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私の住む町Travel案内  タオルミーナ Taormina
15 gennaio 2009

■おすすめ一日観光コース






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案内人 広瀬郁子



グランブルーの映画や、高級リゾート地としてのイメージが強いタオルミーナだが、町の歴史は意外に古く、ギリシャ時代の紀元前4世紀に遡る。というのも、タオルミーナは、すぐ側の海岸線にあるシチリア最古の植民都市ジャルディーニ・ナクソスGiardini Naxosが紀元前5世紀末、シラクーサに滅ぼされた際、生存者が防衛上の利点を考えて、山の中腹に築いた町だからだ。ギリシャ人は、風光明媚だから選んだのではない。実際、タオルミーナの町は、タウロ山Monte Tauro中腹のテラス状の地形の上に広がっている。海側は断崖絶壁で、山側は切り立つような斜面である。標高が約200mと高いので、周囲の眺めがいいことで有名だ。空気が澄み切っている日には、北側にはメッシーナ海峡やカラーブリア半島、南側にはカターニアの先のアウグスタまで見える。

●ギリシャ劇場からスタート
タオルミーナの見所と言えば、まずなんといってもギリシャ劇場Teatro Grecoだろう。シチリアに来る観光客が、一番よく訪れる観光名所である。だから、一日の観光は、まずギリシャ劇場から始めたいと思う。それに、午前中早い時間帯の方が、エトナ山がきれいに見える。実は、昼近くなると、上半分が雲で隠れることが多いのである。だから、ギリシャ劇場に行くなら、午前中早い時間帯がお勧めだ!さて、入口で切符を購入したら、まずは舞台横部屋を通り、舞台と半円形のオーケストラの部分を見学。その後、外の階段を登って、すり鉢状の座席の一番上に登ってみよう。座席の一番上から見る劇場とその背後のエトナ山と海岸線の絶景は、見る人を圧倒する!劇場の大きさこそ、シチリアで二番目だが、眺めのよさでは、世界のどの劇場にも引けを取らない。

なお、この劇場では、現在でも夏の晩に、時々コンサートや演劇やオペラ等が上演されている。始まるのが夜9時半からと遅いのだが、劇場からの夜景がきれいなので、行ってみる価値がある。さて、座席からの眺めを堪能した後は、回廊の外に出てみよう。ここからは、エトナ山とは反対方向のメッシーナまでの海岸線が見える。空気が澄んでいる日には、メッシーナ海峡とカラーブリア半島もはっきりと肉眼で見ることが出来る。

写真トップ: タオルミーナからエトナ山を望む美しい景色
上左:ギリシャ劇場での野外コンサート、右:鮮やかな花で彩られたウンベルト通りの散策

●ギリシャ・ローマ時代の遺構
ギリシャ劇場の後は、劇場を出てメインストリートのウンベルト通りに向かい歩いていくと、タクシーが停まっているヴィットリオ・エマヌエーレ広場Piazza Vittorio Emanueleに出る。ここは、ギリシャ時代にアゴラ、ローマ時代にフォルムのあったところで、町の心臓部だったところだ。この広場を中心に、タオルミーナのギリシャ・ローマ時代の遺構は残っている。広場の北東には2つの浴場跡と造幣所、北西にはオデオンと呼ばれる小劇場、西にはナウマキアと呼ばれるギムナジウム等の公共建築物を飾っていた高さ5m全長122mもの壁が発見されている。

ヴィットリオ・エマヌエーレ広場の北西にあるのが、コルヴァイア宮Palazzo Corvajaである。ギリシャ・ローマ時代の建造物の上に、アラブ時代に塔が築かれ、14世紀と15世紀の初めに塔の左右に棟が増築された複合建築物だ。現在は、1階がツーリストインフォメーションで、2階は民族芸術博物館になっている。ツーリストインフォメーションの中に、シチリアの飾り荷車(カレット・シチリアーノ)や、シチリアの伝統的マリオネット人形(プーピ)が展示されているので、インフォメーションに用のない人でも入ってみる価値がある。

コルヴァイア宮の西隣にあるのが、サンタ・カテリーナ教会Chiesa di Santa Caterinaである。この教会は、一見したところシンプルなバロック様式の教会なのだが、教会の裏手に回ると、意外なものが見れる。実は、この教会は、ギリシャ時代の神殿とローマ時代の小劇場オデオンの上に建てられていて、その3つの時代の積み重ねの遺構を見ることが出来るのだ。

●楽しいウンベルト通りの散策
サンタ・カテリーナ教会の後は、ウンベルト通りCorso Umberto I を、メッシーナ門Porta Messinaからカターニア門Porta Cataniaの方向に歩いてみよう。ウンベルト通りは全長約800m、町の中心を東から西にカーブを描きながら貫いている。北側の門がメッシーナ門で、南側の門がカターニア門だ。年中歩行者天国である上に、警察がよくパトロールしているので、観光客が夜遅くまで歩いていても問題はない。

