JAPAN-ITALY Travel On-Line

特集・私の自由旅行  〜個人旅行のノウハウ教えます〜
15 Marzo 2019



中部イタリアの小さな街で留学  
〜セレブにはおすすめしない旅 W〜  

   

         

HIROSHI 


夏休みを家族旅行で過ごしたイタリアも、いつの間にか子供が成長するにつれ遠くなってしまいました。今年は夏休みを気ままに過ごすことができ、昔から夢だった留学をすることにしました。 行き先は2005年に訪れた中部イタリアMarche州、小都市の周遊と合わせて1週間のプチ留学。語学セレブを目指しているわけでもなく、ヴァカンスを兼ねた留学。

写真トップ@留学先のマルケ州レカナーティのレオパルド広場    写真下A留学先学校でのアッシジへの「小旅行」  

昔は「イタリア留学は決心して行くもの」というイメージがありました。一人旅はなかなか勇気がいりますが、今回のような留学は安心感、そして”出会い”という貴重な感動もあります。読者の皆さんも、イタリアの小さな街で、自分だけの風景、そして、素敵な出会いを探しにちょっとイタリアに留学してみませんか。

投稿者 HIROSHI(54歳)

◆準備・予約方法・予算
3ヶ月前位より準備を始めました
・マルケ州観光ガイド
http://www.italy-marche.info/index.html

・宿泊はホテルオンライン予約サイト booking.comを利用しました。
なお、アルベルゴ・ディフーゾについての情報は旅行会社のサイトを参考にしました。
https://www.tutta-italia.com/adi2017/

・留学全般については、公益財団法人日伊協会のセミナーに参加し準備しました。
https://www.aigtokyo.or.jp

費用:航空機87,000円、宿泊200ユーロ、レンタカー15,000円、留学参加費480ユーロ

◆旅程  2018年11月
<1日目>
「旅の再開」

アンコーナ空港には朝、予定通りの到着。10年ぶりのイタリアにもかかわらず、ついこの間来たかのような記憶です。空港からはレンタカーで「ファブリアーノFabriano」へ。町は既に紅葉も終わり、時々木枯らしが吹いて寒々としていました。Co-opで買い物を済ませたあと、宿泊先の「Il Vecchio Gelso」にチェックインし昼食をとりました。

(Fabriano泊)

写真下左:Bファブリアーノ     写真下右:Cファブリアーノのスーパーマーケット「Co-op」 

<2日目>
「中世の城郭都市」めぐり

今日は目的地に着くまで、イタリア観光旅行協会認定の「オレンジ・フラッグ」の街をできるだけ立ち寄ることにしました。
最初は小高い丘にある城壁に囲まれた小さな街「ジェンガGenga」へ、法王レオ12世の生家を通り聖クレメンテ教会を見学。ひっそりとした街並みが秋の景色と調和し、きれいでした。
写真下:DEジェンガの聖クレメンテ教会

丘を下り、次は「オーストラOstra」へ、少しにぎやかな街を一周してルネッサンス様式の 市民の塔を眺めたあとバールでひと休み。
写真下:Fオーストラの「市民の塔」

田園風景をさらに走り、「コリナルドCorinaldo」で昼食にしました、一人旅なのでスーパーマーケットで揃えたパニーニを手に街のベンチで小休止。城郭をくぐり階段を登ると石造りの家々の間からなだらかな丘の風景が広がって見えました。この時期観光客もほとんど見かけず、ひっそりとした風景が印象的でした。

写真下左:Gコリナルドの落ち着いたたたずまい 写真下右:Hコリナルドの城郭

最後の「モンダ―ヴィオMondavio」の街は中世の要塞Roccaに囲まれ投石機も再現し、今にも戦いが始まるかのような雰囲気が伝わってきます。

写真下:Iモンダ―ヴィオ
写真上:JKモンテマッジョーレ

夕暮れも近くなり、今日の目的地である「モンテマッジョーレMontemaggiore」の村に到着しました。
(Montemaggiore al Metauro泊)

<3日目>
「詩人レオパルディの故郷」 レカナーティへ

空港にレンタカーを返却、学校へと向かいます。まずファルコナーラ・マリッティマFalconara Marittimaから電車で「ロレートLoreto」へ。学校で予約してもらったTaxi に乗り「レカナーティRecanati」へ向かいます、県道から見渡せる両側にオリーブの丘が美しく広がり、詩人レオパルディが馬車に乗って向かった昔のままの風景が広がっています。

