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私の住む町Travel案内  パレルモ Palermo
15 aprile 2005

■おすすめ一日観光コース







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案内人 桜田かおり



「太陽に口づけされ、海によって冷され、神々に祝福された島 ― シチリア」。実際は紀元前8世紀頃からの長い歴史の中で、かなりひどい目にも遭っているのだが。その州都パレルモ。この町の魅力を一言で言うと、様々な時代、様式が混ざり合った異国情緒溢れる町並み、アラブの影響が強い旧市街とヨーロッパ的な新市街のコントラストだろう。

まずパレルモ観光の目玉、パラティーナ礼拝堂Cappella Palatinaから始めよう。ノルマン王宮Palazzo dei Normanniの二階にある、小さいが目を見張るほど美しい礼拝堂だ。12世紀初頭、アラブ人に代わって入ってきたノルマン人に統治されていた時代の物である。入り口は王宮の裏側、独立広場Piazza Indipendenzaに面している。ノルマン人に優れた職人がいなかったことと、彼らが緩やかな政治を行ったという2つの理由で、内装はアラブ人、ビザンチン人によって行われた。その結果、壁の上半分はビザンチン様式の金箔モザイク、下半分と床はアラベスク模様で覆われたキリスト教の礼拝堂となった。
礼拝堂を出て右手に歩くと、右にポルタ・ヌオーヴァPorta Nuova(ヌオーヴァ門)が見えるので、それをくぐって旧市街へ入る。これは16世紀に作られたルネッサンス・アラブ・ノルマン様式の混合だ。門の上にはマジョルカ焼きのタイルで描かれたパレルモのシンボル、鷲のマークが見える。門をくぐるとヴィットーリオ・エマヌエーレ二世通りCorso Vittorio Emanuele。右手はノルマン王宮の正面口、その前の広場にはアラブ人が持ってきたというやしの木が数多く茂っている。
信号を超えるとすぐ左手に、パレルモの大聖堂Cattedraleが聳え立つ。基本的には「アラブ・ノルマン様式」だが、徐々に増築され、バロック様式のクーポラを持つ。内部はネオ・クラッシック。祭壇に向かって右がパレルモの守護聖人サンタ・ロザリアに捧げられたチャペルだ。向かって左側の廊下を歩くと木製のルネッサンス様式の聖母子象、その横には銀製のバロック様式の聖母がいる。
大聖堂を出て更に道を下るとマクゥエーダ通りVia Maquedaと交差するクアットロ・カンティQuattro Cantiへたどり着く。ここがパレルモの旧市街の中心である。
さて、ここから真直ぐ進むと海、右に曲がれば旧市街のアラブ・ノルマンの世界が続き、左へ行けば新市街へ向かう。どっちへ行くか迷う所だが雰囲気を変えるためにマクゥエーダ通りを左へ曲がる。狭いバス通りをバイクや車がビュンビュン走り、歩道も人で溢れているので少々歩きにくいかもしれない。
サン・アゴスティーノ通りVia S. Agostinoを左折。バザールのように狭い通りにひしめく出店が目印だが、ここからカポ市場Mercato di Capoが始まる。ガイドブックでは大抵ヴッチリア市場が紹介されているが、こちらは最近あまり元気なし。カポのほうが食材も新鮮で活気がある。路地を入ると最初は洋服、食器、日用品や小物類の店が続き、ガラクタも多いが掘り出し物にも出会える。ただし選り分けるのには結構体力を消耗する。突き当りを道に沿って右の方へ行くと食料品の市場が始まる。イタリアの市場では、野菜の色、大きさに圧倒されるが、ここでは更に香りが加わる。アラブ人支配下時代、早くから香辛料が持ち込まれた影響だ。加えてパレルモ版ファースト・フードの揚げ物やモツを煮込むにおい。一瞬ヨーロッパにいるのかどうか疑問を感じる。
カポ市場の出口はカリーニ門Porta Carini。丁度マッシモ劇場Teatro Massimoの後ろにあたるので、門を出たら右に進もう。すぐに劇場の裏側が見えてくる。19世紀後半に作られたこの劇場はネオ・クラシック様式。その場で申し込めるガイドつきの見学ツアーがあり(日本語なし)、ロイヤル・ボックス席まで入ることが出来るのでちょっと楽しいと思う。
劇場の前はマクゥエーダ通り。ここからルッジェーロ・セッティモ通りVia Ruggiero Settimoと名前を変え、道幅や町の雰囲気も変わる。コイン、リナシェンテなどのデパートもありアラブの世界からヨーロッパへ移動する。更に進むと右手にポリテアーマ劇場Teatro Politeamaが見えるがこちらもネオ・クラシック。マッシモとほぼ同時期に作られた。正面の広場では子供達が自転車やローラースケートで遊び、若者も闊歩している。ここから先、通りの名前がリベルタ大通りViale della Liberta’に変わり、道幅は更に広く、高級ブティックが並ぶ本格的な新市街に入る。

本当は新市街から始め、だんだん旧市街のアラブ世界に入っていくほうが面白いのだが、逆ルートを辿るとクアットロ・カンティ以降が登り坂になること、パラティーナ礼拝堂の開館時間などを考慮に入れて旧から新市街へと歩くことにした。体力と時間に余裕のある方は逆ルートをどうぞ。


案内人プロフィール
桜田かおり (さくらだ かおり)

日本航空の国際線スチュワーデスとして11年乗務。イタリアに魅せられ、2年の予定で休職しフィレンツェへ留学。気が付くと11年も経っていた。3年前からシチリア島の州都、パレルモに居を構える。通訳、翻訳、コーディネーターをしながら、最近は大好きなワインの仕事に力を入れている。憧れの「海の見える、庭にレモンの木のある家」を手に入れたので、休日は友人を招いてパーティを開き、手料理を披露。日本の常識はもちろん、イタリアの常識も通じないことがあるシチリアで、未だに毎日驚きながら暮らしている。


パレルモ・データ
 

■アクセス
ミラノから飛行機で約1時間半、ローマから1時間。 パレルモ空港 Aeroporto Punta Raisiから市内へは30分に一本バスが出ている(料金5ユーロ、荷物込み)

■インフォメーション
Piazza Castelnuovo 35
TEL:091-6058351
開:8:30-14:00, 14:30-18:00 (悲しいことに全くあてにならない)
土、日祭日休み

■その他
パラティーナ礼拝堂 Cappella Palatina
Piazza Indipendenza
TEL: 091-7054732
開:9:00-12:00, 15:00-17:00、土曜の午後休館、日曜9:00-9:45, 12:00-12:45

大聖堂 Cattedrale
Corso Vittoria Emanuele II
TEL: 091-334376
開:9:30-19:00, 日曜祭日9:30-13:30, 16:00-19:00
土日はミサや結婚式が行われるので、その場合中には入れるが後ろの方しか見ることが出来ない。

カポ市場 Mercato di Capo
食材関係は8:00-13:00, 16:00-20:00 (これも目安、魚屋は午前中しか開いていないこともある)
雑貨、洋服関係は通常の店舗と同じ時間帯 9:30-13:00, 16:00-20:00

マッシモ劇場 Teatro Massimo
Piazza G. Verdi 9
TEL:091-60531111 フリーダイヤル:800655858
チケット・オフィスTEL:091-6053515
http://www.teatromassimo.it
ガイド付き見学ツアーはリハーサル、本番の時間帯によってころころ変わるので、電話で確かめた方が良い。

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