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私の住む町Travel案内  パドヴァ Padova
15 dicembre 2010

■おすすめ一日観光コース




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案内人 小林暁子



●ジョットで有名なスクロヴェーニ礼拝堂からスタート
パドヴァの一日観光を始めるのに最適なのは、この町で最も重要な文化財、スクローヴェーニ礼拝堂Cappella degli Scrovegniからだろう。鉄道駅からまっすぐ伸びるポポロ通りを旧市街に向かって5分ほど歩くと、左手に広い公園が現れるが、礼拝堂はその公園内にあり、市立博物館のエントランスから入るようになっている。

スクロヴェーニ礼拝堂は、西洋美術史屈指の傑作に数えられ、パドヴァを訪れるなら必見のポイント。1303年から1305年に富裕な銀行家エンリコ・スクロヴェーニが建築させたのでこの名があるが、元々は「慈悲深きマリア」に捧げられた礼拝堂。質素な外見だが、礼拝堂内部をジョットの最高傑作と評される、聖母マリアとキリストの生涯を描いたフレスコ画が全ての壁面を埋め尽くし、圧巻。

礼拝堂が併設された市立博物館は、考古学と中世・近代美術2分野のコレクションが陳列されており、なかなか充実したミュージーアムショップがある。スタッフも親切だ。

●歴史を誇るパドヴァ大学
礼拝堂を後にし、古くから「学士の町」と称されたパドヴァの歴史に深い関わりを持つ、パドヴァ大学へと足を向けよう。時代と共にキャンパスは市内に分散したが、大学本部は15世紀から現在に至るまで移転していない。車両乗り入れ禁止区域にある市庁舎と対面に建つ大学本部前のスペースでは、しばしば学士号授与式を終えたほやほやの学士たちが、「ドットーレ、ドットーレ」と囃子歌をコーラスする家族友人の前で、罰ゲームではと思わせる奇抜な仮装でスピーチをさせられている。パドヴァ大学特有の慣わしなのだ。

写真トップ::「ラジョーネ宮」と野菜や果物の市の立つ「フルッタ広場」
下左:歴史を誇る「パドヴァ大学」、下右:市内最大の広場「プラト・デッラ・ヴァッレ 」


パドヴァ大学は1222年創設のボローニャ大学に次ぐ歴史を誇る大学、特に歴史が古いのは法学・医学部。ガリレオ・ガリレイが、幾何・数学、天文学の教授として教壇に立ち、1678年に世界で始めて女性大学士が誕生した大学でもある。1493年から大学本部となったボ・パレス(Palazzo Bo)は、牛の頭部を象った看板を掲げた旅館がその前身のため、この名が残る。内部にはガリレオが教えた教壇や1594年建築の世界最古の解剖学教室(Teatro Anatomico)などが残り、歴史を感じさせる。大学もスーベニールショップを設けていて、ロゴ入りのステーショナリーやTシャツなどが並ぶ。

●ラジョーネ宮とその南北の双子広場
大学本部を出て、市庁舎の前を通り過ぎ、奥へと進むとヴェネツィア共和国統治下で行政府の裁判所だったラジョーネ宮Pala zzo della Ragioneがその威容を現す。

サロンを意味する「サローネ」で通じるこのラジョーネ宮は、1306年完成の船腹を逆さまにした形の屋根が特徴的。柱のないサロンとしては世界最大級(室長81メートル、室幅27メートル、屋根の高さ27メートル)とされる。内部を飾るフレスコ画は天文学に題材をとったもの、サント・アントニオ寺院前広場にある、ガッタメラータ騎馬像の複製である、木製の巨大な馬が展示されている。宮殿内は現在、美術展用のスペースである。

ラジョーネ宮の南北にある良く似た広場は、北がエルバ広場Piazza delle Erbe、南がフルッタ広場Piazza della fruttaといい、午前中は野菜や果物の市が立ち、夕刻は驚くほどの学生が集まりアペリティフを片手に談笑する、市民に親しみの深い場所。

●サント・アントニオ寺院とプラト・デッラ・バッレ広場
広場を後にし旧市街の車が通らない細い道をゆっくりとたどるのは楽しいもの。その中の一つで、市内でも歴史のある通りがサント通り。門前通りというか、宗教色の強いスーベニールを売る店が点々とするこの通りの突き当たりに、パドヴァっ子が親しみと敬愛をこめて「サント」と呼ぶサント・アントニオ寺院La Basilica di Santo Antonioがそびえる。

パドヴァの守護聖人を奉るサント・アントニオ寺院は他のモニュメントとは一線を画し、信仰の地としての独特の敬虔な雰囲気が漂う。現存の寺院は、1238年から1310年間に3回に分けて行われた修復を経た建築。数々の奇跡を行った聖人として名高いサント・アントニオの墓を配した、正面に向かって左手の礼拝堂には、墓石に手を当てて真剣に祈りを捧げる信者の長い列が絶えることはない。最近修復なった豪華な内部装飾がまばゆいほど。やはり向かって左手の、更に奥まった一角に、サント・アントニオの遺骸を祭った礼拝堂があり、死後800年近くを経ていまだに原形をとどめる舌、下あごなどの聖遺物が、科学では説明できない、それ自体この聖人の「奇跡」の証として公開されている。

