだろうと良く見ると(おいしそうな)ウサギが吊るされていました。都会ではすっかり見かけることはありません。ミラノに向かってしばらくすると夏休み初めての土曜日のため、反対側はミラノ方面からの車で朝から渋滞してきました。またコモ湖の近くでは雨が降り残念です。お昼頃にミラノに到着して列車に乗りツェルマットには夕方到着しました。観光客で混雑した買い物を済ませ最終の登山列車に乗り、リッフェルベルグに泊まりました
(Riffelberg泊)
9日目
「マッターホルンの眺め」
夜明け前から間近のマッターホルンの写真を撮ったり、コルナグラード展望台より散策しました。
(Riffelberg泊)
10日目
「町の賑わい」
逆さマッターホルンで有名な山上湖リッフェルゼーからご来光を見ました。昼間の賑わいと違い、誰もいないため絶景を独り占めできました。10年前にBreuil-Cerviniaから夏スキーでみたマッターホルンの表情とはまったく違っています。お昼頃にツェルマットを出発し、Cisalpinoでイタリアに戻りマジョーレ湖畔の町Aronaに到着しました。
 夜のAronaの町は若者が湖畔で夜遅くまで会話を楽しんで大変賑やかでした。ゆっくりと夏を過ごせるイタリアのひとたちを少し羨ましく感じました。
(Arona泊)
10日目
「出発」 
お昼ごろ、マルペンサ空港から出発しました。


◆宿泊先
Cascina Amalia
http://www.cascinaamalia.it/
Langheの丘のぶどう畑に建つアグリツーリズモで部屋も清潔で感じがよく、特に窓からの眺めがきれいでした。秋のトリュフ狩りは有名ですが、夏のトリュフ狩りも可能です。残念ながら代金が高いのであきらめました。朝食は全てハムやチーズ、ジャムなど地元の食材でした。ハウスワインは日本の大丸百貨店からも買付けに来るそうです。

Agriturismo Sa Mitza e S'Orcu
http://www.samitzaesorcu.it/
今回はサルデニアの海を選びました。最初はカリアリから東へ1時間、白い砂浜がどこまでも続くVillasimiusを探していたのですが、ハイシーズンの値段などの面から諦めました。Chiaの海は町も小さくビーチもそれほど混雑はしていません。海辺に安宿はないと割り切り山の中腹で自然に囲まれたこのアグリツーリズモは広々とした部屋でちょうど良かったです。アンティパストも地元のチーズ、トマトやナスなど野菜料理から始まり、大人2人のコースでも全員でとても食べきれませんでした。シーフードはほとんどなく、山の料理がメインでした。
小さな町だと宿泊も限られてしまい探すのが大変ですが、無理にホテルなどにせず思い切った場所にして良かったです。宿のAlessandraさんは、日本の文化や生活に興味津々で、毎日質問をしてきます。そういえば、今まで出会ったサルデニアの人も親日家ばかりでした。

◆レストラン
Osterie d'Italia/Slow Food Editore掲載(一部2001年版)のレストランを中心に立ち寄りました。今回立ち寄った小さな村にも、料理を学びに来るプロの日本人の足跡に驚かされました。
La Salita (Monforte d'Alba)
村の中心にあり、古い民家を利用したレストラン。ここのピエモンテ料理は素材の持ち味を活かし、とても見た目もきれいでした。特に地元チーズの盛り合せにはジャムのトッピング。もちろん、初めてでビックリです。他にもウサギの料理などスローフードの醍醐味もたっぷりでした(初日なので皆寝てしまいましたが)。しばらく前に日本から働きに来た人がいて、ワインに混じって日本の酒が置いてありました。

Trattoria della Posta (Monforte d'Alba)
http://www.trattoriadellaposta.it/indexita.htm
丘の一軒屋のレストラン、インテリアなど気品があり、子供連れでは気が引けるのでベランダへ。もちろん料理にバローロを合わせてみました。また夏トリュフのタリアテッレや牛肉のバローロ煮などを楽しみながらLangheの丘でゆったりとした時間を過ごすことは本当に贅沢と感じました。「イタリア銘醸ワイン案内」でバローロの記事を読んでいくなかで気に入りました。

Locanda Altavilla (Bianzone)
http://www.altavilla.info/
ベルニナ急行の観光客は素通りする何の変哲の無い小さな村でも、Altavillaのテーブルはご馳走を求めていつも賑わっていました。特製ピッツオケッリは蕎麦のパスタでチーズと相性がすごくよかったです。他にも鹿のポルチーニソース添え、木苺のパンナコッタなど野性味あふれる料理を楽しみました。

ホテルは古いタイプの★ですが、ベランダからの風景も美しかったです。きさくなAnnaさんのイタリア全国のワインやオリーブオイルのリストには脱帽です。話によると日本のシェフも初夏に立ち寄ったそうで納得しました。「まだ見ぬイタリアを探して」ではピッツオケッリの話でソンドリオの町がでてきましたが、私達はこちらの村に泊まれてよかったと思います。

◆旅の秘訣
最後に私たちの旅の秘訣を簡単に紹介します。

観光地よりリゾート地を選ぶ
イタリアでは有名な観光地を選びがちですが、いつも近くのリゾート地に泊まるようにしています。散策・テルメや海水浴などでリラックスしスーパーマーケットで地元の人のショッピングを楽しむなど、日常生活を崩さず、しかし、ありきたりな旅とは違ったスタイルになります。

オススメ情報に頼らない
見知らぬ土地では、どうしても口コミ情報に頼りたくなりますが、実際違っていてがっかりするほうが多かったです。むしろインターネットやメールで調べ現地にコンタクトしてみましょう。またマップを眺めているだけで、イメージがわいてくることもあります。

やはりイタリアの素晴らしさは、ガイドブックに載っていない小さな町や村にあります。そして町ごとの料理や風景、人々との気さくなふれあいがあります。 

しかし東京、ミラノやローマでガイド片手にレシピや食材が入手できるかもしれませんがそれ以上は何も得られません。今回実際には残念ながら時間がなかったのですが、「チーズで巡るイタリアの旅」で紹介があったMonforte d'Alba近郊の村Murazzanoに立ち寄りたいと思っていました。その代わりレストランや宿でも多くの個性的なチーズと出会い感動しました。その中にかのチーズもきっとあったような気がします。本の「とても大事に持ち帰ったはずなのに、いくら食べても残念ながらあの村で感じたほどの感動がよみがえらなかったのです。やはり産地の空気には勝てないということでしょうか」という記述どおりでしょう。チーズこそ違いますが、感動はこの美しい丘の村に来てみなければわからないと思います。
皆さんも、自分らしい感動に出会いにイタリアに出かけてください。




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