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トリノ・ピエモンテ美食案内
15 maggio 2006

最終回 イタリアワイン至高の聖地、ランゲとロエロ

井川  直子




ピエモンテ美食案内の最終回では、真打ち、ランゲ・ロエロ地区が登場。
ここはイタリアワインの王といわれるバローロやバルバレスコ、ロエロといったDOCGを筆頭に、バルベーラ、ドルチェットなどが生み出される、トスカーナと並ぶイタリアきっての銘醸地。
その名声を別としても、緩やかに波立つ丘陵にブドウ畑が連綿とつながれてゆく風景は優しく美しく、その地に立つ人の心を穏やかにしてくれる何かがある。

美味しいワインのある土地には必ず美味しい食べものが育つもので、その周辺もまた然り。白トリュフはもちろん(第1回参照)、チーズならムラッツァーノやブラ、カステルマーニョ。ちなみにチーズには「コニャ(またはクニャ)」と呼ばれる、モスト(発酵前のワイン用ブドウ果汁)を果実やナッツと一緒に煮詰めたジャム状のものが添えられる。

お店もオステリアからトラットリア(気軽な食堂)、洗練されたリストランテまで非常に質が高く層が厚い。ミシュランの1つ星が密集する稀有な地域でもある。
この地区への玄関口は第1回で少しだけご紹介したアルバだけれど、もう1歩踏み込めば最高の畑と可愛らしい村や町に出合える。今回は本書(『麗しの郷ピエモンテ〜北イタリア 未知なる王国へ〜』)に載せきれなかった、そんな愛すべき美味しい町をご紹介。

■バローロ Barolo
ワインの「バローロ」を生産する地区は11あり、バローロ村はそのうちの一つ。ちなみに後述のモンフォルテ・ダルバとラ・モッラもその中の5大地区といわれる。
ここは世界的な名前と裏腹にとても小さな町。歩くと「えっこれだけ!?」と思わず辺りを見回してしまうほど。村のシンボルはファレッティ城。その中に州立のエノテカ・レジョナーレ(地元のワインを展示、販売する施設)が入っているので、ぜひ立ち寄りを。試飲もOK。
「Enoteca Regionale del Barolo」
Castello Falletti, 12060 Barolo(CN) Tel +39 0173 56277 http://www.baroloworld.it/

また、バローロの一つ星リストランテ「ロカンダ・ネル・ボルゴ・アンティーコ」は、2004年秋にモンフォルテ・ダルバへ向かう途中のブドウ畑の中に移転。素晴らしいロケーションとモダンな建物を得て、エレガントなリストランテになっている。
「Locanda nel Borgo Antico」
Via Boschetti, 4 12060 Barolo(CN) Tel +39 0173 56355 http://www.locandanelborgo.com/

■モンフォルテ・ダルバ Monforte d'Alba
バローロからさらに奥へと進み、標高も高くなるとモンフォルテ・ダルバという町がある。ここも小さく、静かな村。でもカンティーナ巡りのための滞在にはちょうどいい。
良質のバローロ産地であるここには、ドメニコ・クレリコ、アルド・コンテルノ(http://www.poderialdoconterno.com/)、ジャコモ・コンテルノ(http://www.conterno.it/)、コンテルノ・ファンティーノ(http://www.conternofantino.it/)、エリオ・グラッソ(http://www.eliograsso.it/)、アルマンド・パルッソ(http://www.parusso.com/)などがある。
カンティーナの見学は要予約。(イタリア語かフランス語、たまに英語。また業者以外は見学不可のところもあるが私は一般見学でだいたいOKだった)
滞在は、町の中心部よりさらに上がったところに「ホテル・ヴィラ・ベッカリス」というプチホテルがありおすすめ。眺めが良く、部屋のインテリアも可愛らしく、朝食が美味しい。
「HOTEL VILLA BECCARIS」
Via Bava Beccaris n. 1 Monforte d'Alba(CN) Tel 0173 78 158 http://www.villabeccaris.it/

夕食はぜひ「La salita」を訪れたい。カジュアルだが料理もワインも上々と評判のワインバー。
Via Marconi, 2a Monforte d'Alba (CN) Tel 0173 78 7196

