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サルデーニャ<見所>案内
15 gennaio 2019

第3回

考古学遺跡  
「ヌラーゲ」と「ネクロポリス」 

  
TOMOKO Fujita 

博物館のご紹介に続き、今回は考古学遺跡をご紹介します。

サルデーニャは考古学好きな方にはたくさんの見所があり、すごく興味深いところです。 島を車で走っているとあちらこちらに遺跡が見られます。代表的なものは「ヌラーゲnuraghe」と呼ばれる「先史時代の石造建築物」です。島中に7000はあると言われています。ちょっと境界線を引くのは難しいですが、今回は「ヌラーゲ」と「ネクロポリス(共同墓地の遺跡)」に大きく分けてご紹介します。

 トップ@1997年にユネスコの世界遺産に認定されたヌラーゲの集落「Nuraghe Su Nuraxi」

1.ヌラーゲ (先史時代の石造建築物)
●Nuraghe Su Nuraxi

所在地:南サルデーニャ県、バルミニ Barumini 
1997年にユネスコの世界遺産に認定されたヌラーゲの集落。紀元前16世紀から14世紀にかけて造られたと言われている。最も古い遺跡だが、最良の状態を保たれており、中央部分は4つに分かれた城壁とそれらに囲まれた井戸(くぼみ)と中庭を持つ中心の塔の5つから成り立っている。周辺は50の小屋から成る村落(いわゆる長の住処と特別に身の回りの世話をする者たちの住処)が展開されている。

 写真下A「Nuraghe Su Nuraxi」

発掘はバルミニの考古学者Giovanni Lilliuの指示により1950年-1957年に行われた。この発掘により中央の塔とその周りの集落の構造を様々な段階から回想することが可能となった。

<見学時間>
12月、1月、2月 9:00-16:00 3月、11月 9:00-16:30 4月 9:00-18:00 5月、6月、8月 9:00-19:00、7月 9:00-19:30 9月 9:00-18:30 10月 9:00-17:30   30分おきにガイド付きで見学               

●Nuraghe Losa
所在地:オリスターノ県、アッバサンタ Abbasanta 

写真下B「Nuraghe Losa」

アッバサンタ郊外、主要道路131のすぐ脇、海抜300mの玄武岩の台地に位置するヌラーゲ。保存状態がよく重要なヌラーゲの一つ。中央の塔は紀元前13-12世紀、要塞、外壁、城壁は紀元前15-13世紀に建てられたとされている。全体的に玄武岩で造られた建物は中央の塔と三葉の砦で構成され、要塞の外壁とさらに大きな壁により防御されており、中にはいくつかの小屋も見える。発掘は1890年代から行われ、1970年と1975年の発掘によって行われた修復作業によりヌラーゲへ入れるようになった。

<見学時間>
9:00-日没の1時間前

●Pozzo Sacro di Santa Cristina 
所在地:オリスターノ県、パウリラティーノ Paulilatino
地理学上にも考古学上にも非常に珍しく重要な聖なる井戸「サンタクリスティーナ」は神殿として地上に掘られた円錐型の穴で巧みに玄武岩を用いて回りを囲んであり、その規模・保存状態はヌラーゲの中でも完璧なものとされている。外壁の遺跡は閉ざされた内部を水の信仰に用いるため保護するように建てられたと推測される。その聖なる井戸の周辺にはヌラーゲの塔、教会、巡礼者のための宿泊所などで集落がある。

写真下C聖なる井戸「サンタクリスティーナ」

いくつかの説によるとこの聖なる井戸は天文学的な観測を行う場所だったと推測される。実際、一年のうち、3月と9月に月が井戸の底の水を照らして反射する現象が見られる。

<見学時間>
8:30-日没の1時間前

2.ネクロポリス (共同墓地の遺跡) 
●Anghelu Rugiu

所在地:サッサリ県、アルゲーロ Alghero
紀元前4200年から1800年までの異なる文化により共同墓地として使われて来た最大かつ最古の人口的な洞窟。1903年に偶然に発見され、その後1967年まで調査、発掘が続けられた。墓地は二つにタイプに分けられる。一つは不規則な平面測量法による小さな洞窟(より古いもの)。もう一つは「T」または放射状に垂直に配置された通路(より新しいもの)。その多くの建て方は雄牛の角、彫刻やレリーフとともに生活するための家(階段、柱、見せかけの梁、偽のドアや窓など)から触発されたもので、おそらくお葬式のためのものだと思われる。

写真下D「Anghelu Rugiu」

日本にも輸出しているカンティーナ、セッラ・エ・モスカ Sella e Mosca社を代表するワインに同じ名前がつけられているが、この遺跡の周りにこのワインのカンノナウぶどう畑が広がっていることに由来している。

<見学時間>
5月-9月 9.00-19.00  4月、10月 9.00-18.00  11月-3月 10.00-14.00  

●Tomba di Gigante Coddu Vecchiui
所在地:サッサリ県、アルツァケーナ Arzachena
先史時代の石造建築物として素晴らしい一例である。近くにあるヌラーゲ、La Prisgiona集落の使者を収容していたと思われる共同墓地。建築物は青銅時代にまで遡り、2段階の時期により完成された。紀元前1800年頃に長方形の葬式回廊を含む長さ0.50m、幅3.50-4.00mのトンネル埋葬が造られた。2枚の大きな木枠板を固定した小さな接続通路を通じ、紀元前1600年頃にはエクセドラ(基盤に浮き彫りされたフレームと小さなドアがほどこされ中央に大きな湾曲石を置いた半円形のスペース)が追加された。

