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プーリア あの町この村めぐり   
15 settembre 2017

第3回  
陶器の町、グロッタリエ  



 
文・写真/矢崎裕子 



●グロッタリエの町の沿革
陶器の町として知られるグロッタリエは、ターラントから20キロほど東のほう、つまり、ブリンディシ方向に行ったところにあります。名前のグロッタリエは、グロッタ(洞窟)が、たくさんあることから来ています。 グロタッリエの周辺地域には、第1回のカステッラネータ、第2回のジノーサの記事にも出てくる、石灰岩の浸食作用でできた、グラヴィーナと呼ばれる谷が、いくつもあります。

トップ写真:@グロッタリエの陶器といえば「鶏の図柄」が有名    写真下左:A城を陶器地区から眺める   写真下右:Bグロッタリエ旧市街の路地

グラヴィーナ、そして、グラヴィーナより少し緩い谷は、ラーマと言いますが、そういう谷には、洞窟がたくさんあり、旧石器時代から、人が住んでいました。13世紀の終わりごろ、点在していた集落がまとまって、現在の旧市街に、町を作り、洞窟住居に住んでいた人たちも、町に住むようになり、14世紀には、城や、マトリーチェ教会、そして、町を囲む城壁も整備されました。

●陶器づくりの町
陶器の原料となる粘土が豊富なことから、紀元前には、すでに陶器が作られていました。 マヨリカ焼きは、17世紀から、普及し始めました。陶器工房は、最初、城壁内にありましたが、17世紀の終わりごろ、城壁の外、南側に移りました。サンジョルジョと呼ばれるグラヴィーナで、洞窟がたくさんあり、陶器を焼く窯に適していたためです。

写真下左:Cグロッタリエの陶器工房の中の巨大な絵壺   写真下右:D陶器工房の中の等身大の人形

もともとは、食器や壺などの生活用品、タイルなどの建築資材などが作られてきましたが、しだいに芸術的なものも、作られるようになりました。たとえば、「カパソーネ」と呼ばれる、ワインを貯蔵するのに使われていた大きな壺があります。現在は、装飾品として、使われています。「プーモ」は、つぼみの形をした、豊穣のシンボルで、バルコニーの両端に飾るものや、置物があります。

写真下左:E陶器工房の前にある「カパソーネ」   写真下右:Fバルコニーを飾る「プーミ」

グロッタリエと言えば、鶏の図柄が有名。(トップ写真) それぞれの工房が、ちょっとずつ、違った模様です。そして、縁に、コバルトブルーの花模様が付いているのが、特徴です。

写真下:Gそれぞれの工房ごとに違う鶏の図柄

●グロッタリエの散策、まずはマトリーチェ教会へ
グロッタリエの駅前、すぐのところを、右に曲がって、ずっと進んでいき、ぶつかった道を、ちょっと左に行くと、旧市街に入る門があります。

写真下:Hマトリーチェ教会  

旧市街に入り、まずは、マトリーチェ教会をめざしましょう。ファサードは、後期プーリアロマネスク様式で、バラ窓があり、正面扉の両側の側柱には、上下に、動物の彫刻があります。旧市街の家の、どのバルコニーを見ても、両端に、幸運を呼ぶ「プーモ(複数はプーミ)」が付いています。

●お城の中の陶器博物館
それから、上に上がって行くと、旧市街の端、一番高い場所に、お城があります。14世紀の中頃、それ以前にあった城塞を増築したものです。お城の中には、陶器博物館があります。キリスト生誕の模型(プレセピオ)、伝統的な生活用の大きな壺、考古学的な陶器から、現代芸術の陶器まであり、とても楽しい博物館です。今のところ、入場は無料です。

写真下左:I城の中庭   写真下右:J城の中の等身大のプレセピオ

●陶器工房を巡る
お城の近くの門から、旧市街の外に出て、お城に沿って、右に行くと、陶器工房の地区に出ます。工房は、Via Crispi クリスピ通り沿いと、その南の方に、ずらっと並んでいて、芸術的な作品から、小皿やコーヒーカップのような、お手頃な日用品、もちろん、プーミも、たくさんあり、一軒一軒覗いていったら、きりがないぐらい、楽しいです。(写真CD)

写真下:K陶器地区の標示 
写真上:LM陶器地区

工房は、岩を掘った洞窟だったり、昔の窯の跡で、天井がすすけていたりして、工房自体も興味深いです。工房内では、職人さんたちが、陶器の制作をしているところを、見ることもできます。

●プーリア名物、「オレッキエッテの祭り」も
プーリア名物のパスタというと、耳たぶの形をした、オレッキェッテが有名です。その中でも、チーメ・ディ・ラーパという菜の花みたいな緑の野菜のソースのものが、特に有名です。

写真下:NOオレッキエッテ

グロッタリエでは、8月に、「Orecchiette nelle ‘nchiosce」という、オレッキエッテとワインとビールの祭があります。旧市街の中で、開かれる食の祭りで、去年は、12人のシェフが、オレッキエッテ料理を披露しました。あちこちで行われるライブ演奏に合わせて踊ったり、楽しそうです。残念ながら、今年2017年は、都合により中止になってしまいましたが、また、来年からは、再開されるはずです。


著者プロフィール
矢崎裕子  Yasaki Yuko
プーリア州出身の夫と結婚後、トスカーナ州で5年、ミラノで10年、輸出入関係のOLをした後、夫が希望した転勤により、現在住むプーリア州のカステッラネータに転居。バーリ大学ターラント分校の文化財学科を卒業後、2010年に、自宅でベッドアンドブレックファーストをオープン。プーリア州の魅力を伝えていければと思っています。
B&B レオの家のホームページ:http://casadileocastellan.wixsite.com/casadileo
観光情報のブログ http://ameblo.jp/casadileo/
暮らしのブログ http://blogs.yahoo.co.jp/minamiitaliakara  


プーリア あの町この村めぐり データ  
 

■グロッタリエ  
 (ターラント県 Comune di Grottaglie)

交通アクセス
<列車> Trenitalia トレニタリアで、ターラントから、一駅、十数分。ブリンディシから約50分。


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