サント・アントニオ寺院前の広場を出て「ポルティコ」と呼ばれる屋根のついた回廊のような、パドヴァ独特の歩道をまっすぐに進むと、前方に開けるのが市内最大の広場プラト・デッラ・バッレPrato della Valleである。
プラト・デッラ・バッレは、モスクワの赤の広場に次いで、ヨーロッパで2番目の面積(8万8千620u)を占める楕円形の大広場。広場内には中心の芝生の周囲に楕円の水路が走り、広場中心を歩道が十字に横切る。水路の両岸にはパドヴァにゆかりのある著名人の像が78体立ち並ぶ。週日には広場外周部をローラースケートレーンに利用したり、芝生や中心の噴水近くでくつろぐ市民の姿が見うけられ、土曜日となると日用品から生花、鳥・小動物までを売る大規模なマーケットが出現する。

案内人プロフィール
小林 暁子(こばやし あきこ)

東京都出身。パドヴァ在住。ファッション関係の勤め人を10年やって長男出産後に退職。以降はフリー通訳・翻訳者。2001年からアメリカ本拠で、世界最大規模の通訳・翻訳者ディレクトリー ProZサイトを基盤に仕事を続けている。
(プロフィールページhttp://www.proz.com/profile/68595)
日本では毒舌と評されていたのが、イタリアに来て見れば「穏やかな性格」だと言われる。本人は変わっていないのに、環境が変われば評価が正反対に変わるところが面白くて、気がついてみればイタリア在住21年目。


パドヴァ・データ
 

■アクセス
<電車>
ヴェネツィアより:ユーロスター・シティ(ESC)で約15分。
ミラノより:ユーロスター・シティ(ESC)で約2時間5分。
ヴェローナより:ユーロスター・シティ(ESC)で約42分。

<空港>
最寄のヴェネツィア・マルコポーロVenezia Marco Polo空港から車で約40分、トレヴィーゾ・サンタンジェロTreviso S.Angelo空港から直通バス便あり(約1時間半)。

<車>
高速道路A4、パドヴァ・オヴェストPadova Ovest、パドヴァ・エストPadova Estが出口。歴史的中心街には通行許可証がない車は進入禁止。

■市内の交通
市バス(APS)の利用。料金1.1ユーロ(75分有効)、切符は駅構内の新聞スタンド、タバコ屋Tabacchiもしくは、駅前のAPS販売所で。

■インフォメーション
Uffici informazioni - IAT

Galleria Pedrocchi (カフェ・ペドロッキ裏)
Tel:049-8767927
毎日09:00-13:00/14:00-18:00

鉄道駅構内
Tel:049-8752077
毎日10:00-14:00/14:30-18:30

サント・アントニオ寺院前
Tel:049-8753087 (3月から10月のみ)

パドヴァ観光局
Riv. dei Mugnai, 8
Tel. 049/8767911 - Fax 049/650794

■その他
スクロヴェーニ礼拝堂 Cappella degli Scrovegni
Piazza Eremitani, 8 - 35121 Padova, Italy

開館時間:09:00-19:00/19:00-22:00 (夜間は12月28日から1月6日と、3月1日から11月1日まで。12月25・26日、1月1日休館)
入場料:大人13ユーロ、6才から17才及び26歳までの学生(学生証提示)6ユーロ(予約手数料、市立博物館・パラッツォズッケルマン見学含む)
入場は完全予約制
予約Tel 049−2010020 (祝日を除く月〜金09:00-19:00、土09:00-18:00)

パドヴァ大学 Palazzo Bo
Via XIII Febbraio 2, 35122 Padova Italy
TEL: 049-8275111

30人までのグループで内部見学ツアーが行われる。伊・英・独・仏・西の言語に対応。
ツアー出発時間:
(3月から10月)月・水・金:15時15分、16時15分、17時15分、火・木・土: 9時15分、10時15分、11時15分
(11月から2月)月・水・金:15時15分、16時15分、火・木・土 10時15分、11時15分
入場料:大人5ユーロ、学生2ユーロ (ツアー開始15分前に、新しいほうの中庭のチケットオフィスにて購入)

パラッツォ・デッラ・ラジョーネ Palazzo della Ragione
TEL:049 8205006 入場はエルバ広場(piazza delle Erbe) 側の階段より。

開館時間:火曜から日曜09:00-19:00(2月1日から10月31日まで)、09:00-18:00(11月1日から1月31日まで)
閉館:月曜日(休日以外)、12月25・26日、1月1日、5月1日
入場料:大人4ユーロ、6才までの子供は無料。

サント・アントニオ寺院 La Basilica di Santo Antonio
Piazza del Santo, 11  35123  Padova
TEL :049 8225652(インフォメーション)
時間帯:06:20-19:00(冬時間)、06:20-19:45(夏時間)

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