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イタリアワイン料理紀行バックナンバー
 
22 February 2001

第五回 海とカーニヴァルの町で


トスカーナ州 ヴィアレッジョ
Toscana- Viareggio



 ヴェネツィアVeneziaの次に有名なカーニヴァルCarnevaleは、このヴィアレッジョViareggioのものだろう。ここトスカーナ州Toscanaは、海沿いにもなかなか個性的な町が揃っているが、当地はそのカーニヴァルと、ハイクラスの夏のリゾート地という二枚看板で国内外に知られている。

 駅からすぐに浜辺を目指す。カーニヴァルでは、政治家や有名人などを皮肉たっぷりに表現した"張りぼて"が練り歩く。その大歩道は海岸線に沿って南北に伸びている。正にその祭りの時期なのだが、訪れた日は月曜日でパレードなどは無い。散歩か観光かわからなかったがそれでも沢山の人出。浜辺では若者達がボール遊びに興じ、海水浴は流石に出来ないが、なんとものんびりとした素晴らしい観光地であることは冬でも変わりない。 湾内にあるヨットハーバーなどを徘徊する。イタリア人所有のものだけでなく、世界中のお金持ち達の豪華クルーザーが勢ぞろいしていてその国際性が伝わる。この港は古くからの漁港で、かつまた造船も古くから盛んな正真正銘海の海に生きる町である。

 リヴォルノLivornoに住むイタリア人の友人から、「ヴィアレッジョの港の中に、いつも混んでいるトラットリアがある」と聞いてやってきた。その名もトラットリア・ダルセナDarsena(=造船所、ドック)。なるほど、店のあるヴィアレッジョの南側地域は、大小の造船所や、船の修理工場などがひしめいているところであった。

 店は40席程度でこじんまりとしているが、既に一杯(予約制ではないが、結果として必要のようだ。)テーブルが空くとひっきりなしに別の客が現れ、3回はトータルで入れ替わった。工場関係の作業員で一杯かと思いきや、どちらかというとお金持ち風の客層。クルージングの途中と思われる、いい色に焼けた外国人も混ざっている。それでも雰囲気は非常にアットホームで、オーナーの娘、アレッサンドラAlessandraを中心としたサービススタッフも非常にフレンドリーだ。

 この連載では初めてだが、正真正銘の魚介専門店。しかも港内にあるわけだから一層期待が高まる。まず前菜盛り合わせ。次から次に運ばれてきて結局8品にもなった。ゆでだこ、アンチョビなど、小魚のマリネ、ムール貝のトマト煮、たまらないのはビアンケッティBianchettiというしらすの一種をグワッと掴んで、とにかく丸めてフライにしたもの。衣には卵白が使われているからふわふわしている。あつあつにレモンをぎゅっと絞ってほくほくと食べる。取材でなければ後先考えずに5,6個食べてしまうところである。

 近くのテーブルにいかにも「造船工場の社長さん達」という感じの人達のグループがあった。ビアンケッティのフライが山盛りで運ばれてきた時の彼らの子供のような顔は、正に食べ物は人を幸せにする、ということを実証していた(もう何百回と彼等は食べたのだとは思うが。)。ついでに言うと、こんな感じの魚介の前菜とグラスワインを出す居酒屋が、東京の神田辺りのガード下にでもあれば、毎日通うだろう。

 ワインは"トゥスコロ"Tuscoloというビアンコ・ディ・トスカーナI.G.T.。近隣のルッカ県モンテカルロMontecarlo産だ。このモンテカルロ名ではトレッビアーノTrebbianoを使ったモンテカルロ・ビアンコが知られているところだが、今回はそれでは無い。生産者はカンティーネ・ミーニCantine MINIとある。表示は無いが、トスカーナの代表品種ヴェルナッチャVernaccia種主体であることは間違いない。であるからして魚介との相性は最高だ。こういう安くて美味しい郷土ワインに合うと心からうれしい。

 プリモ・ピアットの方は、全てバベッテBavetteというリングイネLinguineのようなちょっとつぶれたスパゲティーでお願いし、ソースをいくつか変えて頂いた。半生しらすのソース。にんにく、パセリなど当たり前の材料にこのしらすを加え、さっと白ワインをかけて和えただけだ。それからムール貝とボンゴレのソース。巨大な貝にパスタが見えない。そしてスコリオScoglioという名の海老と貝類のソース。どれもこれも日本人泣かせの真の「魚介のパスタ」だ。もちろん新鮮な材料であればこそ。

