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私の住む町Travel案内  ヴェネツィア Venezia
15 gennaio 2007

■おすすめ一日観光コース






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案内人 中山エツコ



観光客でごったがえすサン・マルコ広場Piazza San Marcoであるが、ヴェネツィア散策はやはりここから始めるのが一番。ただし、朝早くがいい。屋台の土産物屋も団体旅行客もいない、がらんとした広場を見てほしい。人々でにぎわうサン・マルコはいくらでも(嫌というほど)見られるから、朝8時半頃に行ってひっそりとした建物のたたずまいを味わいたい。もう少し前に行けば、リド島から着くヴァポレットを降りて職場に向かう地元の人々が広場を横切っていく光景に出会う。普通に役所や会社に行く人たちだと思うと、私にとってはなんとも安心する眺め。朝のうちにバールに入ると土地の人たちが朝食をとっているから、ヴェネツィア人観察にはとっておきの時間帯でもある。

広場の美しさに満足したら、まずドゥカーレ宮殿Palazzo Ducaleへ。ヴェネツィア共和国の政庁であり歴代の国家元首(ドージェ)の公邸でもあった建物である。ティツィアーノ、ヴェロネーゼ、ティントレットらヴェネツィア派の絵画が見られ、ヴェネツィア共和国の富と権力を窺うことのできる豪奢な建物である。次いで9世紀創立のサン・マルコ寺院Basilica di San Marcoへ。金色に輝くガラスのモザイクが素晴らしい。できれば有料の宝物館も見学したい。上階に保存された紀元前4世紀のブロンズの馬、中央聖壇裏の黄金の衝立ても見られる。

ルネサンス期の時計塔の下を通ってメルチェリエ通りMercerieを道なりに行くと、リアルト橋Ponte di Rialtoに着く。橋を渡り、ヴェネツィア人の台所を支えるリアルトの市場を見て楽しもう。魚市場の近くからは大運河を渡るゴンドラ(一人50セント)が出ているから、簡単に対岸に行ける。
サンタ・ソフィア広場Campo Santa Sofiaからストラーダ・ヌオーヴァ通りStrada Nuovaに入り、駅の方向に向かって数分行くと左手に入る小さな路地の奥にカ・ドーロCa'D'oroがある。15世紀の貴族の住居であったこの建物は、大運河沿いに並ぶ建築中最も美しいものとして知られている。現在はガッレリア・ジョルジョ・フランケッティGalleria Giorgio Franchettiとなっており、アンドレア・マンテーニャの「サン・セバスティアン」を始め、優れた美術作品が見学できる。
写真トップ:サン・マルコ寺院
下左:カ・ドーロ、右:カ・レッツォニコ

ヴァポレットの一日券、三日券などを使う人は船で簡単に移動できるが、一回ずつ買うと料金がかさむので、ここでは足での移動を紹介する。それに、ヴェネツィアは歩いて味わう町だから。もう一度先のゴンドラまで戻り、魚市場に戻ってサン・ポーロ広場Campo San Polo、サン・トマ広場Campo San Tomaを経、カッレ・ラルガ・フォスカリ通りCalle Larga Foscariを通ってヴェネツィア18世紀博物館カ・レッツォニコCa' Rezzzonico Museo del Settecento Venezianoへ。17世紀後期の建築で、現在は18世紀の貴族の住まいの雰囲気を伝える博物館となっている。18世紀の著名な画家ジャンバッティスタ・ティエポロのフレスコ画で有名である。

ここからアッカデミア美術館Galleria dell'Accademiaの方向に向かい、美術館の前にかかるアッカデミア橋Ponte dell'Accademiaを渡って、サン・マルコ方面に向かえば、簡単ながらヴェネツィアを小さく一周したことになる。町の雰囲気を味わうためのコースをご紹介したが、時間、体力にゆとりがあれば、ここでアッカデミア美術館に入ってもよいし、もともと美術に関心があってヴェネツィアに来られた方には、サン・マルコ広場のあと直接ここに来られることをお勧めする。ベッリーニ、ジョルジョーネ、カルパッチョ、ティツィアーノ、ヴェロネーゼ、ティエポロなど、14世紀から18世紀までのヴェネツィア絵画の傑作が集められている。

