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ローマとその周辺の庭園めぐり
15 settembre 2018

第13回 
ホテル・デ・ルッシェの庭園と
ピンチョの丘

  
文・写真/阿部美寿穂 

当連載ではこれまで、一般に公開されている公園や庭園(入場無料・入場有料のものなど)を中心に紹介してきましたが、今回ご紹介するのは、趣向を変えて、市内のホテル内の庭園です。したがって、庭園の鑑賞は、ホテル宿泊者か、ホテル内施設での飲食やアペリティーヴなどを目的とする方々が対象となります。ちょっと贅沢かもしれませんが、一味違うセレブな体験を味わいたい場合にオススメの環境として、紹介させていただきます。

今回はローマの中心部にある知る人ぞ知る小さな緑のオアシスです。このお庭は一年中ローマっ子や観光客で賑わっているポポロ広場のすぐ脇にありますが、気づかずにほとんどの人が通り過ぎてしまうプライベートな小さな庭園です。広場に接していながらも一歩中に入ってみると、建物で囲まれた中庭は外の喧騒がまるで嘘のような静けさとなっています。

トップ写真:@デ・ルッシェ・ホテル内の庭園   写真下左:A高級ホテル、デ・ルッシェ。入口はバブイーノ通りにある。扉の奥に庭園があるのが見えるだろうか。 写真下右:B一歩中に足を踏み入れると、外部の喧騒から完全に遮断された静かな庭園が広がっている  

●地元っ子に愛されるデ・ルッシェのシークレットガーデン
ラグジュアリーな5つ星Lの高級ホテル、デ・ルッシェの庭園は、ホテル内の敷地に広がるプライベートなお庭です。このホテルの小さな緑のオアシスは、「デ・ルッシェのシークレットガーデン」とも呼ばれ、古くから地元の人に知られてきました。

写真下左:C夏は噴水の水飛沫が涼をもたらしてくれる小さな滝。たわわに実をつける柑橘類の木々が緑色のガーデンのアクセントに。    写真下右:D庭園のあちらこちらには円柱などのオブジェが配置され、古代ローマを意識したものになっている。静かな緑の中でカフェやアペリティフを楽しむ人々。 

ホテルの建物は、1800年代の初めにジュセッペ・ヴァラディエにより、すぐ脇にあるポポロ広場やピンチョの丘など広範囲に渡ってローマの都市計画による見直しが行われた際に整備されました。この時に同じく彼の手により設計されたプライベートガーデンは、ポポロ広場からスペイン広場までのびるバブイーノ通りと東側のピンチョの丘にちょうど挟まれた隠された部分にあります。 ホテル側から見るとピンチョの丘へと続く傾斜地にある庭園は、まるでピンチョの丘と一体化しているかのようですが、実際、丘とホテルの土地を隔てるものは細いガブリエーレ・ダンヌンツィオ通りのみです。このピンチョの丘を上って更に進むと、ボルゲーゼ公園に繋がります。今日見られるお庭は、近年、ランドスケープデザイナー、アントネッラ・ダローダがヴァラディエの設計当時のものを再現し、改良を加えたものです。

写真下左:E庭園から見た南欧のイメージたっぷりな客室の外観。施設はどこも美しく花で飾られている   
写真下右:F至る所が花々に溢れるホテル

●ローマ中心部のエレガントな緑のオアシス
ピンチョの丘に向かって階段状に広がる庭園は、地中海地域で良く見られる植物が集められたメディテラネアンスタイルでまとめられています。 例えば、レモンやオレンジなどの黄色やオレンジ色の実がなる柑橘類の木々、オールドローズを中心に、シデコブシ、アザレア、ツツジ、ツバキ、アガパンサス等の特に薄く優しい緑色の葉を持つ品種の樹木が多く植栽されていることから庭園全体がおしゃれでエレガントなイメージになっています。

写真下:G隠れるところがいっぱいで楽しいな!

また、庭園内に散りばめられた彫像などのオブジェは、ここがローマであることや、古代ローマの面影をちらりと感じさせてくれます。現在のところ、ローマの中心部に最も近い、手入れされた庭園でお食事がとれる場所は、まずは一番にこのホテル・デ・ルッシェが挙げられます。庭園の所在するホテルのヴァラディエ広場は、レストラン「Le Jardin de Russie」とバー「Stravinskij Bar」があり宿泊客でなくても利用出来ます。(事前予約がおすすめ)

写真下左:Hある日の夕暮れ時。ロマンティックな庭園のイルミネーション  
写真下右:I客室のテラスからのパノラマ。写真奥に見えるのが庭園、その奥がピンチョの丘

エレガントな高級ホテル、デ・ルッシェのシークレットガーデンは、今日ではセレブリティのローマでの隠れ家的ミーティングポイントの一つとなっています。

●ピンチョの丘からローマのパノラマを楽しもう!
ホテルのすぐ上には、ローマの素晴らしい絶景が楽しめるピンチョの丘があります。ポポロ広場のサンタ・マリア・デル・ポポロ教会脇の細い階段を上るとピンチョの丘へ抜けることが出来ます。

写真下左:Jピンチョの丘からの夕焼け。遠くにバチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂のクーポラを望む。突然現れたバブルアーティストに大喜びの子供達。    写真下右:K(このすぐ下にホテル・デ・ルッシェの庭園がある。) ここピンチョの丘からは、右手にバチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂、左手にヴェネツィア広場のヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂と、二つの良く知られたモニュメントが同時に楽しめます。  

大聖堂や教会が多くあり、別名”クーポラ(丸屋根)の町”とも呼ばれるローマ。ピンチョの丘からは、大小様々な大きさのクーポラが見えます。

デ・ルッシエの小さな庭園は、ローマの中心部にある手入れの行き届いた美しいお庭です。ホテルのプライベートガーデンということもあり、外部とのコンタクトが少なく、エスクルシィヴで落ち着ける空間ですので、都会の緑のオアシスの中でリラックスしたい時にぴったりです。

写真下:L周辺から鳥達のさえずりが聞こえ、心地良さに目を閉じたら眠ってしまいそうな木陰のテーブル席。                                

写真ABCDGHI:Hotel de Russie 提供
それ以外は著者撮影

著者紹介
阿部美寿穂(あべみずほ)

ローマ県公認観光通訳。ローマ大学卒。地球の歩き方ローマ特派員、公益財団法人日伊協会コラムニスト、たびねすイタリアガイド。植物の専門知識を活かしてイタリアの庭園等も専門的に案内しています。グリーンアドバイザー。

ホテル・デ・ルッシェの庭園 Giardini dell'Hotel de Russie 関連データ
Dati
■住所
Via del Babuino, 9 Roma

■ホテル・デ・ルッシェ ホームページ
https://www.roccofortehotels.com/hotels-and-resorts/hotel-de-russie/

■行き方
最寄り駅は地下鉄A線フラミニオ駅(Flaminio)。ポポロ門前の地上出口を出たら、門をくぐりポポロ広場を横切りバブイーノ通りへ。地下鉄出口からホテルまで徒歩すぐ。またはスパーニャ駅(Spagna)で下車し、スペイン広場からポポロ広場の方向に徒歩3分。

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