■ラ・モッラ La Morra
ランゲに住む人が「眺めならラ・モッラが最高」と口をそろえる、一面美しいブドウ畑の風景がどこまでも広がる。ここもバローロ最高峰の畑をもつ地区で、バローロトップ・ブランドのひとつ「ロベルト・ヴォエルツィオ」もラ・モッラにある。
町立のエノテカや、石造りの町に馴染む小さな食材屋なども散策してみたい、心和む町。アグリツーリズモや美味しいリストランテも少数精鋭。
アグリツーリズモ「IL GELSO」http://www.agriturismoilgelso.it/
B&B「イル・グラッポロ」http://www.ilgrappolovacanze.it/
リストランテ「ロステリア・デル・ヴィニャイオーロ L' Osteria del Vignaiolo」
Fraz. Santa Maria, 12 12064 La Morra (CN) Tel +39 0173 50335

■カナーレ Canale
アルバからバスで15分ほど走ったカナーレは、観光名所もない普段の町。ここで目指すはエノテカ・レジョナーレと、同じ建物の2階にあるリストランテ「アッル・エノテカ」だ。このカナーレ地区の料理では伝統的に、バッカラ(塩漬けの鱈)や鰻、フルーツなどもよく使うが、シェフのダヴィデはそれらを用いながら新しい表現で愉しませてくれる。
ワインはロエロや、ロエロ・アスネイス、バルベーラの産地で、造り手で言えばマッテオ・コレッジャなど。
「all'enoteca」
Via Roma,57 12043 Canale (CN) Tel +39 0173 95857  http://www.davidepalluda.it/

■バルバレスコ Barbaresco
バローロの弟分といわれるバルバレスコの産地は、バルバレスコ村。ここにもエノテカ・レジョナーレがあり、試飲も可能。また60のブドウ農家が協同でワインを造っている協同醸造所もある。
「Enoteca Regionale del Barbaresco」
Via Torino, 8/a 12050 Barbaresco(CN) Tel 39 0173 635251

ランチやディナーは一つ星リストランテの「アンティネ」、また「アンティカ・トッレ」というタヤリンが美味しいトラットリアへもぜひ。
「ANTINE' 」
Via Torino 34/a, Barbaresco (CN) Tel +39 0173 635294
「Antica Torre」
Via Torino 55, Barbaresco(CN) Tel +39 0173 635170


アクセス
ランゲ、ロエロ各地へはクルマが断然便利。イタリア鉄道(FS)の場合は、アルバで降りタクシーで。

■トリノ〜ランゲ
イタリア鉄道(FS)を利用するなら、ブラで乗り換えアルバまで約1時間20分。クルマならアルバまで2時間弱。アルバから最も遠いモンフォルテ・ダルバまで約40。

■トリノ〜ロエロ
イタリア鉄道(FS)を利用するなら、ブラで乗り換えアルバまで約1時間20分、そこからクルマで約15〜20分程度。
クルマならトリノから約1時間半〜2時間。

著者プロフィール

井川 直子(いかわ なおこ)
フリーライター。食べること、飲むこと、それに携わる人々をテーマに主に料理誌や一般誌に寄稿。著書に、イタリアで修業中のコック を取材した 『イタリアに行ってコックになる 24 stories of Japanese in Italy.』 (柴田書店)。共著で、食部門(第3・4章)を担当した『麗しの郷ピエモンテ 北イタリア 未知なる王国へ』(昭文社)。

『麗しの郷ピエモンテ〜北イタリア 未知なる王国へ〜』
発行:昭文社  著者:山岸いすず、井川直子
発行日:2005年7月1日 ページ数:144ページ
価格:1890円(税込)
本書は、風土紹介、観光案内、カルチャーガイド、レストランやワイナリー訪問を中心テーマに、州都トリノとピエモンテ全エリアをカバーする、日本初 のピエモンテガイドです。
ピエモンテ州観光促進事務局の全面協力により、全編現地取材を敢行。イタリア事情に詳しいジャーナリストの山岸みすずさん、井川直子さん両著者によ る旅情豊かな文章と、イタリア在住カメラマンによる美しい写真で、知られざるピエモンテの魅力を日本の読者にあまねく紹介します。
     
 


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