文化財の豊富なヴェネツィアであるから、もちろんこれは最低限のコースである。ドゥカーレ宮殿のチケットはサン・マルコ広場にある博物館(ドゥカーレ宮殿、コッレール博物館Museo Correr、考古学博物館Museo Archeologico、国立マルチャーナ図書館サンソヴィーノの間Biblioteca Nazionale Marciana, Sala Sansovino)のすべてに入れる通し券であるから、時間に余裕があれば、ぜひ訪れたい。特にコッレール博物館はヴェネツィアの歴史に関心のある方にお勧めする。美術に関心のある方はアッカデミアのほか、クリムトの「ジュディスII」を有するカ・ペーザロ近代美術館Ca' Pesaro Galleria d'Arte Moderna、現代美術の有名なコレクション、ペギー・グッゲンハイム美術館Collezione Peggy Guggenheimなどが見逃せない。
そして数多くの教会。建築、内部の美術作品ともに見応えもあり、それぞれ個性の異なる教会がたくさんあるなかで、強いて挙げるならば、フラーリ教会Santa Maria dei Frari、サン・ジョルジョ島のアンドレア・パッラーディオ設計のサン・ジョルジョ教会San Giorgio Maggiore、大理石の美しい宝石箱のようなミラコリ教会Santa Maria dei Miracoli、ベッリーニの絵画で知られるサン・ザッカリア教会San Zaccaria、バロックの傑作サルーテ教会Santa Maria della Saluteなどだろうか。
また、ヴェネツィアでは同業組合や同信会などの組織が大変発達したため、それらの集会、職業訓練のために使われたスクオラScuolaと呼ばれる建物がたくさん残っている。そのなかでも、ティントレットの作品で飾られたサン・ロッコ同信会Scuola Grande di San Rocco、ダルマツィアからの移民の集会所であり、カルパッチョの作品で知られるサン・ジョルジョ・デイ・スキアヴォーニ同信会Scuola di San Giorgio degli Schiavoniが素晴らしい。

ヴェネツィアでは音楽、演劇などの催しも多いが、火災で炎上後、不死鳥のごとく蘇ったフェニーチェ劇場Gran Teatro La Feniceではオペラの行なわれない昼間、劇場内の見学が可能で、近頃人気である。
最後に、ヴェネツィアを足で歩き回ったあとにサン・マルコの鐘楼に登ることをお勧めする。今まで歩いてきたところがこんな形をしていたのかとびっくりするだろうから。

案内人プロフィール
中山エツコ(なかやま えつこ)

東京都出身。ヴェネツィアで日本語を教えるかたわら、通訳、文芸翻訳に携わる。ヴェネツィア関係の訳書としては、『図説ヴェネツィア〜「水の都」歴史散歩』(コルフェライ著、河出書房新社)、『ヴェネツィア料理大全』(アゴスティーニ著、JICC)、『ヴェネツィア大運河』(フランゾイ著、スミス写真、洋泉社)がある。


ヴェネツィア・データ
 

■アクセス
<電車>
ヴェネツィア・サンタ・ルチア駅Venezia Santa Luciaが本島の鉄道駅。一つ手前のメストレ駅Mestreは陸地にある。ヴェネツィアに行く電車はどの方向から来たものでもこのメストレを通る。インターシティ(IC)のなかにはメストレ止まりでヴェネツィアまで行かないものもあるから注意。バス、車でのアプローチはローマ広場Piazzale Romaまで。
<空港>
マルコ・ポーロ空港は陸地にあり、ヴェネツィアへはバスでローマ広場まで行くか(約30分)、アーリラグーナAlilagunaのボートでムラーノ島、リド島経由でヴェネツィア本島まで行く(ヴェネツィアまで1時間20分)。ブルーラインのヴェネツィアの発着地はサン・ザッカリア(ホテル・ヨランダ前)San Zaccaria (Jolanda)とサン・マルコ(ジャルディネット)San Marco (Giardinetto)、レッドラインはザッテレZattereとサン・マルコ(ジャルディネット)。

■インフォメーション
Ufficio Informazioni e di Accoglienza Turistica(IAT)
STAZIONE SANTA LUCIA(サンタ・ルチア駅)
Tel. 041‐5298727、041‐719078

■その他
ドゥカーレ宮殿 Palazzo Ducale
Tel. 041-2715911
開館時間: 9:00-17:00(11月1日から3月31日まで)、9:00-19:00(4月1日から10月31日)
休館日: 12月25日と1月1日

サン・マルコ寺院 Basilica di San Marco
見学可能時間:月〜土 9:30-17:00、日・祝 14:00-16:00

カ・ドーロ、ガッレリア・ジョルジョ・フランケッティ 
Ca'D'oro Galleria Giorgio Franchetti
Tel. 041-5222349
開館時間: 月 8:15-14:00、火〜日 8:15-19:15
休館日: 1月1日、5月1日、12月25日

ヴェネツィア18世紀博物館カ・レッツォニコ
Ca' Rezzzonico Museo del Settecento Veneziano
Tel. 041-2410100
開館時間: 9:00-17:00(11月1日から3月31日まで)、9:00-18:00(4月1日から10月31日)
休館日: 12月25日と1月1日

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