写真下:Lレカナーティの丘の田園風景 

到着後そのままアパートメントに入り、少し後になってから学校でクラス分けのテスト。大昔の文法を思い出しながら格闘しました。ようやくテストから開放されてリフレッシュのため街を散策。日曜の午後はお店も休みのため中心部の「レオパルディ広場Piazza Giacomo Leopardi」の近くでピッツェリアに入り夕食を取りました。

 写真下左:Mレカナーティ 眺めの良い外周から正面に学校を望む     写真下Nレカナーティ中心部のレオパルディ広場 

(8日目までRecanati泊)

<4日目>
初めての授業

今日から授業の開始。頑張った甲斐もあり、イタリア語入門クラス「A1」でまず文法練習から。月初めから授業を受けているクラスメイトは、難なく練習問題をこなしていました。そんな様子を見るとついて行けるか不安になります。 授業といっても味気ない講義だけでなく、映画やジェスチャーのビデオを教材にしたり、クイズを取り入れた楽しい授業でした。夜はカラオケでパーティがありました。クラスで練習した”さらば恋人よCiao, bella ciao”を歌いました。

<5日目>
「聖都アッシジ」への小旅行

今日の授業はお昼までで終わり。午後は「アッシジAssisi」へ小旅行。出発の時から曇り空で到着時には雨が降り出しました。「サンタ・キアラ聖堂Basilica di Santa Chiara」から見学後、自由行動で「サン・フランチェスコ聖堂Basilica di San Francesco」へ歩いて向かいます。

写真下:Oアッシジのサン・フランチェスコ聖堂

聖堂に着く頃は小雨となり、霧の中に聖堂が幻想的に現れました。アッシジは2度めでしたが、以前ゆっくりと見学できなかった下部の大聖堂や墓所を見学し、日没後アッシジをあとにしました。

<6日目>
「天才詩人レオパルディ」

午後の授業でダンテ「神曲」についてレクチャーがありました。夕方からはレカナーティの最も有名な詩人「レオパルディの邸宅Casa Leopardi」を見学しました 。学芸員の説明では伯爵家の長男として生まれ、幼いころから熱狂的に書物を読み、ありとあらゆる知識を習得したそうです。邸宅内部を見学し、決して派手ではないが上品な室内装飾や、整然と本が並んだ部屋は見応えがあります。

<7日目>
「テスト勉強」

あっという間に1週間が過ぎ明日はいよいよ最終テストの日、午前の授業が終わると、無事卒業(修了)できるように買い物もそこそこに部屋にこもり勉強しました。

<8日目>
「卒業」

朝からテスト開始。テストの山も当たり無事に合格。やれやれと言った気分です。午後からは卒業式(修了式)とビュッフェ・パーティ。イタリアの国旗のリボンで結んだ卒業証書には自分の名前と、卒業テストの点数がしっかり書いてありました。一人一人名前を呼ばれ壇上に上がり、校長先生から卒業証書を手渡され抱き合って祝いました。短い学校生活でしたが親切にしてくださった学校の先生、クラスメイトと写真を撮り、思い出を心に留めました。

写真下:P卒業式でクラスメートたちとの記念写真 
写真下:QR先生方との写真

最後の夜、広場にあるオペラハウスTeatro Persianiでコンサートを楽しみました。

<9日目>
雨降るロレート

早朝、ローマへ旅立つクラスメートを見送り、ひとりバスで「ロレートLoreto」へ。乗客はたった3人でお話好きのお爺さんの相手。ロレートの「サンタ・カーサ聖所記念堂Santuario della Santa Casa」では聖所とされる「受胎告知の家」を見学しました。

写真下左:Sロレートのサンタ・カーサ聖所記念堂    写真下:(21)同記念堂の聖所「受胎告知の家」

ここから駅へは墓地を抜ける寂しげな道を雨の中ひとり歩きました。電車でアンコーナAnconaを通過し空港の最寄り駅であるカステルフェッレッティCastelferrettiに到着しました。                                                       
(Castelferretti泊)

<10日目>
「出発」

朝、Anconaの空港から出発しました。

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◆Il Vecchio Gelso (Fabriano) http://www.ilgelsoagriturismo.com/
今回は一人旅のため、レストランより宿を楽しむことにしました。こちらの宿を調べるとスローフードの「ファブリアーノ・サラミSalame di Fabriano」を生産する農家で、広い敷地に羊、牛、山羊、馬、ロバなど数多くの動物が放されており、牧場を見渡せる広いランチルームが人気です。早い時間から満席になりました。パスタ、メイン、サラダのメニュー5種類から好きな1皿選びます。夜もファブリアーノにちなんだメニューとなり、トリュフのパスタ、サラミとチーズの盛合せ、サラダを選びました。