メッシーナ門から歩いてくると、先ほど説明したヴィットリオ・エマヌエーレ広場とコルヴァイア宮とサンタ・カテリーナ教会がある。その先を行くと、ウンベルト通りの中間地点にある4月9日広場Piazza IXAprileに出る。この広場に来たら、まず海への眺望が開ける広場の先の見晴台に行ってみよう。美しい海が見れるだけでなく、エトナ山やジャルディーニ・ナクソス湾も見ることが出来る。見晴台からの眺めを楽しんだ後は、広場にカフェがいくつかあるので、そこで一休みするのもいいだろう。

続いて、再びウンベルト通りをカターニア門の方向に歩いていくと、左側にタオルミーナ大聖堂Duomoが見えてくる。13世紀に築かれた城塞のような風貌の大聖堂である。大聖堂の前には17世紀のバロック様式の噴水があり、この噴水の一番上にはタオルミーナの町のシンボル、女性版ケンタウロスの像がある。ウンベルト通りを、さらに進むとカターニア門があり、ここでウンベルト通りは終る。

●その他の見所
タオルミーナの町の中心を見た後は、ぜひタオルミーナの町全体のパノラマが見えるタオルミーナ城塞の下のマドンナ・デッラ・ロッカ教会Santuario della Madonna della Roccaまで登ろう。バスターミナルからカステルモーラCastelmola行きのバスに乗り、途中下車してもいいし、町の中心から階段の道を歩いて登ることも出来る。時間のない人はタクシーを利用してもいいだろう。タオルミーナの町の中心が標高約200mであるならば、タオルミーナ城塞は標高約400mなので、標高が高い分だけ、さらに見晴らしがいい!ここからなら、海のはるか彼方からやって来る敵も一目瞭然に分かったはずだし、後方の山々から忍び寄ってくる敵もすぐ見つけられたはずだ。

マドンナ・デッラ・ロッカ教会は17世紀に岩山の一部をくり貫いて建てられた教会で、天井と後部の壁が岩肌のままという面白い教会である。中に入って見れるとベストだが、閉まっていても、扉にのぞき穴がついているので、そこから内部を覗くことが出来る。

これでタオルミーナの観光は大体終わりだが、天候のいい季節ならば、ロープウェイを使って、町の下の海岸に降りて見るのもお勧めである。ロープウェイを降りて、道路を渡ったすぐには、瀟洒な雰囲気のマッツァーロ海岸、そしてその隣には絵のように美しい離れ小島イゾラ・ベッラIsola Bellaのあるイゾラ・ベッラ海岸がある。2つの海岸の間のサンタンドレア岬Capo Sant'Andreaには、タオルミーナの青の洞窟がある。4月から10月にかけて、2つの海岸から青の洞窟を含むタオルミーナの海を巡る1時間ほどの船のツアーが出ているので、これに乗ってみるのもいいだろう。

いろいろ長々書いてしまったが、実は私自身は、タオルミーナの滞在で一番重要なのは、美しい風景の中でゆっくりと時が流れるのを感じることだと思っている。だから、観光観光とあくせくしないで、それぞれ皆さんが自分なりに満足する方法でタオルミーナの滞在を楽しんで欲しいと思っている。

案内人プロフィール
広瀬 郁子(ひろせ いくこ)

日本で貿易会社に6年間勤務後、イタリアのレッジョ・カラーブリアとペルージャの外国人大学に1年半留学し、1996年の夏から、世界中で一番気に入ったシチリア島のタオルミーナに住み始める。旅行関係の仕事をしながら、いつの間にかシチリア生活も13年目に突入し、シチリア在住日本人の中でも中堅層に入ろうとしている。サイトは、http://www.siciliaclub.net/


タオルミーナ・データ 
 

■アクセス
最寄の空港はカターニア空港。ミラノからカターニアまで飛行機で約2時間、ローマからだと約1時間。カターニア空港からタオルミーナまでは、バスの場合はInterbusの路線バスで約1時間半。カターニャ駅からは同バスで約1時間10分。カターニア空港からタクシーの場合は約50分。

バス Interbus社サイト  http://www.interbus.it/

■インフォメーション
Palazzo Corvaja
Tel: 0942-24559
開館時間:月〜金 08:30〜14:00 16:00〜19:00
土 09:00〜13:00 16:00〜19:00
日曜、祝日休み

■その他
ギリシャ劇場 Teatro Greco
Via Teatro Greco
開館時間 09:00〜日没まで
年中無休
入場料: 6.00ユーロ

ロープウェイ
運行時間: 08:00〜20:15
夏季は夜の00:00や01:00頃まで運行している。(15分に1本の間隔)
料金: 片道2.00ユーロ 往復3.50ユーロ

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