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サルデーニャ<見所>案内
15 Gennaio 2020

第6回

サルデーニャの工芸品 後編

  
TOMOKO Fujita 

先回に引き続き、今回はサルデーニャの職人技、作品から、刺繍、ナイフ、金属、銅細工、カゴづくりをご紹介します。

トップ@独特のカゴを作っているヴィッラプッツの職人アントネッロさんの作品

1.刺繍 Ricamo
昔はサルデーニャの女性の一日の仕事に組み込まれていた刺繍。様々な種類の布に絹糸だけでなく時には金糸や銀糸を使い刺繍を施し、伝統的な衣装-ブラウス、エプロン、スカート、ショール、etc...-に仕上げていた。

写真下ABCバルバジア地方オリエナの刺繍

今でもお祭りの際にはあらゆるところに刺繍された貴重な伝統衣装を見ることが出来る。主に内陸の南サルデーニャ県バルバジアBarbagia地方の刺繍が有名。

2.ナイフ Coltello
サルデーニャは大昔から豊かな金属鉱床に恵まれ、ブロンズ加工と共に刃物加工が発達、 元々は酪農家の生活必需品として作られてきたナイフ。しかし第2次世界大戦後にはナイフ職人の精彩はもはや消えつつあった。しかしながらナイフの需要は日常的に使うものから芸術品へと変わり、その変化同様それに見合った新しい装飾や伝統的な鍛造だけでなく新しい技法、また場所により使われる材質も変化に富んだものとなってきた。

写真下Dサルデーニャ島で作られるナイフいろいろ(工芸品フェアより) 

れら材質は、柄はムフローネ(野生のヤギ)や水牛の角または真珠母、輪の部分は金や銀、刃の部分はダマスク細工の鋼など。柄の部分は動物の角をその形のまま使ったものもあり、目を惹く。使うもの、というより観賞用に集めるコレクターが多い。

主に内陸部、ヌオーロ県のパッターダPattada、デーズロDesulo、ドルガリDorgali、ガボイGavoi、また南サルデーニャ県のアルブスArbus、グスピニGuspiniで作られるものが刃にしても柄の細工にしても他を抜きん出て優れたものが多いようである。

3.金属、銅細工 Metallo, Rame
前述のナイフの項でも書いたように大昔から豊かな金属鉱床に恵まれているおかげで古くから伝統的に金属類の加工、細工が行われている。その中でも加工しやすい銅は重宝され、昔は大小の銅鍋や真鍮の火鉢がどの家でも使われていた。

写真下左Eヴィッラプッツ銅職人アドリアーノさん   写真下中F古くからサルデーニャに伝わる銅鍋   写真下右G銅製のキッチン道具

今では銅製品を使う家も少なくなり、銅を扱う職人さんも減ってしまい残念。。。 しかし最近になって銅細工による様々な調度品やアクササリー、またパスタカッターなどのキッチン小物が見直されてきた。 銅加工では南サルデーニャのイシリIsili、ヴィッラプッツVillaputzuの職人さんが有名。
写真下HI細工パンやお菓子作り用のパスタカッターの製造工程
写真下Jパスタカッターいろいろ

4.カゴづくり Cesto
様々な色の樹皮の一部を使いいろいろな形、シンプルなデザイン性をもって編まれたカゴ。  地域により素材、形、編み方が異なり、大きく4つに分けられる。

まずカゴ細工と言えばこの町、と島外でもよく知られているサッサリ県カステルサルドCastelsardo。この町のカゴ細工に使われる素材は矮性の手のひらのような葉を持つ地中海独特のヤシやラフィアヤシ。カラフルな色使いで幾何学模様、花柄、動物、自然界のあらゆるモチーフが編み込まれているのが特徴。形は平らな皿型〜浅いバスケット型など。

写真下左Kカステルサルドのカゴづくり      写真下右Lシンナイのカゴづくり

カリアリ大都市のシンナイSinnaiという町のカゴはイグサや干し草を使い、緋色や黒い布を中心に  置き、所々に植物染めをした葦で様々なデザインを施している。形はCorbula(コルブラ)と呼ばれる底辺が小さくたかさのある円錐台形状または釣鐘を逆さにした形。オリスターノ県のサンベロミリスSan Vero Milisでも同じ製法で作られている。

内陸部のバルバジア地方ではアスフォデロ(ツルボランン、ユリ科の植物)が使われる。刈り取ったアスフォデロを乾燥させ、細いリボン状にカットし、編んでいくのだが、内側が明るく、外側が暗い色なので交互に組み合わせるなど自然の色合いで装飾される。

写真下左M独特のカゴを作るカゴ職人アントネッロさん    写真下右Nカゴ職人アントネッロさんの作品 

最後に主に農業に使うためにヤナギ、オリーブ、アシのツルを使って編まれるカゴは島中で作られている。しかしその中でもそれを進化させ、独特のカゴを作っている職人さんがヴィッラプッツのアントネッロさん。地元に生えるヤナギ、オリーブ、ミルト、アシの木を使い、時には布を足して伝統的な職人芸プラスデザイン性の高い作品を作っている。1915にはデザイナーのアントニオ・マラスとコラボをした作品はミラノのデザインアワードで最優秀賞を取ったほど。彼の作品を軽く指でこすると素材のオリーブやミルトの香りがする。(トップ写真)
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いかがでしたでしょうか?まだまだご紹介したい芸術的な職人芸、手工芸品はたくさんあります、

機会があればこれらの職人芸に会いにサルデーニャへお越し下さい、Delizieがお手伝いします!



著者紹介
TOMOKO Fujita
Delizie d'Italia主宰。大阪でイタリア家庭料理店を経営後、2000年にイタリアに渡りピエモンテを拠点に各地のアグリツーリズモで料理修業。2003年よりサルデーニャに移住し、家庭料理や食材の探求を続ける傍ら「食」をテーマに現地の旅行、視察、料理教室などをコーディネート。日本とサルデーニャの食文化交流に活躍中。著書に「家庭で作れるサルデーニャ料理」(河出書房新社)。 
http://www.delizie-italia.com
https://www.facebook.com/sardegnasick
delizie.tomoko@delizie-italia.com





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