写真下左:(22)サラミとチーズの盛り合わせ       写真下右:(23)トリュフのパスタ(ブカティーニ)、黒トリュフのソース合え

昼食の後、秋が深まる並木道を散歩すると黄色のトンネルの中に一本だけ可愛いリンゴ(Mele rosa dei Monti Sibillini)の実を残した木があり、秋も終わりを感じさせます。
写真下:(24)ファブリアーノのリンゴの木

◆Albergo Diffuso Borgo Montemaggiore 
(Montemaggiore al Metauro)

http://www.borgomontemaggiore.it
城壁に囲まれた小さな村全体をホテルとしてリニューアルした分散型ホテルAlbergo Diffuso。広場にある大きな建物がレストラン兼レセプションになります。最初ゲストはここを訪れ自分の家(部屋)に案内されます。泊まった部屋は小さな路地にある一軒家で木の古い扉を開け、2階の小さな部屋でした。部屋の窓からは向かいの家が見えるため眺めは良くないのですが、歩いてすぐ近くには舗道(その名もヴェルべデーレ)があり歩きながら周りの丘を眺望できます。

レストランのある建物は、白い大理石の階段で、まず2階に案内されました。大きな絵が飾ってある広い部屋で白いテーブルクロスが掛かった上品な席に座ります。こんな豪華なレストランにはきっと誰も来ないだろうな、とタカをくくってひとりで静かに食事をしていました。田舎料理というのでしょうかウサギのハーブ煮、トリュフのリガトーニ・チーズフォンデュ。デザートやカフェも楽しみました。ところが夜も8時を過ぎると次から次へと週末に特別な時間を過ごそうと集まって来る人たちであっという間に満員になりました。

写真下左:(25)モンテマッジョーレのホテル内レストラン       写真下右:(26)リコッタチーズのジェラートによるセミフレッド

この人たちに興味津々で観察開始。隣のテーブルでは大人たちがプレゼント交換会。向いのテーブルでは恋人たちの熱いロマンチックな会話、上の階では若い人達が大騒ぎで一体いつ終わるんだろうと思いました。日が沈んだあとのオレンジ色の街灯に照らされた村は、昼間とは違った風景になります。

◆Scuola Dante Alighieri Camerino-Campus L'Infinito Recanati
http://www.campusinfinito.it/
イタリア留学フェア2017(イタリア文化会館:東京)の出展校で熱心に説明してくれました。レカナーティはマルケ州の小さな街のようでしたが、いざ行くと不便なことは全く有りません。語学コースは2週間、1ヶ月のいずれかですが、11月は閑散期のため、1週間の留学でもOKでした。
クラスメイトは主にブラジル、アルゼンチン、メキシコなどイタリア語に近い言葉の国から幅広い年齢層の方が参加していました。アパートメントも設備が整っていて、ひとりで自炊生活とはいうもののスーパーマーケットで買い物をしたり、楽しかったです。 イタリアでヴァカンスを兼ねた留学は、海外ではどうやら一般的な休暇スタイルのようです。

◆レカナーティについて
美しい丘陵にある中世の城壁都市でした。ガイドブックに詳しく記載されていませんが、レカナーティはずいぶん大きく感じる街で、端から端までゆっくり歩くと1時間かかります。主な見どころは、レオパルディの邸宅やロレンツォ・ロットの受胎告知 Annunciazioneの絵画が有名です。滞在中はロレンツォ・ロットの作品がある聖ドメーニコ教会San Domenicoに入りフレスコ画を観ました。また、貴族の邸宅跡を緑豊かな公園として一部で希少な蝶の生息保護も行っているようです

写真下:(27)リカナーティ、夕暮れのレオパルド広場

旧市街の中心であるレオパルディ広場では夕暮れになると市庁舎に灯りがともり、中世にタイムスリップしたような気分になります。秋は人通りも少なくなり、もの寂しい雰囲気もありますが、ゆっくり散歩したり買い物を楽しむにはいいかもしれません。 日常生活の買い物に近くのスーパーマーケットへ毎日朝早くから行きましたが、店員さんも気さくに話しかけてくれるので、なんだかすっかり住人になりきってしまいました。 近隣からは、アレアティコ(サクランボ)の赤ワイン・Visciola/ヴィショラの生産者販売もあり、貴重な味も体験しました。

何といっても、この街は大都市と違って静かさや清潔さが地元の皆さんで守られています。ぜひ一度訪れることをお勧めします。

http://www.japanitalytravel.com
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