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イタリア世界遺産の旅
15 gennaio 2008
アクイレイアの遺跡と
総主教聖堂バジリカ

Zona Archeologica e
Basilica Patriarcale di Aquileia


フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州
Friuli Venezia Giulia
ウディネ県 Udine
登録年 1998年
登録基準 文化遺産(B)(C)(E)



文・写真 牧野宣彦

アクイレイアは古い歴史を持つ町だ。紀元前181年、ローマ人によってヒストリア人に対する戦いの基地として、ローマ帝国時代イタリアで第4番目に建設された都市である。アウグストゥスの治世下(前27〜前14)では第10州の首都となり、人口20万人を擁し、「第2のローマ」と呼ばれるまでに繁栄した。

アルプスを越えて北欧に通じる道と、バルト海への海上交通の要衝にあったアクイレイアは、アティッサ河に河港の跡がある。陸路では琥珀を産するバルト海沿岸へ、さらに海路を通って地中海の主要都市に通じていた。

西暦248年から305年のディオレクレティアヌスの時代には造幣所が建設され、独自の通貨が造られた。313年にコンスタンティヌス帝がミラノ勅令を出してキリスト教を承認すると、司教テオドーロは最初の教会を設立。アクイレイアはドナウ河流域、ハンガリー、イストリア、バルカンなどへのキリスト教布教の拠点となった。
4世紀末までには町を囲む城壁も造られた。しかし、452年、アクイレイアはフン族の王アッティラに破れ、壊滅的な打撃を受ける。その後は以前の繁栄が復活する事はなかった。

一方、首都大司教座の権威はその後も続き、その影響はヴェネツィア、ヒストリアなど30以上の付属司教区に及んだ。1019年には偉大な司教ボルボーネが選出された。彼はアクイレイアの放棄に反対し、城壁に囲まれた新しい要塞を築き、港を掘り広げ、古い聖堂の遺構の上に新しい司教座大聖堂を建てたのだ。その政治的権力は、13世紀には最高に達した。
しかし1420年ヴェネツィアとの戦いに敗れ、アクイレイアは衰亡に向かう。1509年からはオーストリアが支配するようになり、その支配はハプスブルク帝国解体の1918年までの長期間続いた。

写真トップ:古代ローマ遺跡フォロ・ロマーノ
下左:総主教聖堂バジリカ、右:バジリカ内部

●総主教聖堂バジリカと古代遺跡
私がアクイレイアに行ったのは、2002年の8月8日、トリエステのオペレッタフェスティバルでべナッキーの「白馬亭にて」を見に来た時だった。予定を一日延ばし、アクイレイアを訪れた。
トリエステのホテルからタクシーで約50分、途中グラードの町からアクイレイアまでは一本の道が通っている。右と左は海となる。緑の陸地もところどころに見える。車はその一本道を通り、町の象徴であるバジリカの前に着いた。

総主教聖堂バジリカはロマネスク時代のもので、11世紀にポッポーネによって改装されたが、1348年の地震で被害を蒙り、1350年から1360年にかけてゴシック様式で改装された。
入って左側にモザイクの床があり、旅行者は透明なガラスの上を歩き、下のモザイクを見るようになっている。魚を取る漁師、魚、裸の子供、尾の長い美しい鳥などが美しいモザイクによって描かれていた。
写真下左:バジリカ内の美しいモザイク、右:河港は紀元1世紀の港跡

バジリカの周りに植えられた緑の糸杉は、古い教会とバランスのよいとても美しい景観を作り出していた。
また、ローマ建国の父狼がロムスを乳で育てる彫刻があり、その後ろには73mもある高い鐘楼があった。2つのカメラと交換レンズなどの用具一式を持ち、薄暗い階段を10分ものぼると上に着いたが、さすがに呼吸が荒かった。しかし眺望は素晴らしいもので、夏の強い陽光に緑が輝き、右前方かなたに青い海、緑の樹木の間にレンガ色の屋根、そして北の彼方にはアルプスが見えた。私は夏の快い風を頬に感じながら美しい光景に見入っていた。

フォロ・ロマーノといわれる場所へ行った。紀元前1世紀に建設されたもので、1955年に再建された。ギリシャ神殿跡のような円柱が立ち並び、人間の顔などを掘った彫刻や、柵などにも美しい装飾が見られる。保存状態もよくローマ時代の郷愁が感じられた。

河港Porto Fluvialeは19世紀に発見された。紀元1世紀の港がそのまま残っているというふれこみだったが、行ってみると、糸杉の並木があり、河口発掘通りを進むと発掘現場から出土した石碑、石の破片、建築材料の石材などが通りに沿って展示されていた。海外の貿易で賑わった栄華の痕跡は見られなかった。石で出来た二段の段違いになっている場所が埠頭だろう。かなり長く広がっていた。反対側は湿地なのだろうか、緑の草地が広がっていた。

国立考古学博物館では1800年頃からこの地で発掘された石碑、彫像、小物、モザイク、墓石などが展示されていて、いずれも興味深いものであった。私は初期キリスト教時代の博物館も訪れた。こちらは幾何学的模様のモザイクが美しく、初期キリスト教時代の石版、洗礼図、石碑などがあった。


データ
Dati

Aquileia ■アクセス
町から最も近い鉄道駅はチェルヴィニャーノ駅(Cervignano-Aquileia-Grado)。トリエステから普通列車で約35分。ヴェネツィア・サンタ・ルチア駅からは約1時間半。
チェルヴィニャーノ駅からアクイレイアの町までは8キロあり、バスかタクシーで移動。バスは1〜2時間に1本の割合で、所要時間約12分。
バス会社:Azienda Provinciale trasporti Gorizia http://www.aptgorizia.it、 Autoservizi F.V.G. http://www.saf.ud.it

トリエステのロンキ・デイ・レジョナーリ空港Aeroporto di Ronchi dei Legionariからもバスが出ており、所要時間約40分。

■ツーリストインフォメーション
Ufficio Informazioni Turistiche
Piazza Capitolo 4
Tel: 0431-91087

Informazioni e Accoglienza Turistica Aquileia
Via Iulia Augusta - Bus Terminal
Tel: 0431-919491

■その他
総主教聖堂バジリカ Basilica di Aquileia
Piazza Capitolo
Tel: 0431-91067
開:<夏季>月〜日 9:00-19:00 (ただし、10月15日〜10月29日は9:00-18:00。10月29日〜11月4日は9:00-17:00) <冬季>月〜金 9:00-13:00/14:00-17:00、土・日・祝 9:00-17:00
入場無料(ただし、内部の地下聖堂3ユーロ。鐘楼1.2ユーロ)

国立考古学博物館 Museo Archeologico Nazionale
Via Roma 1
Tel: 0431-91016/91035
開: 月 8:30-14:00、火〜日 8:30-19:30
料金: 4ユーロ

初期キリスト教博物館 Museo Paleocristiano
loc. Monastero
Tel: 0431-91035
開: 月〜日 8:30-14:00
入場無料

古代遺跡エリアArea Archeologicaは毎日、8:30から日没1時間前まで。入場無料。
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