 そういえば、近くにあるヨットハーバーと海を結ぶ運河のようなところで、漁師達がそのまま各自の船を寄せて魚屋を露店営業していた。これ以上新鮮な魚屋は無い。この辺の店が、皆こんな材料を使っているのであれば、上手いのも当然かも知れない。「どれも自慢の調理法なんてありません。ヴィアレッジョの料理はほとんどが、海の幸とにんにく、パセリ、時には白ワインさえ無くても出来てしまいます。」。とは、昨年亡くなったご主人ジュリオGiulioさんにかわってキッチンを切り盛りするオーナー、ピエラPieraさんの言葉だ。

 彼女がメイン料理に勧めてくれたのがカサゴのオーブン焼きScorfano al forno。豪快な一品だ。丸ごと(しかもかなり大きい。)のカサゴをニンニクとパセリ、フレッシュのプチトマトなどと一緒に焼き上げたもの。付け合せのジャガイモがよく合う。カサゴ自体も身が締まっていて、そして何しろその香りが素晴らしい。そうは言っても、今回は調子に乗って色々お願いしすぎたかもしれない。

 なんとか食べきろうとしていた時に、嬉し悲しい追い討ちがやって来た。例の造船会社社長が手長海老Scampiのグリルを頬張っていたのだが、目が合ってしまったのだ。彼は「これを食べなきゃいかん!」と、いきなり二匹をわし掴みにして、私の皿に放り投げた。遠慮する隙も無かった。とりあえずお礼を言う。まずそのサイズに驚いた。ミラノの手長海老は、カラを剥ぐ苦労の報われないものが結構あるが、しかもこんなに身のギュウギュウにつまったものは正直食べたことがなかった。自分のお腹には多少悪いことをしたが、レモンを勢い良く絞ると皆にならって両手とナプキンをおおいに汚しながらたいらげた。

「ヴィアレッジョの人間は海に生きる人達で、そして何よりお祭りが好き。明るくてユーモアに富んでいる」。素晴らしい天気に恵まれたこともあったが、美味しい魚介と素晴らしい海や海岸。国際性豊かなヨットハーバーと陽気な人達。内陸とはまた違う、イタリアのもう一つの魅力をあらためて確認した。
  photo1
"張りぼて"の一例

  photo2
ヨットハーバーに並ぶ
豪華クルーザー達

  photo3
"しらす"のフライ
  サクッとしてホクホク

  photo4
前菜盛り合わせ一例

  photo5
"トゥスコロ"Tuscolo
  ビアンコ・ディ・トスカーナI.G.T.

  photo6
貝類のパスタ

  photo5
巨大なカサゴのオーブン焼き

  photo5
混み合う店内


店名: トラットリア・ラ・ダルセナ・ディ・ジュリオ 
    Torattoria La Darsena di Giulio

住所: Via Virgilio 150, 55049 Viareggio (Lu)
電話番号: (国番号39) 0584 392785
営業時間:ランチ予約の場合は12時からと1時30分からの2回に分けて受付している。ディナーは7時30分から9時半まで営業。もちろん予約が好ましい。
休日: 日曜
その他情報:トスカーナの海の料理で有名な魚のスープ"カッチュッコ"Cacciuccoは金曜日と土曜日の夜のみ。他の日でも4名以上であれば予約の時にオーダーできる。


アクセス
●フィレンツェFirenzeからはインターシティーICで1時間16分。鈍行でも1時間半強。ルッカLuccaやシエナSienaからも便利が良い。
●ミラノMilanoからは殆どが一旦ジェノヴァGenovaまで出てからの乗り換え。所要時間4時間20分前後。
(車利用)
●ミラノから高速道路A1を南下して、パルマParmaの手前でA15へ。ラ・スペツィアLa SpeziaでA12をピサPisa方面へ入り、ヴィアレッジョViareggio‐カマイオーレCamaioreで降りる。
●フィレンツェから高速道路A11をルッカ方面へ。ルッカの分岐ではヴィアレッジョ方面へ。(ピサ方面へは行かないように注意。)


著者プロフィール

R.Tokimatsu
元ミラノ在住ビジネスアドバイザー
 




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