写真下E「Tomba di Gigante Coddu Vecchiui」

サルデーニャの代表的な白ワイン、ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラの代表的なカンティーナ、カピケラのブドウ畑がこの遺跡のすぐ裏手に広がっている。

<見学時間>
毎日 9:00から日没の1時間前

●Tamuli
所在地:ヌオーロ県、マコメール Macomer
3つの巨人の墓、ヌラーゲ、集落が集まった考古学エリア。ひとつのお墓に並行して6つの円錐曲線の信仰石があり、そのうち3つはふたつの突出した乳房で女性を現している。つまり3人の男性と3人の女性により種の継続を保証する神性を表現していると考えられている。ヌラーゲはブロンズ時代中頃(紀元前1500年〜1200年)に遡り、円形の中央塔とその前面に付随したふたつの塔からなる複合通路タイプ。ヌラーゲの周りには円形または楕円形に配置された少なくとも15の小屋からなる集落がある(まだ完全にはわかっていない)

写真下F「Tamuli」

<見学時間>
3月-10月 9:30-19:30 11月-2月 9:30-16:00

●Tomba di Gigante Su Cuaddu 'e Nixias 
所在地:南サルデーニャ県、ルナマトローナ Lunamatrona
建造されたのは紀元前1700年-1600年に遡り、島にある最も古い巨人の墓に分類されている。このタイプのものは島の中央北部によく見られ、この巨人の墓がある中央南部に見られるのは稀である。埋葬室の長さ10.30m、幅60cmの泥灰土の板に囲まれ地面に埋め込まれた廊下はこの辺りの柔らかい石で出来ており、簡単に作ることが出来るが非常にもろい。

写真下GH「Tomba di Gigante Su Cuaddu 'e Nixias」

埋葬室の奥は四角い箱になっており、完全に閉鎖され廊下の残りの部分よりわずかに高くなっている。「Su Cuaddu 'e Nixias」というのはサルド語で「ニクシアスの馬」の意味で伝説によると馬を繋いでおくための穴が碑の上にあいているからだとか。しかしこれは定かではない。
<見学時間>
見学は自由

●Parma Muttedu
所在地:南イタリア県、ゴーニ Goni
面積およそ20万平方メートルある考古学的複合公園。「メンヒル(細長い柱状の巨石を立てたもの)」と「メガリス(巨石遺跡)」がペアやグループで様々なところに分布されており、その数はおよそ60と他に類を見ないほど多い。しかし圧倒されほどの数のお墓。名もない人のお墓を訪れる、というのは現代のお墓で考えるとちょっとおかしいかも。。。

写真下IJK「Parma Muttedu」

<見学時間>
夏時間 8:30-20:00  冬時間 8:30-18:00

●Monte d'accordi
所在地:サッサリ県、オッターヴァ Ottava
祭壇、集落、お墓からなる考古学遺跡。アッコルディ山の「ジッグラト(古代メソポタミアにおいて、日乾煉瓦を用い数階層に組み上げて建てられた巨大な聖塔)」とも呼ばれており、ヨーロッパ唯一のジグラット。起源は紀元前4000年後半-新石器時代中期に遡る複合建築物の痕跡がある。

第一段階では「オジエリ文化(紀元前3200年〜2800年の間に発達したサルデーニャで最初の文明と思われる最終新石器時代の文化)」に属する四角い小屋が点在するいくつかの集落が「メンヒルとドムス・ディ・ジャヌス(妖精の家と呼ばれる先史時代の岩で造られた共同墓地)」とともに存在した。

写真下LM「Monte d'accordi」 

続いて長さ40m以上の斜面から続く階段状の切頭ピラミッド状の祭壇が建てられた。その祭壇は漆喰の壁が赤い黄土で塗られたので「赤い寺院」と呼ばれている。

その後、紀元前3000年初頭には廃墟となり、紀元前2800年頃に土、石、粉砕された石灰岩を交互に層にした巨大なブロックにより完全に覆われ、「階段状の寺院」と呼ばれる第二の切頭ピラミッドが造られた。しかししばらくは宗教的寺院として機能したが、その後紀元前1800年頃には再び廃墟となった。考古学的にサルデーニャではヌラーゲの存在が大きかったため、残念なことに過去数十年間、軍事的な見張り場所として使われており、第2次世界大戦の際に修復不可能な損傷を引き起こした。

その後、考古学的発掘は1954-1958年、1979-1990年に行われ、1980年代には建物を発掘し、修復する対象物として重要になった。また祭壇以外にも月や太陽を象徴すると思われる球状の石の遺物や儀式(祭壇は神と人間の出会いの場と考えられていた)の際に生贄とされた動物の蓄積物の遺物なども見られる。

現在見学出来るジグラットに至るまでに3段階を経た、というのは興味深い。

<見学時間>
4月-10月 火-土 9:00-18:00 日 9:00-14:00 11月-3月 火-日 9:00-14:00

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ほんの一部しかご紹介出来ないのが残念ですが、遺跡に興味のある方にとってはサルデーニャはワクワクする島だと思います。遺跡探索の旅、Delizieがお手伝いします、ご連絡下さいませ!



著者紹介
TOMOKO Fujita
Delizie d'Italia主宰。大阪でイタリア家庭料理店を経営後、2000年にイタリアに渡りピエモンテを拠点に各地のアグリツーリズモで料理修業。2003年よりサルデーニャに移住し、家庭料理や食材の探求を続ける傍ら「食」をテーマに現地の旅行、視察、料理教室などをコーディネート。日本とサルデーニャの食文化交流に活躍中。著書に「家庭で作れるサルデーニャ料理」(河出書房新社)。 
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