JAPANITALY Travel On-line


   
イタリア旅行情報サイト JAPAN-ITALY Travel On-line
イタリアのオススメ旅行先
15 Settembre 2014

マッジョーレ湖畔、絶壁の上の修道院
エレモ・ディ・サンタ・カテリーナ・デル・サッソ


ミラノ在住 吉田葉子


「エレモ(Eremo)」という言葉、あまり馴染みがないかもしれません。これは、切り立った崖や岩の上など、人里離れた場所に築かれた隠遁修道士の「隠れ家」がもとになってできた修道院や教会堂のことを指します。イタリア各地に「エレモ」はあり、古くから巡礼者が訪れ、信仰の場となっています。
私は、北イタリア、マッジョーレ湖に面した「エレモ・ディ・サンタ・カテリーナ・デル・サッソ」に行く機会があり、その美しい景観と神秘的ともいえる雰囲気に魅せられました。  

トップ: 夕暮れ時の「エレモ・ディ・サンタ・カテリーナ・デル・サッソ」
写真下:マッジョーレ湖畔にある美しい修道院 「エレモ・ディ・サンタ・カテリーナ・デル・サッソ」   

この「エレモ」は、1170年ごろ、この近くの街アローロの商人アルベルト・ベソッツィが湖で難破しそうになった際に、アレクサンドリアの聖カテリナに、この場に籠って祈りの余生をおくると誓いを立て救われたことから、この地に聖カテリナに捧げる礼拝堂を建てたのが起源といわれています。

なお、アレクサンドリアの聖カタリナというのは、古代ローマ末期紀元287年にエジプトのアレッサンドリア生まれの貴族の娘で経験なキリスト教信者でしたが、時の皇帝マクセンティウス帝のキリスト教迫害のために、307年に殉教しました。聖カテリナはローマカトリックでは、伝統的に「十四救難聖人」の一人とされています。伝承によると聖カテリナの遺体は天使がエジプトのシナイ山に運んできたとされ、その後、7世紀には「聖カタリナ修道院」が東ローマ帝国の皇帝ユスティニアムス1世の命により建設されました。エジプトの同修道院は現在、ユネスコ世界遺産に認定されています。聖カテリナの伝説や信仰は、11世紀末に始まった十字軍のおかげでヨーロッパにも広く知られるようになったということです。

写真下:内部の絵画。真ん中のフレスコ画に聖カテリナが描かれている(一番右側の女性) 

ところで、このエルモが現在の形に近い構造となったのは14世紀で、その後、幾度にもわたり修復が重ねられています。4つの礼拝堂と小さな祈祷用礼拝堂、そして高い塔により構成されていて、それぞれ建立年度や様式も異なり、ところどころにポルティコもあるので内部の見学は変化に富みます。また見所は14世紀から17世紀にかけて制作された絵画です。特に、アウレリオ・ルイーニの聖カテリナを描いた16世紀のフレスコ画は見逃せません。

そして何よりも素晴らしいのはここから眺める湖と空でしょう。マッジョーレ湖と対岸のストレーザやボッロメオ諸島も光の加減で色や雰囲気が変わり、いつまで見ても見飽きることはありません。

 写真下:エレモから望むマッジョーレ湖

ところで、このエレモは岩の上にあるため、かっては岩の上に位置する広場から51メートル下まで長い階段を下りる必要がありましたが、数年前に直通エレベータが開通。バリアフリーとなり、高齢者や体の不自由な人もアクセスができるようになっています。もちろん、エレベータはまわりの環境や景観をそこねないよう岩の内部に設けられています。 ここは、現在も隠れ家的な場所で、残念ながら公共交通機関では行くことはできません。私も友人の車でマッジョーレ湖畔をドライブ中に立ち寄りました。しかし、最近では、上述したマッジョーレ湖対岸のストレーザから春から秋には定期観光船が運航されているとききました。直接、ここの船着き場に着岸するということですので、次回は、湖からこの「エレモ」の姿を見てみたいと思っています。                                          


データ 
 

Eremo di Santa Caterina del Sasso
エレモ・ディ・サンタ・カテリーナ・デル・サッソ


所在地:Via Santa Caterina, 13, 21038 Leggiuno Varese
Tel. 0332 647172
www.santacaterinadelsasso.it





イタリアのオススメ旅行先
もっとイタリアを知る このページのTOPへ HOME PAGEへ

http://www.japanitalytravel.com
© JAPAN PLUS ITALY - MILANO 2013 All rights reserved.