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編集後記
2017年11月5日
JITRA編集室 大島悦子

●Travel案内ジェノヴァとヴィツエンツアの両都市から「1896年創業」老舗工房の話題が届きました。
JITRAでは、イタリアの地域や都市ごとにそこに住む日本人の方に、土地の紹介をしていただく連載に力をいれています。中でも「私の住む町Travel案内」JITRAの「目玉」でもあり、「案内人」から寄稿いただいている都市は21都市におよびます。JITRA編集上の楽しみの一つは、毎回、各地の案内人から届く原稿を拝見する瞬間です。へえ、こんなお店やレストランがあるのか、素敵なカフェだとか、今度この街にいったら、是非寄ってみたいなどと思いながら、編集作業をしています。

11月号についても、ジェノヴァの案内人立原梨夏子さんとヴィツエンツアの三浦和美さんからメールで原稿が届き、拝見すると、えっと驚きました。今回はお二人とも「ショップ編」ですが、紹介のショップが、いずれも「1896年創立で地元に根付いて何代も続いている老舗工房」という、特異な共通点があったからです。

写真下:@Aヴィツエンツアの創業1896年の銅製品工房「アンティカ・ボッテガ・アルティスティカ・ダル・トーゾ」 

ヴィツエンツアからは、創業1896年の銅製品工房「アンティカ・ボッテガ・アルティスティカ・ダル・トーゾ」。現在は4代目にあたるオーナーがまだ現役で頑張っているお父さんと一緒に工房を守っています。あらゆる種類の銅鍋を昔ながらの手作業で頑固に作り続けていますが、同時に、銅製飾り皿や教会用の浮彫装飾などアート系の銅製品加工も手掛けています。

写真下:BCジェノヴァの1896年創業の老舗店舗「ブゼッラート・インチズィオーニ」    

一方、ジェノヴァからは、やはり1896年創業の老舗店舗「ブゼッラート・インチズィオーニ」でスタンプ・印・標札の製造販売を行っています。さらに興味ぶかいのはこの「ブゼッラート・インチズィオーニ」の創業者はヴィチェンツァ出身で、ジェノヴァには米国への移民のためやってきたものの、乗船までの待機時間に始めた「スタンプ」類の店が軌道にのったため、米国移民を止めて、ジェノヴァで引き続き店を続け、販売だけでなく製造・販売を行うようになり、現在に至っているとういうことです。

1896年といえば、統一後まもないイタリアでは、人口増加、農業恐慌のため海外へ移民する農民が急激に増えた時代です。統計データでは、1876年から1900年の間にヴェネト州をはじめとする北イタリアからだけでもアメリカ大陸への移民数は370万人にもおよび、ジェノヴァはまさに「大型移民船」出港地として活気にみちていたようです。

1896年、ヴィツエンツア出身の二人がヴィツエンツアとジェノヴァで小さな商いを始め、それぞれ何代も続く老舗工房となり、120年以上たった今、JITRAのTravel案内で奇遇にもこの二つの工房を紹介することになったわけです。編集作業をしながら、ふと、その時代のジェノヴァやヴィツエンツアに思いを馳せてしまいました。

●「HOBBY SHOW MILANO ホビーショー・ミラノ」を見学してきました。
10月27日(金)から3日間、ミラノで開催された「HOBBY SHOW MILANO」に行ってきました。「ホビーショー・ミラノ」のサブタイトルは、「Il Grande Salone Italiano della Creativita'」。一言でいうと手芸やクラフトなど、女性のクリエイティブティを活かした様々な趣味の楽しさを一堂に紹介するサロンといえましょう。

写真下左:D「HOBBY SHOW MILANO」立看板    写真下右:E「HOBBY SHOW MILANO」会場内ブース風景

私自身は、編み物も洋裁も苦手ですが、一体イタリア女性の趣味の世界ってどんなものかと好奇心を持ち、10月28日土曜の午後に会場のFieraMilanoCityを訪れてみました。会場内には、趣味の市民グループや手工芸素材メーカーなどによる出展ブースがずらりと並んでいました。洋裁から編み物、各種刺繍、パッチワークやキルト、フエルト手芸、製本、アートカード創り、ジュエリー加工、陶器づくり、木工などありとあらゆる「手作り」ホビー関連のブースです。マクラメ編やイタリア特有の「トンボロ刺繍」もありました。

写真下左:F「HOBBY  SHOW  MILANO」 ブース内での「ワークショップ」     写真下右:素材メーカーブースでのデモ

加えて、クリスマスシーズンに近いこともあり、クリスマスカードやツリーなどの装飾品、手作りプレゼントに使う素材やパーツ、様々なカラーや種類の紙類や布類などのメーカーによる出店も多数。さらに、ケーキ・デザインとか、シュガー・アートなど「フーズ&ケーキ」関連のブースも今回の特徴のようです。

写真下左:Hフエルト手芸ブース              写真下右I子供むけ「創作ホビー・ラボ」

興味ぶかいのは、多くのブースで行われていた「ワークショップ」や「デモンストレーション」です。主催者発表では、これら「コース」の総数は3日間の期間中、延べ400にのぼるということです。その道のエクスパートから実際に手ほどきを受けれるとあって、真剣な表情で学ぶ人々で溢れていました。特に、土曜の午後のため母親と一緒に子供達も大勢きていて、子供むけ「創作ホビー・ラボ」も活況でした。

この「ホビーショー」、ミラノだけでなく、ローマやペスカーラなどイタリア全7都市で巡回開催されているとか。入場料は8ユーロ(ネット申し込み6ユーロ)。参加者にとっては、様々な手工芸の楽しさに触れ、エクスパートから指導を受けるだけでなく、その素材も購入できるとあって、貴重な機会を提供していると思いました。10月末という季節柄、クリスマスの準備をこれら手作りホビーで試みてみたいという参加者も多いようでした。私も一足早い、クリスマス気分を味わうことができました。


HOBBY SHOW MILANO   ホビーショー・ミラノ
Il Grande Salone Italiano della Creativita'
www.hobbyshow.it


今回、11月定期更新日は、サイトのサーバー・メンテナンス作業の関係で、10日間早めて11月5日とさせていただきました。 ミラノもだんだんと寒くなってきました。御風邪などひかないでこの時期を元気にお過ごしください!

JITRA 編集長
大島悦子 Etsuko Oshima


 

編集後記
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