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特集・私の自由旅行  〜個人旅行のノウハウ教えます〜
15 Giugno 2013



シチリア旅行記
第6回  古代と共に在る町シラクーサ  

その1  考古学公園と考古学博物館  

         

Okaya 


●全盛期にはアテネに対抗する強力な都市、シラクーサ
シラクーサは人口12万余の町だが、二千年以上前の全盛期には40万人を数え、アテネと同じ位繁栄し、25,000のアテネ軍を撃退した栄光の歴史を誇っている。その名前は知らなくとも、日本人なら誰でも知っている短編小説の舞台でもある。そんなシラクーサに敬意を表し、私達はシチリア旅行最後の訪問地としたこの町に2連泊した。

バスターミナル近くのホテルに旅装を解き、まず訪れたのは考古学公園のローマ時代3-4世紀の円形闘技場。あちこちで見てきたけれどシチリア最大との事。ローマ時代もシチリアの中心地はここだったのだから、当然。その隣にはBC3世紀のヒエロンUの祭壇。立入禁止だった。戦勝時にはここで一度に450頭もの牡牛を犠牲にしたこともあったとか。BC3のシラクーサの男(牡)もつらかったのだ。このヒエロンUこそアルキメデスに「アルキメデスの原理」の発見に繋がる調査を依頼した王様だ。

写真トップ: @ギリシア劇場と遠方に見えるマドンナ・デッレ・ラクリメの聖書記念堂   
写真下左:Aローマ闘技場   写真下右:BヒエロンIIの祭壇

●シチリア最大のギリシア劇場と「ディオニシスの耳」
そして1万5千人(!)収容のシチリア最大のギリシア劇場(BC5世紀)。最上段に立つと町並みの向こうに青く輝くイオニア海が見えた。そして崖の上縁部に穴が。断簡にして持参したガイドブックを見ると、やはりこの穴はローマ時代の墓だったとのこと。この劇場はBC476にアイスキュロスの「ペルシアの人々」が初演された劇場として名高いらしいが、パンとサーカスのローマ時代は、もっと庶民的な催し物が行われていたハズ。死後も見たい程面白い物だったのか。それにしても観客はお墓併設の劇場で娯楽に興じていたとは。ところで、この劇はBC491の「マラトンの戦い」を題材にてしているそうで、古代ギリシアは距離と2500年の時間の隔たりを物ともせず、21世紀の日本に影響を及ぼしているのだ。高名なリゾート地タオルミーナの劇場は大盛況で閉口したが、この劇場は程よい人出でゆったりと観光が出来てよかった。

そして「ディオニシスの耳」。(ディオニシスは、メロスを走らせた邪智暴虐の支配者の名で、かの小説とは「走れメロス」のこと。) ギリシア時代に石を切り出して出来た洞窟の細長い入り口に、カラヴァッジョが1608年に命名した。バロックの高名な画家であるカラヴァッジョは、マルタ島で最高傑作をものすも、例によってトラブルを起こし、シチリアへ逃げてきたのだ。彼がこの町に残した唯一の作品とは明日対面する。とても楽しみだ。

   写真下左:Cディオニシスの耳   写真下右:D州立考古学博物館所蔵のギリシアの壺

●膨大なシチリア島の発掘品を所蔵する州立考古学博物館
公園を出て「ランドリーナのヴィーナス」が有名な州立考古学博物館へ。膨大なシチリア島の発掘品と、オルティージャ島のアテネ神殿とアポロ神殿の1/50模型を忍耐強く見て回った。広い展示場は順路が分かりづらく、「これは見たか…?」と思うことが幾度かあった。本当に見たのか、他の博物館で似たような物を見た為か、それともデジャヴか? 見終わったときはかなりの疲労感を覚えた。

そしてマドンナ・デッレ・ラクリメの聖所記念堂。1953年に涙を流したマリア像(ヴァチカンお墨付きらしい)を祀ったモダンな現代建築。壁にはめ込まれた小さなマリア像に跪いて祈る人、フラッシュも焚いてバシャバシャ写真を撮る人、それを見る私。古いものばかり観光してきたので、現代のシチリア社会の一段面を知る興味深い場所ではあった。ここにはYさんの希望で来たのだが、私一人だったら(もちろんパッケージツアーでも)決して来ることはなかったと思う。    

●シラスのフライやタコのサラダに舌鼓み
ホテルに戻り、夕食にと目星をつけていたレストランに予約の電話をしたところ、9時にならないと席がないと言われてしまった。仕方ないので、フロントの人に近くの良いレストラン紹介(だけでなく予約も)してと頼むと、おもむろに自分のスマートフォンを取り出して電話を掛け始めた。「8時で良いか?」「OK」電話を切ると地図に印をつけて手渡してくれた。レストランと通りの名を復唱し、英語とイタリア語で丁寧に礼を言った。

大通りからちょっと引っ込んだ庶民的なレストランだが、ヴォールトの高い天井から古い建物だと知れた。ユニフォームである、ターコイズブルーのポロシャツを着た男女2人の給仕人がきびきび働く様子も好ましかった。前菜のしらす(日本で食べるのより育っていたが)のフライが、とてもおいしかった。タコのサラダも美味で、シチリアでは日本の普通の食材を、日本では普通しない料理で食べるのが新鮮な経験だった。グラスワインはないとのことで、ハーフボトルを1本づつオーダーしたのだが、私は空けられなかった。ホテルまでの数百メートルを無事に戻るために飲みすぎは禁物だった。日本でも飲みすぎは勿論禁物だけど。

Okayaさんのプロフィール
196x年東京生まれ。趣味は旅行、登山、舞台鑑賞(主にオペラとバレエ)で年齢より海外旅行の回数の方がい。イタリア訪問は6回で、3回目からは個人旅行ばかり。イタリアへの興味は、幼少の折テレビで見た「レオナルド・ダ・ビンチの生涯」から。大学生の頃から塩野七生の著作を愛読し、ヴィスコンティの劇場上映は逃さず鑑賞。シチリア出発直前に「山猫」を見られて、TOHOシネマに感謝!  最近の愛読書は「テルマエ・ロマエ」。 



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