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イタリアワイン料理紀行(1) バックナンバー
 
15 October 2000

巡礼者の通った町とロバ肉の料理

ピエモンテ州 
ボルゴマネーロBorgomanero


 
電車でミラノMilanoからトリノTorinoに向かうと州界にもなっているティチーノTicino川を越え、ピエモンテPiemonte州のノヴァラNovaraへ着く。そこからイタリアの北の玄関口ドモドッソラDomodossola行き列車に乗り換えて30分程行くと、ボルゴマネーロBorgomaneroへ辿り着いた。
ここは、人口2万人弱の中都市である。農業に加えて、繊維、機械関係の中小の工場も点在する。

駅前からタクシーに乗り込んだ。町の図書館とそれに敷設した美しい公園を右手に見ながら並木道をほんの少し行くと、ロータリーになったマルティーリ・デッラ・リベルタ広場Piazza Martiri della Libertaに出る。運転手によればここで交わる道の左右が古くからの町の中心地だという。ピエモンテの田舎町の典型的な光景で、古い建物が並び小奇麗な店が軒を連ねる。そこそこ人や車の往来もあるのだが決して賑やかというふうでは無い。大きいスーパーなどは町の外にしか建てられないそうで、初老の彼が知る限り街中は殆ど姿を変えていないそうだ。

その中心街を抜け、駅からほんの5分も経たずにお目当ての店、リストランテ ピノッキオRistorante Pinocchioへ到着した。伝統的な料理を提供する店と言っても実はこのレストラン、知る人ぞ知る名門店である。造りも決して派手ではないが、規模も大きくまた風格がある。

日当たりの良い窓側の席をお願いし、すかさず電話で確認しておいたロバの料理を注文する。せっかくキノコFunghiのおいしい季節に来たのだからそちらも是非、との提案に断る理由は全くなくお任せすることにした。

前菜を済ませると、暫くして湯気を上げたパスタが運ばれてきた。今朝打ったというタリオリーニTagliolini(きし麺状の手打ちパスタ)に、近くの山で採れたポルチーニPorcini茸が極薄にスライスされて和えてある。混ぜる時に多少の熱が加わった程度で生の新鮮なものだ。オリーブオイルやにんにくなどと合わさってなんとも言えないコクのある香りと味。勧められるままにして良かった。

ここで開けてもらったワインはトレ・コンフィーニTre Confiniという名の1999年産赤ワイン。コッリーネ・ノヴァレーズィColline NovaresiというDOC(統制原産地呼称)認定を受けており、作り手は近隣のゲンメGhemmeのトッラッチャ・デル・ピアンタヴィーニャTorracia del Piantavigna。ネッビオーロNebbiolo種と呼ばれる長期熟成にも適した品種だがこのワインは早く飲むものという。柔らかい舌触りと果 実香がある。混合されているヴェスポリーナVespolinaという品種が微妙なニュアンスを加えるという。決して重く無く酸味が適度にあり、又苦すぎもしないということでこのポルチーニを使ったシンプルなパスタに勧めたということだ。

さて、一息ついたところで今回のお目当て、ロバ肉のボルゴマネーロ風煮込み「タプローネ・ダズィノ・ディ・ボルゴマネーロTapulone d'Asino di Borgomenero」が登場した。冬の煮込みなどにかかせないポレンタPolenta(トウモロコシの粉に水を加えて時間をかけて加熱し練り上げたもの)が添えてある。そのタプローネは挽肉かと思えるぐらいに切り刻まれている。しっかりとした味付けで、一口食べて「濃い」と感じる。独特の香りがするのは煮込む時に丁子Chiodo di Garofanoが使用されているからだろう。その肉にあっさりとしたポレンタは非常に相性が良い。力強い料理という印象である。

ここで開けたワインがヴィニェート・カステッレVigneto Castelleという名のついた、ガッティナーラGattinaraという赤ワインで1995年の生産。こちらはDOCG(統制保証原産地呼称)を得ているピエモンテ州を代表するワインの一つ。作り手はアントニオーロAntoniolo。木樽で熟成されている。10年、15年の熟成も可能だという。こちらもネッビオーロ種主体のしっかりとした味で、かつバランスがとれている。ロバ肉の力強さに決して負ける事が無い。

さて、このロバ肉の「タプローネ」(地元では少し訛って「タプロン」Tapulonとなる。)という名前であるが、もともとは包丁で切り刻むことを意味する。言い伝えがあって、ボルゴマネーロの町はその又昔、北上したところにあるオルタ湖Lago d'Ortaのオルタ・サン・ジュリアーノOrta San Giulianoへ向かう巡礼者の通 り道であった。ある時どうにもこうにも食べるものに困ったある一行が、持っていた剣でやむなく荷物を引っ張ってきたロバを「切り刻んで」、同じく残っていた赤ワインで煮込んだ上、それで空腹を満たした。

さてロバを食べてしまいこれ以上旅が続けられないことに気づいた彼らは、結局ボルゴマネーロに居座ることとなったそうだ。意外にもおいしかったその料理は当人達によって広められられ、今日まで伝わることになったというものだが本当のところはわからないようだ。昔からこの地方では農業や交易にロバが使用されてきたことは確かなようだ。

この「タプロン」、決して洗練された料理とは言えないかも知れないが、確かに味わいがある。しかもこんな高級店が、シンプルで土地の人には珍しくも無い郷土料理を出し続けていることにとても魅力を感じる。
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サン・バルトロメオ教会
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町の中心地区
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ポー川へと続くアゴンニャ川
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フレッシュポルチーニの
手打ちパスタ
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近郊のワイン2種
photo6
ロバ料理「タプローネ」
又は「タプロン」
 


店名: リストランテ・ピノッキオ Ristorante Pinocchio

住所: Via Matteotti 147 Borgomanero
電話番号: (国番号39) 0322 82273
予約: ランチ、ディナーとも予約が好ましい。
営業時間: ランチ12:00〜14:00、ディナー19:00〜21:30
休日: 月曜終日、火曜ランチ 8月上旬〜中旬、年末10日間
予算の目安: 70,000リラ〜150,000リラ(飲み物別)



アクセス
(ミラノから電車利用)
ミラノ中央駅Milano CentraleからトリノTorino方面へ向かいノヴァラNovaraで一旦下車。アローナArona又はドモドッソラDomodossola行きに乗りボルゴマネーロBorgomanero下車(ミラノから1時間半)。駅前からタクシー利用で5分。
(車利用)
ミラノから高速道路A26でグラベッローナGravellona方面へ北上、途中の分岐点でトリノTorino、アレサンドリアAlessandria方面 へ行ってすぐのボルゴマネーロBorgomaneroで降り国道229号を北上6キロ。

その他アドバイス
マッジョーレ湖、オルタ湖へレンタカーなどで行く場合などは特に便利。 ミラノから電車で出かける場合は帰りの時間などを考えるとランチが好ましい。



著者プロフィール

R.Tokimatsu
元ミラノ在住ビジネスアドバイザー
 





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