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特集・私の自由旅行  〜個人旅行のノウハウ教えます〜
15 Ottobre 2012



シチリア旅行記
第2回   
パレルモからシチリア島西部へ日帰り旅行

−エリチェ、トラーパニそしてセジェスタ

         

Okaya 


シチリアの公共交通機関は、率直に言って不便―本数が少なく、休日は激減、時間が不正確、どうかすると運休―なので、日曜の今日は車をチャーターしてパレルモから日帰り旅行をすることにした。

朝、「Casa Teatro Massimo」の私達の部屋の呼び鈴が鳴った。アパートのオーナーが、ドライバーからの伝言「(歩行者天国で進入不可なので)タクシースタンドで待っている」を伝えてくれ、雨が降っているからと傘を持ってきてくれたのだ。折りたたみ傘があるので、傘は辞退し、タクシースタンドの位置を教えてもらった。

写真トップ @石畳のエリチェ
写真下左:Aエリチェのノルマン城  写真下右:Bエリチェから見下ろしたトラーパニ

●エリチェでノルマン城見物
最初の訪問地はエリチェ。雨が降っているのがとても気がかりだった。何故なら条件がよければ、標高750mのエリチェからはチュニジアが見えるのだ。パレルモ〜ローマよりパレルモ〜チュニスの方が近い! そんな地理的環境を実感したかったのだ。中世の町並みを残すエリチェは、城壁内は車の進入が禁止。トラーパニ門で車を降り、雨上がりの石畳を町一番の高台のノルマン城へ急いだ。が、水平線の向こうには、陸地の影も見られなかった。

気を取り直して、ノルマン城の観光をする。このエリチェは、BC10世紀頃に先住民が女神を祀る神域を作って以来、エリミ族、カルタゴ人が受け継ぎ、ギリシア神話のアフロディテの住処とされ、ローマ、中世を通じ神聖○婦目当てに男達がお参りした女神信仰の聖地だった。城は、神殿跡に建てられた。つまりパワースポットなのだ。ただし、それとわかるような遺物は何も残されていないし、今のところ女神様のご利益はないみたいだ。城を出て、名物の霧も出ていないのに道に迷い、時間がなくなりBC8世紀の城壁を見損ねてしまった。

●トラーパニの塩田
車に戻り島の西の外れ、アフリカ行きの船が出るトラーパニへ。日本から予約していたレストランへ直行した。マグロが名物の町なので注文したマグロ取り合わせの前菜は、美味しいけれど塩辛かった。前菜とパスタとデザートしか食べていないのに、トラーパニの観光の時間はほとんど使い切ってしまった。

写真下左:Cトラーパニのレストランの前菜  写真下右:Dトラーパニ塩の山と風車 

市街地はどこも見ず、食後はもう一つの名物の塩田をドライブした。トラーパニの海塩はイタリアでも食通が使用していて、これでゆでるパスタはやはり違うのだそうだ。予習と称し旅行前に出かけた、横浜のシチリアレストランでも使っているとのことだった。塩作りは夏がシーズンだが、小さな塩の山が残っていた。塩田のまわりには、海水をくみ上げるのに使用する風車が点在し、独特の景観を形作っていた。

●セジェスタ遺跡へ
西端の町から東に戻り、今日最後の訪問地セジェスタ遺跡に向かう。そもそも、セジェスタのギリシア神殿がどうしても見たかったが、パレルモからではバスも鉄道も不便なので、車をチャーターし、エリチェとトラーパニにはついでに行ったのだ。シリア・ヨルダンツアーで知り合った私達だが、二人ともその後にリビアに行った。違うツアーだったので、Yさんはベンカジ近郊のギリシア遺跡を見ているが、私はそちら(東部)には行かず、南西部のサハラの奥地に行ったので、ギリシア神殿は初めてだった。 到着するとすぐバスがでると言うので、まず山頂にある劇場に行くためにバスに乗った。BC3世紀に作られた劇場は、ローマ人により改造されているそうだ。山の斜面を利用した客席に座り、暫し二千数百年前に同じようにここに座って観劇した人のことを思ってみる。宗教的要素が色濃いにしても、そんな昔に人々が演劇を行い、その為に大掛かりな土木工事を要するこんな劇場を造った―実際の建造作業は奴隷がやらされたにしても―なんて、古代ギリシア人はなんと言うか、現実よりも、観念的なものを重視していたのかなと思った。

  写真下左:Eセジェスタのギリシア劇場   写真下右:Fセジェスタのギリシア神殿

●念願のギリシア神殿に感動
徒歩で山を下り、古代都市の跡を通り抜けて、念願の神殿に行った。近付くにつれどんどん大きく迫ってくる神殿は、すっきりと均衡が取れ、列柱がリズミカルで目に心地よい。脳に心地よい美しさだ。2400年以上も昔にこんな大きな物を何故、どうやって建てたんだ? そして、どうしてこんなにも美しく保存されているのか、本当に不思議だ。
25年余り前に見た映画で、私はこの神殿を見た。シチリアの歴史のことなど何一つ知らなかった私は、なんでシチリアにギリシア神殿が…と驚いた。四半世紀経ち現物を見ることが出来た気分は格別だった。すっきりした気分でパレルモへ戻った。

翌日のプルマンの発着場所を確認しにバスターミナルに行くことにした。宿の前は歩行者天国なので、少し歩いたところの停留所で駅へのバスを待つことにした。バス停の向かいには、赤い丸屋根が素晴らしくエキゾチックな、サン・カタルド教会が見えていた。すると、歩いてきた学生と思しきカップルの男の子の方が、あんまり上手ではない英語で、今日はこのバス停にはバスが来ないと教えてくれた。礼を言ってバスターミナルまで歩いた。どうやらアグリジェント行きのバス停留所はなく、100mほどの通りの適当な場所で乗降するらしい。ちょっと不安を覚えつつ、夕食用のサンドイッチを買って部屋へ戻った。 明日はこの、かつての王都パレルモを離れるのかと思うと寂しかった。

Okayaさんのプロフィール
196x年東京生まれ。趣味は旅行、登山、舞台鑑賞(主にオペラとバレエ)で年齢より海外旅行の回数の方がい。イタリア訪問は6回で、3回目からは個人旅行ばかり。イタリアへの興味は、幼少の折テレビで見た「レオナルド・ダ・ビンチの生涯」から。大学生の頃から塩野七生の著作を愛読し、ヴィスコンティの劇場上映は逃さず鑑賞。シチリア出発直前に「山猫」を見られて、TOHOシネマに感謝!  最近の愛読書は「テルマエ・ロマエ」。 



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